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車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.02.23 / 掲載日:2018.02.23

ボディリペアの匠 Part3:エアブラシを利用したピンポイント補修!

Before

After

マッチの先程度の小さなキズならタッチアップでも離れてしまえば目立たなくなる。しかし、近くに寄ると補修跡が明確に! 完璧に直そうと思ったらスプレー塗装するしかない。繊細な塗装が可能な「エアブラシ」を利用すればそんな小キズのピンポイント塗装が容易に行える。しかも、ほぼ元通りの状態に仕上げることができるのだ。

Step1>>研磨して段差を落とし平らに均す

キズ溝の底まで削り込んでしまう

 「エアブラシ」は微細な線を描くことができる小型のスプレーガンで、吹き出される塗料の範囲が狭く量も微量。周りに飛び散る塗料も少ない。
 このため小キズの塗装には最適。部位によってはマスキングすることなく補修面にだけ的確に塗料を乗せられる。缶スプレーに比べれば失敗も少なく意外に簡単。最低限必要の用具をセットにした模型用スターターキットなら1万円前後で手に入るのでチャレンジしてみたい。

【1】色違いのミラー枠をマスキングする

キズの近くに無塗装のミラー枠がある。このようなケースではさすがにマスキングが必要となる。塗装面との境にテープ端が接するようマスキングテープを貼ってカバーする。位置的にミラー面のマスキングは不要だ。

【2】水研ぎで段差を落とし、コンパウンドで磨く

キズ付いた面を#400で水研ぎして凹凸を削り落とし、周囲となだらかに繋がるよう仕上げる。普通のスプレー塗装ならこの程度の磨きキズは処理不要だが。ピンポイント補修では必要最低限の塗装にとどめるため、キッチリ処理する。ウエスをボール状に丸めて持ち、ノンシリコンのキズ消し用コンパウンドを少量絞り出す。水研ぎした面とその周囲をコンパウンドがけして磨きキズを落として滑らかな状態に仕上げる。

Step2>>少しずつ色を乗せていく

遠目から仕上がり具合を確認しながら進める

 エアブラシによるスプレー粒子はとにかく細かく、塗り始めは色が付いてないと感じるほど薄い。
 霧のような状態で薄く付着していくからで、ともすればどこを塗っているのか分からなくなる。このため、吹き付けたら遠目から見て仕上がり具合を確認しながら、少しずつ色を乗せていく。
 また、補修箇所が純正塗装面なら万が一にも失敗したとしても簡単にリカバリーできる。アルコールで拭けば下地を傷めることなくきれいに落とせるからで、キッチリ拭き取ったらよく乾かしてから塗り直せばよい。

【1】パールホワイトの下塗りをする

下塗りのタッチアップ塗料の容器をカラカラという音がするまでよく振って沈殿している塗料を十分撹拌し、塗料カップの半分くらいまで注入する。封を開けたばかりのタッチアップ塗料なら、薄めることなくそのままでもOKだ。ダンボールなどに試し吹きし、ニードルアジャスターを回して吐出量を調整する。地肌が露出した面を狙って薄く塗り重ねていく。全体に色付いたら十分乾かす。そして再度、塗装。これを数回繰り返すことで少しずつ色を乗せていく。

【2】上塗りしてパールを再現

補修面にムラなくベース色が乗ったらエアブラシを洗浄し、上塗りを塗料カップに注入する。

下塗りの塗布面より一回り広めに、パール粒子に覆われてキラキラ輝きだすまで、数回に分けて塗布する。これである程度は艶も出るが、仕上げにクリアを塗布する。

【3】クリアを塗布して艶を出す

エアブラシを洗浄してクリアに切り替え、色を乗せた面のさらに一回り広めに、艶が出るまで塗布する。

【4】コンパウントで磨き上げる

一晩放置してクリアが完全に乾燥したところで、仕上げの磨きを行う。ウエスをボール状に丸めて持ち、仕上げ用コンパウンドを少量絞り出す。

上下・左右と直線的に往復させながら磨いて鏡面に仕上げる。残ったコンパウンドを拭き取りつつ磨き上げて完成!

提供元:オートメカニック

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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