故障・修理
更新日:2019.12.12 / 掲載日:2019.12.12

車載用ジャッキの仕組みとは

タイヤがパンクした時の交換作業など、緊急時に使われるのが車載のジャッキである。普通の乗用車であれば、パンタグラフジャッキが搭載されることが多いが、RVなどの車重が重いクルマでは、縦型のジャッキが使われることもある。ここでは、車載ジャッキの規格や、それぞれの仕組みなどにについて解説する。

 ジャッキにも規格があり、JISでは油圧式携行ジャッキ、油圧式ガレージジャッキ、ねじ式携行ジャッキの分類がある。ねじ式ジャッキには4つの種類がある。

地上高が高く車重が重いトラックやRV車に使われる縦型のジャッキ。構造はねじによる機械式。右は最伸張時。

ボディの側面に差しこんで、ハンドルを回すと持ち上がるタイプ。全長が長いが操作性は良い(写真はベンツのもの)。

ほとんどの国産乗用車に使われるタイプ。搭載されるクルマの重量に合わせて、負荷能力が異なっている。ジャッキとハンドルの位置が離れている場合もあるので、あらかじめ確認しておこう。

 このジャッキにも規格があり、JISでは油圧式携行ジャッキ、油圧式ガレージジャッキ、ねじ式携行ジャッキの分類がある。ねじ式ジャッキには4つの種類がある。普通型ジャッキは油圧のボトル型にも似ているが、ハンドルを差しこんで回すと内部のねじが伸縮される仕組みになっている。大きな荷重に適しており、規格での呼び荷重は0.7トンから10トンになっている。
 パンタグラフジャッキは、電車のパンタグラフのような菱形の中心にあるねじ棒を回転させることで上下の高さが変わるもので、国産の乗用車の多くに使われている。最低高さが低くできるので収納性も良く、各部の張力を利用して支えているので軽量な構造にすることが出来る。 バンパージャッキは、その名の通りバンパーに引っかける方式のジャッキだが、昔の鉄製バンパー車に見られた形式だ。ボディジャッキは、サイドシルなどに差しこんだ棒を引き上げるタイプで、欧州車に採用例が見られる。
 ジャッキの規格では、呼び荷重とサイズの区分の他、負荷作動検査や耐荷重検査、傾斜荷重検査などがある。

呼び荷重の種類

JIS D8103  自動車用ねじ式携行ジャッキ

JIS規格のジャッキは、この他に油圧式の携行ジャッキと油圧ガレージジャッキがある。また、ジャッキに使用する材質のJIS規格も引用規格になっている。

主な車載ジャッキの規格

ジャッキのラベルには呼び荷重が記載されているが、これ以上の負荷を掛けないようにする。一台でクルマのサイド全体を持ち上げるような使い方は能力をオーバーする可能性がある。

パンタグラフ型ジャッキの名称

ジャッキの最大使用荷重と寸法

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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