コーティング・クリーニング
更新日:2019.12.12 / 掲載日:2019.12.12

ウォッシャー液の種類と表示

冬に降雪地域を走る際は、雪や氷、路面から舞い上がる泥汚れや凍結防止剤などで視界が遮られることが多い。そのため、ウインドウウォッシャー液の補充や解氷剤の準備が必要になってくる。これらのケミカルにも、JIS規格があり、各種の品質規格が定めてある。ここではウォッシャー液の種類の紹介をはじめ、ウォッシャー液・解氷剤の規格やケミカル表示について解説する。

ウインドウの汚れや油膜を落としやすくするのがウォッシャー液。撥水タイプは水はじき効果を持っているので、雨の日の視界確保にも役立つ。

解氷剤は冬季にウインドウに結露した水が凍り付いたのを除去するのに使う。アルコールを使った製品が多いようだ。

ウォッシャー液と解氷剤の規格

 ウォッシャー液も解氷剤も主に使うのはガラス面だが、その周辺にはワイパーのゴムやモール類、塗装面や金属部などがある。ウインドウウォッシャー液では、凍結温度やpH値、洗浄性といった基本性能のほか、各種金属、ゴム、塗装、プラスチックへの影響度が規定されている。
 また、幅広い温度で使われるので、品質が変化したり沈殿物ができてモーターやノズルを詰まらせないよう加熱と低温時の安定性が規定されている。また、撥水性によって種類が分類されており、それらは混用しないよう製品のラベルに表示される。

ウォッシャー液の種類

JIS規格のウインドウウォッシャー液は、撥水性の有無で1種と2種がある。なお、ここに掲載している市販用品がJIS規格品とは限らないので注意(JIS表示はない)。

 解氷剤はアルコールを主成分としていて、凍ったガラスに吹き付けると、ケミカル自体の温度に加え、アルコールの氷点降下作用が働いて水となり、アルコールと水の反応熱で解氷を促進させる。最近の製品では、解氷した後の再氷結を防止するための成分も添加されているようだ。
 解氷剤に関しても、JISでは液のpHの範囲のほか、金属、ゴム、塗装、プラスチックに対する影響度が規定されている。

●ウォッシャー液と解氷剤の規格

JIS K2398 自動車用ウインドウォッシャ液

JIS K2397 自動車用解氷剤

右ページの表に抜粋してある通り、ウインドウウォッシャー液や解氷剤の品質基準はJIS規格で定められている。単に汚れや氷が除去できればいいというものではなく、他のパーツにも影響を与えない性能が必要になる。

●ウォッシャー液の表示例と規格
アルコール分を使用しているため、濃度によって凍結温度を変えることができる。厳寒地では原液で使用するとマイナス35℃まで凍らない。

これは撥水タイプの注意書き。性能低下を防ぐため、他のウォッシャー液と混合使用しないよう記載される。

通常タイプから撥水タイプに切り替える際は、残りのウォッシャー液を出し切ってから入れるようにしたい。

ウォッシャー液の規格(抜粋、要約)

■解氷剤のケミカル表示例と規格

解氷剤の主成分はアルコール(IPA)である。通常は屋外で使用するが、外気導入口に吹き込むと室内にニオイが入ることもある。

こちらは解氷と撥水の機能を持たせたタイプ。成分はアルコール類が95%でシリコーンも加えられている。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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