車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.05.31 / 掲載日:2018.05.31

エアコンメンテ塾 アイディアDIY工作

アイディアDIY工作でより快適に!

水を微細な霧状に噴霧し、蒸発する際の気化熱で周囲の温度を下げるミストシャワーがエコで環境に優しいと巷で話題になっている。その応用でACの冷却効果を向上させるなど、ユニークなアイデア工作を紹介しよう。

コンデンサーに散水すると冷却効率が高まる?
 冷媒から熱を放出する働きをしているコンデンサーは、過熱気味になると電動ファンが回って冷却補助が行われる。それでも渋滞にはまって周囲が熱気に包まれてしまうと液化率が低下し、冷えが悪くなってくる。
 そんな状況に陥ったコンデンサーを簡単に冷やす方法がある。放熱フィンに水を掛けてしまうのだ。水の蒸発によって生じる気化熱で周囲の温度を下げることができるからだ。
 このコンデンサーに散水して冷却効率を高めるシステム、実は家庭用エアコンでは既に実用化されており、以前クルマ用を自作したこともある。しかし、その時は単純に水を噴射させたため消費量が多く、効果は得られたものの散水可能時間に制約があった。そこで、水を霧状に放出して周囲をクールダウンさせるミストシャワーで、再チャレンジしてみることにした。これなら水の消費が少なく長時間作動させることができるからだ。
 また、タンクは20Lをラゲッジに載せ、吐水には風呂水ポンプを利用した。なお、風呂水ポンプは15分以内の使用を前提として設計されているということで、15分以上の連続使用は想定外。元々が保証外の使い方なので、チャレンジするならあくまで自己責任でお願いします!

工作その1 コンデンサーをミストで冷却しよう

A/C冷却補助バージョン

コンデンサーに散水すると冷却効率を高めることができる。その散水をミストシャワーで行うことで長時間運用を可能に。

アウトドアバージョン

また、タンクを持ち出すことで熱中症予防の簡易冷房としても使える。

使った用品
ウィキャン わが家でミストシャワー屋外用 購入価格2,760円(税抜き)

ポンプや電力は一切不要で、水道の水圧のみで霧状の細かなミストを噴射・散水させるエコで涼やかなクールダウンキット。

仲佐 バスポンプNBP-30 購入価格1,560円(税抜き)

1分間に約11L給水できるスタンダードタイプの中型ポンプ(サイズφ6.9mm×13cm)。最高揚程3.5mで、ポンプ寿命は400時間。

20Lポリタンク 購入価格1,400円(税抜き)

大きなキャップで中が洗いやすく、エア抜きがなくても水が注げるコック付きの飲料水・食品用のポリエチレン製のタンク。

秋月電子 DCプラグ&ジャック 購入価格102円(税抜き)

電源ケーブルの断続に利用。2.1mm標準DCプラグと中継用ジャック(写真中央、左はパネル用で今回は使わない)をセットで用意する。

ミサイルスイッチ デッドストック品

カバーを開けないとONにできず、カバーを閉じると自動的にOFFになる通称「ミサイルスイッチ」。部品箱に埋もれていたモノ。

用意した風呂水ポンプでミストを発生させることができるかまず確かめる


 今回、万全を期して風呂水ポンプを複数用意。そのうちの1台、節水を意識して選定した「節水タイプ」は水圧が弱すぎてミストになりきらなかった。
 タンクに入れる関係でポンプがコンパクトな製品を選定基準としたため、残るはレギュラータイプのみ。これでどうにかミストは発生したが、チャレンジするならもうワンサイズ上のポンプ(吐水量13L/分の製品も市販されている:NBP-50)を利用することをお勧めする。

1 本来は水道の蛇口に直結して利用する
キットにはミストノズル5個に約7.5mのチューブと接続部品が一式付属する。

この商品は水道に直結して利用することを前提にしており、水道の蛇口に接続すればこの通り細かいミストが発生する。

2 節水タイプでは水圧不足! レギュラータイプでなんとかミストが発生

節水タイプとして売られていた吐水量/毎分8Lの風呂水ポンプはノズル1本でもチョロチョロと水が噴き出す程度。これでは使えない。

8L/分

そこで、念のため用意しておいた吐水量が毎分11Lとなるレギュラータイプに切り替えた。散水量は少ないもののの、これならなんとか使えそうだ。

11L/分

3 1Lの水を消費するのに2ノズルで40分!
レギュラータイプで1Lの水でどれくらいの時間散水し続けられるか確認したらなんと40分。これなら長時間運用が可能だ。

キット付属の蛇口接続コネクターを流用して細いチューブをポンプに接続!


