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故障・修理
更新日:2019.12.17 / 掲載日:2019.12.17

車のヒューズと種類と規格について

 クルマの電気回路には、その回路ごとに合わせた容量のヒューズが使われている。それぞれの回路は、使用される電装品の種類や配線の太さによって流せる電流が決まっている。万一、電装品や配線でショートした場合に許容値以上の電流が流れると、ヒューズが溶断して回路の電流をカットする。
ここでは、車のヒューズの役割の紹介をはじめ、ヒューズの規格、クルマに使われるヒューズの種類や代表例となるヒューズについて解説する。

クルマで使われるヒューズの役割は、その回路に定格以上の電流が流れたときに、電流をカットすることだ(他に温度ヒューズなどがある)。この時、写真のように中央の溶断部が溶けて回路を遮断するが、定格オーバーで切れた場合とショートでは溶け方が違ってくる。

 このヒューズにはいろいろな種類があり、時代とともに形状が変わったり、小型化が進んだりするなどの進化を遂げている。ヒューズは、他のクルマとの互換性が必要なので、各部の大きさや端子の厚みや長さ、過電流が流れたときの溶断時間、耐久性などが国際規格で決まっている(新しいタイプの低背ヒューズはまだ国際規格品ではない)。大きな電流が流れると溶断するという仕組みは極めて原始的なのだが、部品の規格は事細かに定められているのである。

ヒューズの試験規格

ヒューズの試験規格は、JASO(日本自動車規格)、国際規格ではISOで寸法や性能などが定められている。ブレード型ヒューズでは、JASO D612-3(第3部ブレード型ヒューズ)、ISO/DIS 8820-3,Road Vehicles-Fuses-Part3:Fuse-links with tabs(blade type)に規定。

 クルマのヒューズには、ブレードタイプを基本としたミニヒューズが現在の主流となっているが、メインの回路にはスローブローヒューズという大容量タイプが使用される。こちらは長らくボックス型のものが主流だったが、最近では1つのプレートに何回路かの溶断部を設けたバッテリーヒューズターミナル(BFT)という製品も採用されている。これらは事故や整備ミス以外、自然発生的トラブルは無いという前提だ。ヒューズは搭載数が多いため、小型化への要求が大きくなっている。これはヒューズボックスの小型化へつながるが、その分交換性は低下したとも言える。

クルマに使われるヒューズの種類と代表的な例

クルマに使われるヒューズの種類には、ブレード型ヒューズ、低背(ていはい)型ヒューズ、管型ヒューズなどが存在する。また、大電流ヒューズの中でも種類があり、プラグイン型ヒューズやネジ締め方ヒューズが存在する。

多くのクルマで採用されているのが、ブレードタイプをより小型化したミニヒューズ。これは、横幅約11mm、高さ16mm、厚み4mmとブレード型に比べてかなり小型化が図られている。上の写真は左から、ミニヒューズ、低背型と1円玉、ブレード型。ヒューズは多数使用されるため小型化が進んできている。

バッテリーに近い部分のメインヒューズボックスに搭載される大電流ヒューズ。ヒュージブルリンクとも呼ぶメーカーもある。このヒューズは、対象とする電流が大きいこともあって、瞬間的な大電流に対しては溶断しない仕様になっている。このため、スローブローヒューズとも呼ばれている。

ヒューズの識別と最大電圧降下

溶断時間(ミニ及びミディアム形)

ヒューズで最も大切な溶断性能は、定格電流の何%増したときの電流に対して、何秒もつか、あるいは何秒以内で切れるという仕様が定められている。例えば110%では100時間以内で切れないことが必要。200%なら1.5秒以上、60秒以内で溶断。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
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