その他修理・整備[2019.04.08 UP]

スバルサンバーを懐走仕様!【第16回】可動から2年の車検準備(1)

SUBARU Sambar  V-KV3[1995] SUBARU Sambar V-KV3[1995]

KV3サンバーのこのページも連載16回。ということは、隔月刊だから2年以上経過…つまり車検なのだ。前回の車検はクルマが動くギリギリでメンテもろくにせず、ただ車検通過だけを考えてナンバーを取得した。その時に手つかずだった部分や、ユーザー車検の手順と整備を分かりやすく解説しようと思う。

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ボディタイプ:軽自動車 エアコン 旧車 メンテナンス・整備・修理

24ケ月点検記録簿を中心にメンテナンスをやってみよう

 サンバーが可動状態になって2年。約7000キロほど走行した。大きなトラブルは発生せず、常に可動状態で日常の役に立ってくれているが、気がつけば手元にきてから2回目の車検時期になってしまった。月日の経つのは早いものである。
 初回車検は可動であるのをいいことに車検通過だけを狙って大きなメンテはせずにナンバーを取得した。車検はあくまでも検査であり、整備は車検とは別と考えてもいいはずで、きちんと日常の整備が行き届いていれば、諸費用だけで車検は通過できるはず。24歳を迎えるサンバーくんでもそれは同じことだ。
 本誌読者はほとんどがユーザー車検だろうと思われるが、サンバーは旧車としても絶滅危惧種としてもエントリーユーザーが多いと思われるので、あらためてユーザー車検に向かう前のメンテナンスから始めてみようと思う。
 車検には24ケ月点検というものがあり、以前は記録簿を提出しなければならなかったが、車検前後関係なく点検は行えばよいことに変更された。まぁ、記録簿を提出しないと、後から「記録簿を提出していなかったので、整備はちゃんとやっていますか?」というお知らせハガキがやってくることになるのだが。
 というわけで、24ケ月点検の記録簿に沿って、記入方法やポイントとなる部分のメンテナンス法を書いてみた。
 車検場に行き、準備を済ませてラインに並ぶと、ライン前に事前検査がある。主に外回りの作動チェックだが、ホーンやワイパーウォッシャーなどのチェックが忘れがちになりやすい。
 ゴム類は酸化によって硬化していくので、ひび割れなどが起きやすく、エンジンルームを含めて濡れている部分や、オイルにじみなどをひたすら目視でもれなく確認することを忘れないように。
 特にドライブシャフトブーツやボールジョイントブーツは破断しやすく、目視とパーツクリーナーなどを使って洗浄しながら破損個所を見極めよう。ブーツ類が破断の場合車検は通過できない。
 前回は動くことをいいことにプラグやエアエレメントなどは無視したが、どちらも要交換。さらに車検直前にしてヘッドライトのシールドビームが片側ご臨終!


「外装点検」
外装点検では二人一組でサインを出しながら機能点検をしよう。車検場でも同じようなサインがあるので、慣れておくといいだろう。

左ウインカー。

ヘッドライトLo。

ワイパー。

「エンジン型式打刻」
エンジン打刻とフレームナンバーのチェックを行うが、右フレームのスライドドアあたりと、エンジンは4番インマニの奥にEN07が見える。

「目視点検」
ひたすら目視。汚いエンジンルームだが、この状態で配管類などの接続部分や機器の合わせ面からのオイルにじみや漏れをチェック。黒ずんでいたり光っていたら漏れている証拠だ。

