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故障・修理
更新日:2020.02.05 / 掲載日:2020.02.05

溶接&金属加工入門 【8】

テンションプーリーを追加して回した途端、横滑りが発生

 ベルトを安定して回転させるためには、一定のテンションをかける必要がある。
 そのためのテンションプーリーを追加して回した途端、ベルトが横滑りして片側によってしまった。これを防ぐためテンションプーリーに首振り機構を追加することにした。また、当初はアーム自体もスプリングで引くことでテンションをかけた。が、テンションをかけると不安定なためテンションスプリングは取り外し、適度なテンションをかけた状態でアームが動かないよう固定することにした。

テンションフレームの製作 安定して回すためにテンションをかける

テンションフレームの形状・サイズを検討する

メインフレーム後方に、ベルトを引っ張る形にテンションプーリーを設置する。プーリーを固定するフレームの幅は50mmとし、長さは現物合わせて調整する。

フレーム端から25mm位置をマーキング。

横幅の中心25mmとの交点にポンチを打つ。

ポンチ位置にφ8.5mmの下穴を開け。

M10タップでM10の雌ネジを切る。

雌ネジを切ったフレーム端にプーリー利用して角丸加工用のカットラインを記入。

カットラインまで削り込みつつ形を整える。

プーリーを組み付け、支点位置を検討

プーリーにM10ボルトをはめ込み、従動プーリーの固定位置に合致させ。

平ワッシャーでクリアランスを調整してフレームに組み付ける。

研磨ベルトをセットしてピンと張りつつ、駆動プーリーに干渉することなく固定できる支点位置を検討する。

フレームに支点となるボルト穴を開ける

支点位置はプーリー取り付け穴から220mm。フレームの幅は50mmだ。

その位置にポンチを打ち、φ10mmの支点穴を開ける。

メインフレームにあてがってベルトをセット。現物合わせで支点位置をメインフレームに印す。

メインフレームを一旦外す。

印位置にM10の雌ネジを切る。

テンションフレームを組み付ける

テンションフレームの支点穴にM10ボルトをはめ、メインフレームに組み付ける。

ベンチグラインダーの取り付け部にあてがい、テンションフレームを上下させて干渉する部分がないか確認。

テンションフレームを一旦取り外し、支点穴から先を必要最小限の面積を残して切り詰める。

加工したテンションフレームをメインフレームに組み付け、ベンチグラインダーに取り付ける。

これでとりあえず研磨ベルトを回転させられる状態になった。

研磨ベルトを回転させると横ズレが…

どの程度のテンションが必要か検討するため、テンションフレームを引っ張りながらスイッチON。

すると、回り出した途端、研磨ベルトが横滑りし、あっという間に片端にへばりついてしまった。これはテンション以前の問題だ。

プーリーの角度調整機構を追加する

テンションフレームのプーリー取り付け面側を鋼板に重ね、ネジ穴位置と形状を転写。

120mm長の移動プレートを切り出す。

プーリー取り付けの30mm後方にφ7mmの下穴を開ける。

下穴位置にM8の雌ネジを切る。

移動プレートは市販のヒンジを介してテンションフレームに接続するが、用意したヒンジは幅が広すぎ。切り詰めて利用する。

溶接蝶番を利用して首振り機能を構築する

50mm幅に合わせたかったが、ピンを溶接する面を残す必要から端から60mm位置にカット位置を印す。

印した位置でピンごとカット。

カットしたピンを合わせてみる。

カットしたピン端を、固定フレームに溶接する。

ピン中心がフレーム側面と直角に交差するよう、バイスグリップを利用してテンションフレームに仮固定。

ヒンジ固定面の周囲をテンションフレームに溶接する。

溶接後はこのようになる。

ヒンジの反対端に移動プレートを仮固定する。

ヒンジの周囲を移動プレートに溶接する。

なお、歪みを避けるため溶接面はすべて点溶接で仕上げた。

角度調整ノブを組み付ける

テンションフレームのプーリー取り付け面をカットして切り詰め、切断面の形を整える。

移動プレートにテンションプーリーを組み付ける。

ノブスターにM8ボルトを組み込み、キャップをキッチリはめ込み固定する。

これを「調整ノブ」として利用する。

テンションフレームに設けたM8雌ネジに「調整ノブ」をねじ込む。

ねじ込み量に応じて.

このように移動プレートが首を振ってプーリーの取り付け角が変化する。

動作不安定ゆえ、セット方向を変更する

動作テストしたところ、プーリーが引っ張られて移動プレートがお辞儀してしまうことが発覚。

移動プレート側に穴を開け.

そこを通してテンションフレームにねじ込むことで首振りを押さえ込む構造に変更。

また、調整幅を広げるため.

プーリー取り付け面をテンションプレート側に軽く曲げて角度をつけることにした。

メインフレームの固定を強化する

メインフレームを何度か脱着したことで、懸念していた固定ネジの強度不足が露見。空回りしだした。

そこで、タップで雌ネジを切ってM5のボルトによる固定に変更する。

使用したのは10mm長のM5ボルト.

ガッチリ固定できるようになった。

テンションフレームを組み付け、研磨ベルトをセットして動作テストを行う。

調整ノブにテンションをかけることで安定!

移動プレートを支えるだけでは首振りが収まらないため、コイルスプリングをはめ込むことで開く方向にテンションをかける。

20mm長にカットして.

調整ノブのネジ面にはめ込み、テンションプレートにねじ込む。

これでどうにか安定して回せるようになった。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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