故障・修理
更新日:2019.12.17 / 掲載日:2019.12.17
車のウインドウガラスの記号とは
クルマに使われるガラスは、外が見えて雨風が防げさえすればいいというのではなく、走行時や万一の際を考慮した安全性が確保されている。このため、ガラスにはJIS(日本工業規格)による規定があり、ヨーロッパにはECE、アメリカにはFMVSSやDOT規格によって、安全性を確認するようになっている。例外的な部分をのぞいて安全ガラスが採用されるが、JISでは合わせガラスが2種、部分強化ガラス、強化ガラス、有機ガラス、ガラスープラスチックの6種が規定されている。
これらの安全ガラスには、18項目の品質項目というのがあり、厚みや可視光線透過率や歪み、色の識別などのほか、耐衝撃性や耐貫通性、耐熱性や耐摩耗性などの様々なテストが行われる。ガラスの材質や種類によって必要な試験は異なるが、合格したものがJISに規定した製品として生産される。
ここでは、車のウインドウガラスに刻印されている、記号から読み取れる情報について解説する。
日本では昭和62年までは、フロントに強化ガラスが認められていたが、現在では耐貫通性を備えたガラスとするため、2枚のガラスで中間膜を挟んだ合わせガラスが使われている。そのほかの部分は、強化ガラスが使われることが多いが、クルマによってはポリカーボネートなどのガラス以外の材料が使われることもある。
クルマのガラスを見ると、どのガラスにも角に近い部分に刻印のあることが分かる。これには、自動車メーカーや製造メーカー名のほか、テストした安全規格、ガラスの種類や厚み、付加機能などを表示したマークが付いている。小さな刻印だが様々な意味が盛り込まれているのである。愛車のガラスにはどんなマークがあるのか? 一度じっくり見てみると面白いかもしれない。