「点火プラグ」
点火プラグを外してみると、数回カブって始動しなくなったこともあり真っ黒で電極も消耗していた。ためらわずに交換することに。


「公害抑止装置」
チャコールキャニスタは外観だけチェックを行い、そこに接続されるチェックバルブだけを点検する。外して口で吹けば作動が分かる。

「マフラー」
マフラーは遮熱板がグラグラしていないかを確認。サンバーで多いのはマフラーとエキパイの接続蛇腹にクラックが入ること。

不明な部分や計測できないものは空欄で構わない。記録簿のスタイルはいろいろだが、どれも点検項目は同じなのでwebから入手しよう。

ブレーキまわりは最重要項目で定期メンテが欠かせない部分

 車検にあたっての点検整備で、分かりにくいのが公害排出抑制装置と呼ばれる項目だろう。サンバーの場合、メターリングバルブはエンジンからのブローバイガスをエアクリーナーに戻すところに本来あるはずのPCVバルブが装着されていない。つまりメターリングバルブはないのだ。だからエアクリーナーケースがブローバイガスでドロドロになるのだが。
 チャコールキャニスタは非分解なので樹脂ボディに亀裂が入っていなければ目視でOK。燃料蒸発ガス抑制チェックバルブはキャニスタの直前にあるバルブで、取り外して、吹いてみると、片側スルーで、反対側からは抵抗があれば大丈夫。あとはゴムホース類の亀裂がないかを目視でチェックする。
 ブレーキまわりではリヤドラムなので、分解して溜まったブレーキダストをエアブローして、シリンダーカップのフルード漏れをチェック。フロントディスクは忘れがちなスライドピンの洗浄清掃とグリス確認だ。
 ユーザー車検でスライドピンが固着している車両が非常に多く、キャリパーがスライドしなくなって、パッドが極端な偏摩耗を起こしていることが多い。そんな状態でも車検は通過してしまうので、大切に思う気持ちがあるなら、少しだけ頑張ってメンテナンスをすれば車両はより長持ちしてくれる。
 次回は車検予約から申請書類、そして検査への流れを追っていきたいと思う。

「ホース類」
あらゆるホース類は手で撫で回してみると漏れをチェックできる。どれも経年変化で硬化しているので、無理につまむと破断することもある。そうなれば即交換だが、ほとんど動かない部分もあるので、表面の割れや傷を丹念に目視点検して汚れから破損判断をする。


「ゴムまわり」
ドライブシャフトブーツは割れていたら車検不通過どころかジョイントを傷めてしまう。ゴムの周囲を点検して、グリスが漏れていなければOKとする。デフサイドシール付近はオイルにじみが確認できるものの、かなり前に堆積したもののようで、クリーナーで洗浄。ナックル下部やタイロッドエンドなどはボールジョイントブーツの破損を確認。グリスはにじみ出るが、破損がなければ問題はない。

「ディストリビューター」
ディストリビューターはキャップ本体が樹脂なのでクラックを確認。水が入るとスパークしなくなる。高圧リークは白い線のようなものができる。


「ブレーキホース」
フロントサスペンションはシリンダーからオイル漏れを確認し、同時にキャリパーに接続されるバンジョー付近のフルード漏れを確認。走行中は常に動いているブレーキホースだが、タイヤやサスペンションに触れて削れたりしていないか、ひびなどが入っていないか確認。


「ハブベアリング」
タイヤが取れる事故の発生原因はハブベアリングの損傷だが、片輪だけ浮かせて左右方向に揺すってガタがある時はタイロッドを疑う。縦方向にタイヤを揺すってみた時にガタがあったりコクコクと音がする場合はハブベアリングのガタが出ている証拠。即交換だ。


「オイル漏れ」
サンバーの持病とまでいわれるくらいオイルパン付近とカムシールはオイル漏れの定番。若干にじみがあるがダダ漏れではなかった。


「ブレーキドラム」
ブレーキドラムは外してクラックなどを確認。軽自動車の場合、ほぼ永久に使える。エアブローしてアタリ面をサンドペーパーでならす。


「リヤドラム」
リヤドラムは外さないとシリンダーが見えないので、必ずチェック。ブレーキダストが堆積しているが、カップからのフルード漏れはない様子。同時にライニングの厚さをメモ。作動部分にはブレーキグリスを塗布して、ライニングの表面をサンドペーパーでならす。


「スライドピン」
フロントキャリパーはパッドよりもスライドピンの固着が多い。キャリパーを外して、スリーブの作動をチェック。スムーズなら軽く動くはず。引っ掛かりがある場合はダストブーツを外して、スリーブを抜き、錆があれば研磨か交換。古いグリスを落として、ブレーキグリスを入れ替えておく。

「ホイールナット」
タイヤを全輪装着したら、トルクレンチで締め付けて整備終了となる。センターキャップはハンマリングされるので外しておくこと。




提供元:オートメカニック


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