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故障・修理
更新日:2019.11.29 / 掲載日:2019.11.29

DIYスキルを向上させよう! 旋盤入門塾【4-1】

パイプ長が異なるタイプの変形バージョンを製作する

 旋盤のネジ切り機能を利用すべく、凝った作りのパーツをひとつ作ってみることにした。題材はオイルキャッチタンクで、ネジ切り加工で脱着可能なねじ込み式の頭部キャップを製作。ホースを接続するニップルもアルミ削り出しの完全ワンオフという、これまた贅沢な一品だ。

 さて、オイルキャッチタンクにはタンク内に導いたブローバイガスに混ざったオイル分を分離して溜めるという役割がある。この分離法として内部にIN/OUTを隔てる仕切りを設けたタイプ。IN側の内部パイプを底部近くまで伸ばしてタンク底に吹き付けることでオイルを分離する、IN/OUTのパイプ長が異なるタイプ。両者を組み合わせたタイプといった種類がある。今回作るのはIN/OUTのパイプ長が異なるタイプの変形バージョンで、IN側をタンク側面のOUTより低い位置に設けたコンパクトなタンクだ。

自動送り機構のギヤ比を変更することで、ネジピッチに対応した送り量にできる!?

ネジピッチは自動送り機構のギヤの組み合わせを変えることで変更できる。これはそのギヤ組み合わせ表で、格安旋盤に付属してきた取説記載の表組みだ。

変更する時はまずギヤカバーを取り外す。

そして、白枠内のギヤを組み替える。

これはギヤカバーに貼られていた組み合わせ表で、取説とはまったく異なっていた。

この記事の目次

ネジピッチを変更する

 自動送りギヤを目的のピッチに対応したギヤの組み合わせに組み替えると、主軸の回転と刃先の移動量が設定したピッチに連動。自動送りにするだけで自動的にネジを切ることができる。

 このギヤの組み合わせ、買った旋盤の取説にはなぜか2種類あるため、組み合わせ可能な側を試したらあり得ないピッチに。本体のギヤカバーに貼られていた組み合わせ表と比較してみると、取説とまったく異っていた。で、結果的にこのカバー側の組み合せで解決。中国恐るべし!?

AM旋盤の取説記載の組み合わせはNG! 自動送りギヤユニットをドライブギヤから分離する

ギヤホルダー下部のロックボルトを緩め、ギヤユニットを手前に引き出す。

シャフト先端の2面をモンキーで押さえながらロックナットを緩めて取り外す。

ギヤを引き抜き、シャフトも取り外す。

2重ギヤはカラーで接続されていて引っ張れば分離できる。

すべての変速ギヤをホルダーから一旦取り外す

2段目も1段目と同様の構造。ロックナットを緩めてギヤをフリーにする。

シャフトの固定ナットを外す。

ギヤごとホルダーから取り外し、ギヤを分離する。

3段目はちよっと厄介。自動送りシャフトに直留めされているのだがシャフトの回り止めがない。

このため、バイスプライヤーで押さえ込んでナットを取り外した。

目的のピッチの組み合わせに組み替える

目的のピッチに適合するギヤを選択して、組み合わせ順に並べておく。そして、まず3段目をセット。ギヤは1重で裏にカラーを入れる必要がある。

自動送りシャフトを押さえてナットを締め固定する。

2段目と1段目はバックラッシュ調整が必要。

シャフトの固定ナットは仮留めにしておく。

また、2重ギヤはカラーの回り止めをキッチリ合わせてはめる。

バックラッシュを調整して固定する

コピー紙の紙片(バックラッシュ調整用)を用意し、ギヤの噛み合い面にはめ込む。

噛み合い面を密着させつつ、シャフト端を押さえて仮留めしておいた固定ナットを本締めし、紙片を取り外す。

ギヤホルダーを引き上げて1段目ギヤをドライブギヤに噛み合わせる。

噛み合い面に紙片をはめ込み、ロックボルトを締め込む。

ギヤカバーを組み付けて設定完了だ。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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