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オイル交換
更新日:2017.12.07 / 掲載日:2017.12.07

禁断のクルマ実験室 エンジンオイルの代用でオリーブオイルを入れると?

 エンジンオイル入れ過ぎ実験では、寸止めといったところで致命傷を免れることができた。入れ過ぎの反対は少な過ぎとなるのは自然な流れで、オイルを抜いてからどのくらい入っていれば、大丈夫なのかをまずテストしてみた。
※専用施設等において専門家の指導のもと取材しています。

アルファ147は上抜きより、下抜きのほうがちょっとだけ多く抜けた

 テストコースでスピーディに作業するため、手動式のオイルチェンジャーで上抜き。入れすぎたオイルも含め、一旦全部抜き取ってしまう。吸えなくなったところから、オイルを戻す。レベルゲージ下限のLレベルからさらに下げていった。
 走行Gの変化で油圧警告を頻繁に発するようになるのは、上抜き基準で1L。最後に下抜きで余分に抜けるか確認すると、わずかに垂れてくる程度で、大きな差はなかった。このエンジンに関しては、オイル交換を徹底するなら、下抜きのほうが完璧ということになる。

実験結果1 1Lを切るとちょっとしたG変化で油圧が落ちて、異音も発生!

 まず、2L。このくらいあれば、一般走行レベルのG変化には対応できるようで、特段の変化は見られない。しかし1Lになると、停車時は問題なくても走行中に油圧低下が頻繁に起こってくる。実験車のアルファ147は、警告灯ではないが、異常が起こるとメーター中央のディスプレイに文字でENGINE OIL PRESSURE LOWの表示が出てくる。これをよく油量不足と勘違いする人がいるが、油圧が非常に低くエンジン各部にオイルが送れない状態を示すもので、逼迫した危険な状態だ。エンジンの負荷が低い状態に瞬間的に点く程度なら、致命傷にならなくて済むが、少し長引くとコンロッドメタルが溶けたり、カムシャフトにキズが付くようになる。
 最終的には500ccまでチャレンジしたが、吸える限界はこのあたり。エンジンをかけただけでも、ヘッドやギャラリーなどにオイルが供給されて、オイルパンにはしばらく戻ってこないので、油面が下がって貧血気味になるし、ちょっとでもクルマを動かすと、オイルストレーナーがエアを吸い出して油圧ゼロになってしまう。ここまでいじめると、ヘッドからカチカチと打音が出てくるようになる。HLA(油圧ラッシュアジャスター)に泡交じりのオイルが入って、バルブクリアランスが開いたためだろう。オイル入れ過ぎと少な過ぎでは、少なすぎのほうが短時間でエンジンを壊すことになるのは、いうまでもないところ。

実験結果2 オリーブオイルは意外に快調!

 ひまし油に代表される植物油は潤滑性能に優れているので、昔から重用されてきた。アルファ147はイタ車でオリーブオイルが最適だろう(!?)。これまでのエンジンオイルを下抜き後、オリーブオイルを注入。粘度的には20番くらいの低粘度系なのではないだろうか?もちろん、低温では固まってしまうので厳寒時には使えない。
 オイル量が元通りになったのと、内部のパーツが故郷を思い出したのか、快調に走り出す。始動時に若干異音が出るが、走行中は違いが分からない。そのまま、150kmを問題なく走行してしまった。


提供元:オートメカニック


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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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