故障・修理
更新日:2019.07.23 / 掲載日:2019.07.23

パワーウインドウの仕組み・構造

パワーウインドウは、モーター駆動によりウインドウガラスを昇降させている。

イグニッションスイッチONの状態で作動。自動開閉装置
 パワー機構としてのドアガラス開閉用スイッチは、各ドアに設定されていて、運転席側だけは、すべてのドア用スイッチが装着されている。 スイッチの押し方(操作具合)とガラスの作動は、それぞれの車種によって違いがあるが、基本パターンはスイ ッチを操作しているときにはガラスが上下し、スイッチを開放するとガラスの作動が停止するこの作動に加えて、自動開閉機能も設定されており、全開にするときには、強くスイッチを押して手を離す。途中で停止させるときは、スイッチを軽く引き上げる。また、先の操作の反対(上に上げる操作と軽く押す操作)をすると、ガラスを閉じる側に作動する。
 パワーウインドウは基本的にイグニッションスイッチがONの状態で作動するが、スイッチOFF後の一定時間(例:45秒)は開閉可能な機能を備えたタイプもある。
 そのほか、安全機能として、ガラスを閉めるときガラスと窓枠の間にモノが挟まると、ガラスの上昇を停止した後、自動で少し開いた位置でガラスが停止する機能を備えており、この機能は安全性を考慮して、大半の車種に装備されている。

パワーウインドウシステム構成図

パワーウインドウモーター

パワーウインドウモーターASSYは、パワーウインドウモーター本体、コネクター部、ギヤ部で構成される。

ドアスイッチ

パワーウインドウのドアスイッチは、1レバータイプで2段操作。マニュアルとオート作動を行う。

パワーウインドウの仕組みについて

レギュレーターは、シングルアーム式、Xアーム式の2タイプに大別できる
 パワーウインドウは、パワーウインドウモーター、モーターとガラスを接続しているウインドウレギュレーター、各ドアスイッチなどのほか、パワーウインドウ機構全体をコントロールするコンピューター、さらに、キーOFF後の作動に関わるセンシングを行うためのルームランプスイッチなどによって構成されている。
 ドアレギュレーター機構は、ワイヤーを用いる機構もあるが、ワイヤー切れによるトラブルが発生することがあ ったためか、最近では、オーソドックスな金属製のリンクタイプを見ることが多くなった。なお、バッテリーを外したときには、初期設定を行わないとガラスの自動開閉や挟み込み防止機能、電源OFF後の作動機能などが作動しなくなってしまうシステムもある。
 初期設定の方法は(1.)電源をONにする(2.)スイッチを下に押し続け、半分くらいまでドアガラスを開ける(3.)スイッチを引き上げドアガラスを全閉にした後、1秒間ほどスイッチを引き上げ続ける(例:トヨタ・エスティマ)という簡単なものだが、バッテリー交換後などにこの設定を怠ると、せっかくの便利・安全機能が作動してくれないので要注意。

レギュレーター構造図
ウインドウレギュレーターが、各パワーウインドウモーターの正転/逆転によりドアガラスをアップ/ダウンさせる。

パワーウインドウモーターの構造

パワーウインドウモーターが、正転/逆転によりウインドウレギュレーターを駆動。システム制御に必要となるドアガラス位置/移動方向の検出はパルスセンサーで行い、システムの簡素化が図られている。


パワーウインドウモーターASSYは、パワーウインドウモーター本体、コネクター部、ギヤ部で構成される。最近では、パワーウインドウモーター内にECUを内蔵し、ドア特性の初期状態や経時変化を学習して、挟まれ検出性能の向上を図るとともにモーターも小型化されてきている。パワーウインドウECUには挟み込み防止機構用としてパルスセンサーが一体化されており、パワーウインドウモーターの回転を検出する。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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