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故障・修理
更新日:2019.12.12 / 掲載日:2019.12.12

自動車用ホーンの種類とは

自動車用ホーンとは、音で周囲に自車の存在を知らせ、事故を防ぐための装置で、一般的にはクラクションと呼ばれている。今回は、自動車用ホーンの種類から仕組み、規格まで、詳しく紹介する。

 冒頭でも触れたとおり、ホーンは周りの人やクルマに自分の存在を知らせたり、危険な状態を警告するための警音器のことである。

一般的なクルマのホーンには、バッテリーの直流電源で作動する平型が多く使われている。この方式は、ダイヤフラムとレゾネーターをアーマチュアとコイルの振動による衝撃を使って音を出す形式で、小型軽量でスペースを取らず、耐水性や耐塵性に優れているのが特徴だ。その他には、渦巻型や筒型があり、振動を発生させる原理は平型と似ているが、音動を持っているのが特徴だ。筒型はラッパ状で音響効率が高く強大な澄んだ音色を特徴とする。しかしスペースを取るので純正装着されることはまずなくアフター品で販売されることが多い。渦巻型は、筒型の音動を巻いたものだと見なすことができるが、筒型よりコンパクトなので純正装着されるほか、アフター品でも人気がある。
 また、トラックなどに装着されることもあるのがエアホーンである。これも筒型でコンプレッサーの空気(トラックではブレーキ用のエアを使うこともある)を利用して、強大な音を発生させる。なお、ホーンは2つを組み合わせた複式として使用されることが多く、これによって音色を美しくし、音圧も向上させている。

ホーンの種類と構造

 JISで定められているホーンの規格では、平型と渦巻型があり、サイズを分類する呼び外径や、基本周波数、音圧などの性能のほか、耐久性、耐熱性、耐候性なども定めてある。

平型

ホーンで最も一般的な形式が平型。表側に見える曲面を持った円盤がレゾネーターで中心に見える軸がアーマチュア。その下にはダイヤフラムがある。中央部にはコイルとコアがあり、電気が流れるとアーマチュアがコアとの衝撃を発生し、レゾネーターから音が輻射される。筒型、渦巻型に比べるとダイヤフラムの基音にレゾネーターの高い周波数が加わり、鋭い音色を持つ。


渦巻型

巻き貝状の音動を持つのが筒型だが、原理的にはラッパ状の音動を持つ筒型と同じ。筒型より取り付けスペースが少なくて済むのが特徴だ。音を出す機構そのものは平型によく似ていて、ダイヤフラムの中心に取り付けられたアーマチュアをコイルで振動させた時にコアとの衝撃で音が出る。平型に比べるとラッパに似たソフトな音色があり、ファンが多い。


●形状と呼び外径で区分される

●自動車用ホーンの規格

JIS D5701 自動車用ホーン

■ホーンの試験条件や表示例

●純正ホーンの例

純正装着されていた平型ホーンを外してみると、取り付けステーの裏側に記号が書いてある。主な所では呼び径(SM-70の70)のほか、12V3A 105dBと適用電圧や消費電流、音圧が記載される。HやLは周波数の高低であろう。

●アフター装着用ホーンの例

交換用のホーンでも様々な表示がある。もともと2個セットだが、表面にはHIGHやLOWと書いてあり、裏面には12V 510Hz、12V420Hzという表示がある。この場合、周波数の比率は5:6のようだ。

表面の表示例。このボッシュのホーン(ラリーストラーダ)は欧州のECEやEECの保安基準に適合しており、その表示が随所にある。1.ECE規格の認証国とその番号(E9はスペイン)。2.音色を4カ国語で表示(AGUDO-HOCH-HIGH-AIGU)。3.EECの認証国と番号で、e9の下の70/388はホーンの規格やテストを示し、1157は合格ナンバー。4.レゾネーターの材質表示(ABS)。5.は生産国。6.は製造工場番号。

■ホーンの音圧レベル、音量

呼び外径は下の表にあるサイズ区分である。一般的は平型の効率は渦巻型より高いので、同じ音圧なら小型にできる。規格そのものではないが、2つのホーンを組み合わせる場合、基本周波数の比率は4:5または5:6などの不完全協和音に構成されるのが望ましいとされる。


■ホーンの寸法の区分

ホーンの基準寸法は直径部のサイズを呼び外径の区分に分類してあり、奥行きなどの最大寸法が決められている。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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