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更新日:2021.04.12 / 掲載日:2021.04.09

【アウディ e-tron GT】次世代アウディを示唆する高級EVグランツーリスモ

文と写真●大音安弘

 アウディジャパンは、2021年4月6日、新たなEVモデル「e-tron GT」を日本初公開した。

 アウディe-tron GTは、2020年9月より販売が開始されたクーペSUVのEVモデル「e-tronスポーツバック」、2021年1月に追加されたSUVのEV「e-tron」に続く、新たなフルEVだ。本国ドイツでも、2021年2月にワールドプレミアされたばかりの最新型モデルであり、このタイミングでの日本初公開は、まさにスピード対応であり、アウディの日本市場への熱意が伺えるところだ。

e-tron GTは「次世代のアウディのアイコン」

イベントに登壇したアウディジャパンのフィリップ・ノアック代表取締役社長

イベントに登壇したアウディジャパンのフィリップ・ノアック代表取締役社長

 会場となったのは、東京・青山に期間限定オープンした次世代ブランドストア「Audi House of Progress Tokyo」で、ドイツ本国から空輸した2台のe-tron GTがお披露目された。イベント自体は、オンラインとなったが、同施設では、e-tron GTを2021年5月31日まで一般公開する計画だ。 イベントに登壇したアウディジャパンのフィリップ・ノアック代表取締役社長は、このスポーティなEVを「単なるアウディの新たなEVではなく、次世代のアウディのアイコン」と紹介。アウディの全てを兼ね備え、未来の姿を提案する存在とした。

 アウディe-tron GTは、SUVのEVシリーズ「e-tron」に続く、アウディEVの第2弾モデルだ。GTの名が示すように、ロングドライブとスポーティな走りが楽しめるグランツーリスモとして設計されている。GTを名乗るのに相応しいスポーティなデザインが与えられた4人乗りの4ドアクーペには、標準タイプの「e-tron」に加え、ハイパフォーマンスモデルである「RS e-tron」を設定。これがRSシリーズ初のEVとなる。

クーペスタイルの4ドアボディは空力特性にも優れる

e-tron GT エクステリア

e-tron GT エクステリア

 クーペらしい流麗なフォルムのボディは、全長4990mm×全幅1965mm×全高1415mm(標準車)とやや大きめ。そのボディサイズと2900mmのロングホイールベースの恩恵もあり、ワイド&ローのスポーティなスタイルを持ちながら、大人4人が快適に移動できるキャビンを実現している。電気消費率や静粛性にも効果を発揮する空力特性は、0.24と優秀で、滑らかな走りを予感させる。

e-tron GT リアスタイリング

e-tron GT リアスタイリング

  • e-tron GT ホイール

    e-tron GT ホイール

  • e-tron GT リアスタイル

    e-tron GT リアスタイル

  • e-tron GT 給電口

    e-tron GT 給電口

  • e-tron GT フロントラゲッジルーム

    e-tron GT フロントラゲッジルーム

「レザーフリー」コンセプトを取り入れたインテリア

e-tron GT インテリア

e-tron GT インテリア

 インテリアでは、環境負荷低減とサステナビリティなクルマであることを象徴するレザーフリーパッケージを提案。これはシート表皮やカーペットにリサイクル素材を積極的に活用したもので、ペットボトルと漁網などのリサイクル素材を活用したもの。ビジュアル的には、通常のファブリックとも混色なく、高級車に相応しい質感も実現している。コックピット周りのデジタルデバイスは、最新アウディモデルに準ずるもので、デジタルメーター「バーチャルコックピット」やタッチスクリーンのインフォテインメントシステムを標準化。そのシステムには、WI-FI機能とナビゲーションシステムも含まれる。またEV特有のナビ機能として、急速充電ステーションを利用し、最短の充電時間で最速ルートを計算できる「e-tronルートプランナー」も備え、ユーザーのEVライフをサポートする。

  • e-tron GT フロントシート

    e-tron GT フロントシート

  • e-tron GT リアシート

    e-tron GT リアシート

  • e-tron GT センターコンソール

    e-tron GT センターコンソール

  • e-tron GT ラゲッジルーム

    e-tron GT ラゲッジルーム

発売は今秋を予定。価格はe-tron GTが1399万円、RS e-tron GTが1799万円

RS e-tron GTとアウディジャパンのフィリップ・ノアック代表取締役社長

RS e-tron GTとアウディジャパンのフィリップ・ノアック代表取締役社長

 パワーユニットは、前後アクスルにそれぞれモーターを搭載した2モーターシステムとなり、システム性能は、e-tron GTが350kW/640Nm。高性能仕様となるRS e-tron GTが440kW/830Nmを発揮。ローンチコントロール機能を活用すると、最高出力は390kWと475kWまで向上。その結果、RS e-tron GTの0-100km/h加速に必要な時間は、わずか3.3秒に過ぎないという。これらのパワフルなモーターの力を余すことなく、路面に伝えるべく、4WDシステムには、極めて高度な制御を実現したエレクトリッククワトロが採用されている。またユニークな機能として、電子的なスポーツサウンド「e-tronスポーツサウンド」もオプション設定するという。

 駆動バッテリーには、93kWhの大容量リチウムイオン電池を搭載。航続距離も、WLTCモードで、500km以上とエンジン車にも負けないものを実現。これがスポーツモデルではなく、グランツーリスモを名乗る理由のひとつでもある。充電システムは、8kWの200V普通充電と150kWの急速充電に対応。取り扱い店舗となるe-tronディーラーにも、今後、新設する急速充電器は、150kWタイプの配備を進めていく予定だ。

 アウディe-tron GTは、今秋の発売を予定。価格も公表され、e-tron GTが1399万円、RS e-tron GTが1799万円となる。現時点で詳細なスペックは公表されていないが、日本での認可が取れ次第、発表される。

 空輸された2台のe-tron GTは、5月末までの「Audi House of Progress Tokyo」の展示終了後に、全国のディーラーでの展示イベントを予定。新たなアウディEVの魅力を全国のアウディファンやEV検討中の顧客に向け、積極的な訴求を図っていく。

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