故障・修理
更新日:2020.05.24 / 掲載日:2020.05.24
スバルサンバー(V-KV3)を懐走仕様!「メインハーネス溶ける」
走行中にいきなり全電源が切れてエンジンストップ! 惰性で駐車場に滑り込んだものの走行不能に。電源がきていないことから、イグニッションスイッチまわりを疑ってみたら、スイッチ本体じゃなくてコネクター部分が溶けて接触不良になっていた。四半世紀ほど使い込まれてると次から次へとまぁ……。
イグニッションスイッチ交換でなんとかなったハズだった
予告に次ぐ予告でいい加減キャブレターまわりをやりたいと思いつつ、便利に使われるサンバーさん。快調に走行していたと思ったら、いきなりエンスト! なにが起こったが分からなかったが、走行中だったので慣性で道路脇にたまたまあったコンビニ駐車場へ滑り込んだ。
キースイッチをひねってもインパネまわりは真っ暗で、こりゃ電源がきていないなと判断。ハンドルポストにあるカバーを外してメインキーの刺さっているあたりのハーネスを揺さぶったりキーをガチャガチャ回したりしていたら通電したのでエンジンON! 走行できる状態になったので、恐る恐る帰宅して本格的に分解となった。
ディーラーに連絡してみるとイグニッションスイッチは交換例がたくさんあるということで、まずはスイッチを交換してみることに。
ボルト1本で固定されているスイッチは、どれだけの頻度でON-OFFを繰り返したが分からないが、距離を考えればそれなりの消耗はしているだろうと。
やはりよく出る部品のようで、発注からすぐに到着して交換。
古いパーツを見ると、メイン電源の端子が黒ずんでいるのを発見。さらに分解してみると端子の一部が削れてしまっている。そうかこれが接触不良だったか、と組み立ててほんの数日間は快調だった。が!また全電源停止!
ハンドルポストカバーをオープンのままハーネスを揺すると電源が入るのだ。もしかして端子の黒い部分が原因か?コネクターを通電状態で触ってみると、一部分だけが強烈に熱い!
そもそもコネクターは発熱するわけないので、接触不良による抵抗が発生して、ひどい時はスパークして酸化や変形して接触抵抗が増大し熱に変わる。一歩間違えれば発火の恐れもあるのだ。
コネクターをよく見てみると熱による変形や焦げなども発見。本来は交換したいのだが、メインハーネス総取り替えとなり、部品代だけでも10万円コース!
とりあえずスイッチは交換してあるので、端子部分だけをサンドペーパーで磨いてパーツクリーナーで洗浄し、完全に密着するようにラジオペンチで整形。
その後走行を繰り返して温度を測っているが、室温のままなので一応解決しているとみた。古い車はなにが起こるか分からない。
第 19 回 メインハーネス溶ける
イグニッションキーへのアクセスはハンドルコラムカバーの上部にある凹みにプラスネジ4本で固定されている。下穴はダミー。
キーシリンダーの最下部にコネクターが刺さってる部分がスイッチ。茶色のベークライトで作られた部分だけ単独で取り外せる。
ロックボタンはあるが基本刺さってるだけのコネクター。ハーネスが太くて抜きにくいが左右にこじってできるだけ真下に引き抜く。
ネジが細くなめやすいのと、力を加えにくいので、ビットラチェットを使ってネジに押し付ける力を最大限にすることが肝心。
スイッチ本体は3ミリのボルト1本で固定されている。なめやすいので垂直に力を加えながら回す。スタビドライバーでも可能だ。
キーの差し込める部分が劣化で広がっているので詰め物?で処理。
端子は真っ黒。
酸化による接触抵抗が増大しているはず。