 ミストノズルの接続ホースは外径8mm/内径5mmの細いチューブ(PVC/ポリ塩化ビニル製)で、そのままでは風呂水ポンプに接続できない。風呂水ポンプの吐出口は、内径15mmのホースが接続できるサイズに最適化されているからだ。そこで、ミストシャワーのキットに付属する、水道の蛇口への接続用のワンタッチコネクター類を利用して接続することにした。

1 蛇口ニップルを取り付ける
風呂水ポンプの吐出口に、ミストシャワーキット付属の蛇口ニップルを組み付ける。

2 漏れないよう確実に固定
奥まできっちりはめ込み、周囲のロックネジを均等に締め確実に固定する。

3 付属チューブを接続部品に接続する
メスコネクターにチューブ接続部品を組み付け、ロックナットを外してチューブにはめ込む。

チューブ接続部品にチューブを奥まできっちりはめ込む。

ロックナットを締め込んで固定する。

4 確実に接続できワンタッチで切り離せる
これで口径の細いチューブを風呂水ポンプにしっかり接続することができる。

ミストシャワーキットに付属するパーツのみで組み上げ可能で、ワンタッチで断続することもできるのだ。

5 タンクの広口キャップにチューブ穴を開ける
風呂水ポンプを容易に出し入れすることができる広口側のキャップを外し、中心にピンバイスで下穴を開ける。

リーマーを利用してチューブがピッタリ収まるサイズに広げる。

手を離しても抜けない程度の若干きつめに調整する。

6 チューブ穴の横に配線穴を開ける
風呂水ポンプの電源線に組み付けられているコネクターを根本でカットする。

広口キャップのチューブ穴の横に、ピンバイスで配線通し用の下穴を開ける。

リーマーで手を離しても抜けない程度のきつめのサイズに広げる。

7 チューブをポンプに接続して長さを調整する
風呂水ポンプからチューブを一旦切り離し、広口キャップのチューブ穴を通して再度、接続する。

ポンプ配線をチューブに沿わせタイラップでまとめる。

風呂水ポンプが直立した状態で収まる長さに調整。

キャップ際をタイラップで締めて抜け止め。

8 電源線にDCジャックを取り付ける
ポンプ配線を適当な位置でカット。

ポンプ配線にDCプラグのキャップをはめ込む。

被覆を剥き、赤線をDCプラグの中心端子に、黒線を外側端子にハンダ付けする。

配線に通しておいたキャップをズラしてきてDCプラグにねじ込む。

カットした配線端に中継用DCジャックを取り付ける(赤線を中心端子にハンダ付けする)。

9 チューブが切り離せるよう追加加工!
車外に持ち出せるよう手元にあったワンタッチコネクター(φ8mm用)を利用して、水チューブも切り離せるよう加工した。

水チューブをDCジャック位置でカット。

ワンタッチコネクターで接続する。

10 携帯バッテリー使用で屋外でも利用可!
これで中継用DCジャックを取り付けた12Vバッテリーを用意すれば屋外でも利用できる。余ったノズルで人用ミストシャワーも作ることにした。

11 これで水タンクは完成!
用意したタンクは20Lだが、1Lで40分持つため、容量は4Lもあれば十分だ。ただし、風呂水ポンプを収める必要性から10Lタンクがベストだろう。

