車検・点検・メンテナンス
更新日:2017.12.11 / 掲載日:2017.12.11
禁断のクルマ実験室 工具のショートやらブースターケーブル逆接を再現!
バッテリーメンテナンスでのウッカリをあえて再現
バッテリー交換の作業はDIYでも良く行われるもので、それほど難しくないが、守っておきたい手順がある。そのひとつに、外すときはマイナス、付けるときはプラスからという端子の取り付け順序がある。これは、バッテリーのマイナス端子につなぐコードがクルマのボディとつながっており、マイナス側がつながっている状態でプラス側の作業をすると、工具がボディやバッテリーステーに接触した時にショートする危険があるため。それをあえてやってみる。
アルファ147はバッテリーがケースの下で固定されているので、日本車のような上面を保持する金属はないが、長いレンチを使うとボディ側に接触する。ここではロングの首振りメガネを使ってプラス端子とボディへの橋渡しをしてみた。ちょうどサスペンションのアッパー側にボルトが突き出しているが、そこに触れた途端にバチバチッと強いスパークが発生!気持ちの準備はできていても、イヤな感じだが、さらにレンチとボルトがペタッとくっつく感じがある。ショートしたら、すぐに取り除かないと危険だ。
もう一つ危険なのは、バッテリーは充電時に水素ガスがでるので、引火の可能性があることだ。今回のようなショートがキッカケではないが、過去には電解液不足のバッテリーが爆発する事故が多くあった。もちろん、バッテリーには防爆機構があるので、内部に引火することはまれだし、水素はすぐに上昇し拡散するので可能性は低いが、マイナス端子から外せばショートでの火花は避けられる。
もう一つやってみたのは、ブースターケーブルの接続間違い。通常は救援側と被救援側の接続を同じ端子で行うが、直列接続!電流が大きいのか、スパークはこちらの方が派手だった。
※専用施設等において専門家の指導のもと取材しています。
プラス端子から緩めて、レンチがボディに接触
ブースターケーブルのプラスとマイナスを間違えた!
そのまま接続すると、ワニ口が赤熱し煙も発生!
<実験結果> 工具ですら焦げる。ブースターケーブルは耐熱性が高い!
ブースターケーブル逆接続は単体のバッテリーを繋いだので、電流は少なめになっている。それでも接続して放置すると、端子のグリップから煙が上がってきた。コードのカシメ部が発熱してゴムも溶けて裂けだしてきた。もちろんケーブル自体も熱い。それでも、耐熱の被覆になっていて、一般ケーブルよりは遥かに高い保護性能を持っている。
提供元:オートメカニック