故障・修理
更新日:2019.12.24 / 掲載日:2019.12.24

クルマを真っ直ぐ心地よく走らせる基礎メカニズム Part.1-1

タイヤ&ホイールで起こる 不快な振動の理由は?

走行中の不快な振動や 音の原因を探る

 クルマの快適な走行を支えているのが、静粛性や振動の少なさや走行安定性の向上であり、モデルチェンジを経るごとにロワークラスの軽自動車やコンパクトカーでも、一昔前の上級クラスに匹敵するくらいの仕上がりになってきている。しかし、新車の時には問題なくても、あるいは問題があっても気づかない部分が、走行距離が伸びてきたり、タイヤ交換などを行ってから出てくることがある。今回は、タイヤとホイールといった車輪に関する部分と、走る・曲がる・止まるの部分を担うサスペンションのアライメントに関する問題と解決法について考えていく。

 まず、走行時の不快な現象として起こりがちな振動について取り上げてみよう。走行時は、路面からの入力やエンジンや駆動系、ボディ周囲への空気の流れなどによって様々なノイズや振動が起こっている。感覚上の具体的な指摘は難しいものだが、高級車になるほど快適でスムーズに感じるのは、静粛性だけでなくフロアやボディの振動を非常に低いレベルに抑えているからなのだ。クルマの作りに関する部分は、持って生まれたものであり、ちょっとやそっとでは解決できないが、ある時点を境目にして特定のスピード域でフロアやシートあるいはハンドルがブルブルしてくることがある。

 走行中に車輪から起こる振動の要因として、一般的にはホイールバランスの狂いやタイヤのフラットスポットなどが挙げられるが、その他にもクルマに対するホイールの取り付け方など振動の原因はいくつか考えられる。

 判断が難しいのは、タイヤやホイールの精度である。高級なホイールやタイヤは真円度などでも高い精度を持っているが、安価なセット品などではこの点でひけをとってしまうのは否めないところだ。たとえば、ホイール中心にあるはずのセンターボアがずれているということもあり、ホイールバランサーでバランスをとっても、クルマに装着した時には偏心して振動を発生してしまう。もちろん、新品の時には精度的に問題なくても、路面の突起物を踏んだ時にリムが変形していることもある。そういった点では、純正のアルミホイールは頑丈に作られている。鉄ホイールより重いアルミホイールというのもあるが、強度や耐久性を満たした結果である。ちなみに欧州車の大きめのモデルでは静粛性のためホイールをわざと重くするケースもある。

振動の出る主な要素

車輪の脱着時にちょっと気をつけたいこと

ホイールの内側はスポークがないので 強いショックでゆがみやすい

ホイールを縁石などに接触させたり、突起物を踏んだ時に、リムに変形が残ることがある。これはタイヤの組み付けにも影響が出る。

ホイールを外から見て問題がなくても、内側にゆがみが起こっていることがある。またテープ貼り付けのバランスウェイトの脱落や異物付着もチェックしたい。

取り付け面の汚れはそのままにしない

ホイールをクルマに取り付ける際には、取り付け面を綺麗にしておく。ここはホイールの中心部なので、僅かなゴミの挟み込みもリム部では拡大されるからだ。

ワイヤーブラシなどで取り付け面のサビや異物を取り除いておく。

ホイール面も同様にチェックして、黒い汚れなどは除去しておく。車軸とホイールが平行になることが大切。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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