ポンプ配線と水チューブをラゲッジルームからフロントまで取り回す


 水タンクは重量があってかさばるためラゲッジルームに置き、ポンプ配線と水チューブをフロントまで取り回す。
 このリヤからフロントへと配線を取り回すルートは「ルーフルート」と「フロアルート」の2つがあるが、今回は迷うことなくドアステップの裏を経由する後者を選択。まずはそのルート上にあるパネル類を可能か限り取り外す。

1 取り回しルート上にあるパネル類を可能な限り取り外す
リヤサイドガーニッシュの端をこじり上げてクリップを引き抜き、残りを順に引き抜いていって取り外す。

同様にしてフロントサイドガーニッシュを取り外す。

Rカウルサイドガーニッシュを取り外す。

これでリヤからフロントまでの既存ハーネスルートを目視できる。

2 バンパーとヘッドライトも取り外す
フロントまで取り回した水チューブはエンジンルームに引き出す必要がある。これの取り回しルートを確保するためフロントバンパーと右ヘッドライトも取り外す。

3 既存ハーネスに沿わせるように取り回す
水チューブとポンプ配線をカーゴスペースのフロアマット端を取り回してリヤサイドガーニッシュ裏に引き出し、既存の純正ハーネスに沿ってフロントまで引き回していく。

この際、バタつかないようタイラップで既存ハーネスに共留めする。

ポンプ配線を延長する。

4 ボンネットロックのケーブル穴から車外に引き出す
ボンネットロックのケーブルが右のフェンダー裏に引き出され、ボンネット中央まで取り回されている。

フロントまで取り回してきた水チューブは、このルートを利用してバンパー裏まで取り回す。

5 コンデンサーの前面にノズルを均等に設置
エバポレーター前面にミストノズルを3個、等間隔に配置。キット付属の取り付け用クリップを利用してエバポ端に固定する。

6 空の状態から動作させる時はエア抜きする
水チューブ内にエアが入っているとチョロチョロ水が漏れるだけでミストは発生しない。このような時はノズルを緩めてエア抜きする必要がある。

7 ポンプを作動させて噴霧具合を確認する
バッテリー直結でポンプを作動させ、ミストの広がり具合を確認。エバポレーターの広い範囲に広がるよう、ミストノズルの向きを調整する。

取り回してきたポンプ配線をスイッチを介してACC電源に接続する


 ポンプ配線の-線はタンクの近くの金属面にホディアースしてもいいが、長さに余裕があって運転席まで届いたため、延長してスイッチまで取り回すことにした。そのポンプ配線の+線はACCで作動するようスイッチを介してACC電源に接続。-線はスイッチの作動確認LEDのアース線と共にホディアースする。

1 隠し蓋を取り外す
運転姿勢で容易に手が届く位置に設置されている、既存のオプションスイッチ設置穴にはめ込まれた隠し蓋を取り外す。

2 隠し蓋にスイッチを組み込む
取り外した隠し蓋の固定ツメを残した状態で裏面の補強リブのみをカットし、ミサイルスイッチを組み込む。

3 電源線を接続する
ミサイルスイッチの電源入力端子にヒューズ電源を接続。作動確認LEDのアース線を延長し、ポンプ配線接続用のギボシ端を分岐・接続する。

4 ポンプ配線を取り回してくる
ポンプ配線を隠し蓋の取り付け穴位置まで取り回し、+線に平端子を、-線にギボシのオス端子を取り付ける。

5 スイッチを組み付ける
+線をミサイルスイッチ出力端子に、-線をアース線に接続。ヒューズ電源を既存ヒューズと組み替える。

ミストシャワーストすると吹き出し口の冷気が1℃低下!


 エバポ冷却の効果を確かめるため、外気温度27℃の炎天下で、エアコン吹き出し口の冷気を測定してみた。すると、ノーマルで14℃だった冷気ががミストシャワーすると13℃と、1℃低下したのだ。水温が上がって電動ファンが回り出した状態でも15~14℃のノーマルに対し、14~13℃と確実に低下。なんとか役には立ちそうだ。問題はポンプの耐久性だが、これは長期でテストしてみたい。

スイッチオンでエバポレーター前面にミストシャワーが降り注ぎ、気化熱で放熱効果を補助。

冷却効率が高まるため、たとえば渋滞などに巻き込まれて冷え具合が悪くなった時役に立つのだ。

アウトドアでも使えるのが魅力!


