故障・修理
更新日:2020.05.11 / 掲載日:2020.05.11
視覚向上プロジェクト【6】
嵌合固定が主体ながら、数か所ネジ留めされている!
サイドカメラはドアミラーに組み込むため、ドアトリムを取り外す必要がある。
このドアトリム、樹脂クリップによる嵌合固定が主体ながら、数か所ネジ留めもされている。設置ポイントは車種によって異なるが、一定の傾向がある。ドア開閉時に力がかかるインナーハンドルとアームレスト。この2か所には必ず設置されているのだ。
そして、前者はすぐに見つかるが、後者はほぼ2パターン。裏側にあるサブフレームに向けて指かけ部の底部に垂直にねじ込まれているケースと、側面から水平にねじ込まれているケースの2パターンだ。まずはネジの有無を確認したい。
ドアトリムを取り外す
インナーハンドルのカバー底部にはめ込まれたカバーの端をこじり上げて取り外す。
固定ネジを取り外す。
アームレストの指かけ部の底部にはめ込まれている楕円カバーの端を抉って外す。
固定ネジを取り外す。
トリム下部の角から内装外しを押し込んで樹脂クリップを探り、こじり上げていく。
すべての樹脂クリップが外れたらドアトリム全体を真上に引き上げてドアトリム上端の引っかかりを外し、取り外
ドアミラーをそっくり取り外す
鏡面の上端を押し込んで傾け、下端の隙間から内装外しを差し入れて鏡面下端裏のクリップを引き抜く。
上方に引き上げつつ手前に引いて上端フックを外して鏡面を取り外す。
なお、この鏡面外しはミラー本体脱着後でも問題ない。ミラーハーネスのコネクターを引き抜き分離する。
ミラー本体の真裏。
セットされている固定ネジをすべて取り外す。
ドアミラーをそっくり取り外す。
カバーから駆動ユニットを分離する
ガスケットを剥がす。
裏に隠れていたネジを外してアンダーカバーを取り外す。
固定ベースの真下から垂直にセットされている固定スクリューを取り外す。
ベースサブAssyを真っすぐ引き抜く。
アクチエーターの周囲にセットされている固定ネジをすべて取り外す。
アクチエーターAssyを真っすぐ引き抜く。
カバー底面に付属ホルソーで取り付け穴を開ける
ミラーカバーの底面外端の平面で、かつ内部のアクチエーターに干渉しない位置に、付属ホルソーでカメラの取り付け穴を開ける。
カメラの固定グロメットを組み付ける。
カメラケーブルをグロメットを通してミラカバー内に引き込む。
サイドカメラを真っすぐはめ込む。
そして、周囲の張り出し面が密着するまで確実に押し込む。
既存線に添わせてハーネスを取り回す
アクチエーターAssyの開閉ユニット頭部にはめ込まれたカバーを引き抜く。
回転軸の中心を通るハーネスの隙間に針金を通して反対端に引き出す。
頭部側の針金端をカメラ延長ケーブルのコネクターに巻き付け、ビニールテープ巻いてカバー。
回転軸中心穴にシリコンスプレーを塗布する。
回転軸下端側の針金端を引っ張ってカメラ延長ケーブルを引き出す。
既存ハーネスに添わせて固定ベース裏まで取り回す。
駆動ユニットを元通り組み付ける
カメラケーブルの取り回しを整え、開閉ユニット頭部のカバーを元通りはめ込む。
この際、カメラ延長ケーブル末端をカメラケーブルとの接続に支障がないよう5~6cmほど引き出しておく。
また、信号線(赤線)は接続しないため、ブラつかないようまとめてテープで固定しておく。
カメラ延長ケーブルにカメラケーブルを接続。
コネクター結合面にビニールテープを隙間なくキッチリ巻く。
防水処理する。
分解の逆の手順で元通り組み上げて一段落。
左ミラーも同様にカメラを組み付ける
組み上がった右ミラーを元通り組み付け、未加工の左ミラーを取り外す。
右ミラーと同様の手順で左サイドカメラを組み付ける。組み上がったら元通り左ドアに組み付ける。
なお、レンズ面の組み付け角度はキャリブレーション時に微調整するため、ほぼ真横を向くようセットしておく。