 タンクをを車外に持ち出し、余ったミストノズルで製作した噴霧ベースに接続。ミストシャワーを吐出させれば、猛暑を涼しく乗り切るアイテムとしても活用できる。気化熱によってその周囲の暑さが和らぐからで、これがミストシャワーの本来の使い方。キャンプやバーベキューといったアウトドアでも役に立つのだ。

末端ノズルは1個しか付属しないため、残り2個を利用するにしても片側通路を塞ぐ必要がある。ホースを熱で潰して塞ぎ、接続する。

市販の取り付け金具を利用してノズルホルダーを製作。壊れた作業灯の三脚に組み付けることで移動式の噴霧ベースに仕立てた。

アウトドアに持ち出せば、猛暑を涼しく乗り切るアイテムとしても活躍!ミストが粗いため、近くだと服が濡れ気味となるが、確実にひんやり涼しくなる。

工作その2 保冷力の高いクーラーボックスを作る

保冷剤の代わりにペルチェ素子で冷却する
 夏場の直射日光下、クーラーボックスといえどもそのままではドリンクが生ぬるくなる。冷えた状態を維持するためには、保冷剤が必須だ。
 その保冷剤の代わりに「ペルチェ素子」を組み込めばいつでも手軽に使えて便利、ということでペルチェ冷却仕様のクーラーボックスを製作してみることにした。
 ただし、今回はいかに簡単かつ安価に仕上げるかにポイントを置いたため、冷却性能はもうひとつになってしまったことを最初に断っておく。冷却性能を追求するならペルチェ2枚重ねでそれぞれに異なる電圧を供給するなどの手もあるが、予算がかなりかかってしまう。

使った用品
CAPTAINSTAG シエロクーラーボックス8 購入価格943円(税抜き)

500mlペットボトルが縦置きで6本、350ml缶なら縦置きで9本収納することができるコンパクトなクーラーボックス。

秋月電子 ペルチェ素子6Aタイプ(40×40mm) 購入価格833円(税抜き)

電流によって発熱・吸熱する板状の半導体素子。通電すると半導体の片面が冷却され、反対面に熱が移動する。

3mm厚アルミ板(100×20mm) 購入価格300円(税抜き)

今回用意したクーラーボックスの上蓋の内部に、無加工で収めることができる規格サイズを選択した。

インテル CPUファン 廃品利用0円

使わなくなったパソコンに組み付けられていたSocket478のCeleron付属の純正CPUファン。ペルチェの冷却に利用する。

エーモン プラグタイプST-2 購入価格829円(税抜き)

接続に便利な白線入りダブルコード付きで、浅いシガーライターソケットにも対応する全車種対応のシガーライタープラグ。

1 ハンドルはぶつかるため取り外す
ペルチェを上蓋に組み込むことにしたが、これによって冷却用CPUファンにハンドルがぶつかることに。

このままでは使い勝手が悪いため、取り外してしまう。

2 天板にペルチェサイズの四角穴を開ける
ペルチェ素子を上蓋の中心に置き、サインペンで外周をなぞって切り抜き線を印す。

切り抜き線に沿ってカッターで外装を切り抜く。

断熱用の発泡スチロールも切り抜き、内装もペルチェサイズにカットする。

3 天板の厚みを測定し組み合わせを考える
断熱材の厚みは11mmあり、蓋裏に設置する冷却版にペルチェ冷却面を密着させるために10mmの下駄(スペーサー)を履かせる必要がある。

4 厚手のアルミ板でスペーサーを製作する
効率よく熱伝導させるためにスペーサーは一枚板である必要があり、材質は銅がベストだ。しかし高価なのでガレージに転がっていた10mm厚のアルミ板を利用した。形状を書き写しジグソーで切り出す。

5 接触面はオイルストーンで研磨して真っ平らに仕上げる
スペーサー表面に凹凸があると密着率が悪く熱伝導率が下がってしまう。このため、切り出したアルミ板の接触面をオイルストーンで研磨して真っ平らに仕上げる。

6 ファンベースの固定穴を開ける
CPUファンを分解してファンベースを取り出し、上蓋に設けたペルチェ穴が中心に来るよう配置する。

ズラさないようしっかり押さえて固定ネジ位置を印す。

印したネジ穴位置にφ10mmの穴を開ける

固定ベースのネジ穴突起面をはめ込むよう組み付ける。

7 ボックス内の冷却プレートを加工する
蓋の裏に冷却プレートに利用するアルミ板を密着させ、ズレないよう押さえながら表側からファンベースの固定ネジ位置を印す。

印したネジ穴位置にφ3.3mmの下穴を開ける。

下穴にタップでM4のネジを切る。

4か所ネジを切って加工終了!

8 内径4mmのカラーを自作する
ファンベースと冷却プレートの間には7.5mmほどのすき間がある。

これを埋めるため内径4mmの樹脂パイプを利用してカラーを製作する。端から7.5mmの位置に切り線を印す。

パイプカッターで切り線位置でカット。

同様にして4個、カラーを製作する。

9 固定ネジのはみ出しをカットして長さを合わせる
完成したカラーを組み込んでM4ネジで冷却プレートを仮留めし、プレート面から飛び出しすネジ長を確認。

電工ペンチを利用してナットを締め込む面(10mmほど)を残してカットする。

加工したM4ネジを組み付けて収まり具合を確認する。

10 冷却プレートを組み付ける
スペーサーにシリコングリスを塗布。

冷却プレートの中心に貼り付け、左右に捻るように押し付けて空気を抜く。

上蓋の穴にスペーサーが収まるよう組み付け、ネジを締めて固定する。

11 ペルチェに通電して冷える面を確認する
ペルチェ素子は極性を入れ替えることで冷却面が反転するので注意!組み込む前に赤線に+12Vを流した時、どちらの側が冷えるか確認する。

12 ペルチェを組み付ける
上蓋にはめ込んであるスペーサーにシリコングリスを塗布し、指先で塗り広げる。

そして、ペルチェ素子の冷却面を貼り合わせ、左右に捻るように押し付けることで空気を抜きつつきっちり密着させる。

13 ヒートシンクを組み付ける
ヒートシンク中心の吸熱面とペルチェ素子もしっかり密着させる。12と同様にシリコングリスを塗布し、しっかり押し付けて貼り合わせよう。

14 電動ファンをセットする
電動ファンを水平に保持しながら四隅の固定爪をファンベースの固定穴に合致させ、4隅の爪を同時にはめ込む。

きっちり収まったらロックレバーを倒して電動ファンを固定する。

15 シガーライターソケットの電源線を接続する
電動ファンの電源線のカプラーを根本でカットし、緑の信号線を折り返してテープで留める。

黄線をペルチェ素子の赤線とまとめ、シガーライタープラグの黒/白ラインに接続。各黒線を繋ぎ合わせ、ハンダで接続する。

想定していたほど温度は下がらなかったが、短時間なら十分使える


 保冷材の代わりとするなら0℃前後まで下げる必要があるが、ペルチェ素子1枚で単純に通電しただけでは、やはりそこまで冷やすことはできなかった。
 通電すると冷気プレートが冷えてみるみる水滴に覆われるものの6℃で安定。それ以下には下がらなかった。とはいえ、外気より低くなることは確か。そこで、31℃の真夏日、9℃まで冷えたペットボトルを6本収納した状況での保冷能力を未冷却のクーラーボックスと比較してみた。その結果が下表で、開始30分で2℃の温度差が生じて以降、その差をキープ。短時間ならなんとか使えそうだ。

通電すると冷気プレートが冷えてみるみる水滴に覆われていくが、温度を計測してみると6℃が限界。それ以下には下がらなかった。

冷却なしに比べれば保冷効果があったとはいえ、決して満足いく結果ではなかった。コストをかけず、さらに冷却能力を向上させる改良を、今後の宿題としたい。




提供元:オートメカニック


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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

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