故障・修理
更新日:2020.06.26 / 掲載日:2020.06.26
HONDA CR-Xを修復「ワンオーナーでエンジン3基目という40万km走行車」
コンパクトな車体にハイパワーエンジンで、ジムカーナでは全日本車両もいるほどのモータースポーツ御用達。こいつは不動(T . T)。
今でも現役、ジムカーナなどでは最前線で活躍しているホンダCR-Xはコンパクトで軽量なことからモータースポーツファンにはとても魅力的なマシン。運び込まれたこの個体は最前線で活躍するB16エンジン搭載(EF8)ではなく、それまで最前線だったZCエンジンを搭載したSiというモデルで、型式はEF7となる。このクルマはモータースポーツ系の関係者であればもしかしたら見たことがある車両かもしれない、という女性オーナーさんのモノ。
平成29年までの有効期間がある車検証なので、まだ検査切れからそれほど長い時間が経過しているわけではないが、青空駐車場だったおかげでかなりブラックの上に吹かれたクリア塗装が剥がれて白く見える。
こちらはREXの1年後、平成2年に登録された車両で、なんとワンオーナーである。取説なども全部残っているのだが、ほぼ乗りっぱなし状態で、壊れたら直すという、クルマ関係ユーザーにありがちな「医者の不養生」を絵に描いたようなクルマ。
エンジンは壊しちゃって積み替えで3基目でそこだけ調子がいい(汗)。そろそろ替えのエンジンすら見つからなくなるはず。電装系はかなり難ありで、セルを回すためにブースター3台とか。いろんなところがガタガタ。これは本腰を入れて直していかないとせっかくのワンオーナーCR-Xに怒られる。
平成2年(1990年)4月に登録され、現在までワンオーナーである。車検切れ直前まで乗られていたこの個体の走行距離が401,329kmということで最後の車検から2万kmほどは走っていることになる。すべてが使い込まれている車両だが、それを考えれば日常使いでこの状態はまだマシなほうかもしれない。綺麗に復活させてやりたくなる。
整備手帳を開いたところに新車で購入した名前が刻まれている。中古だとこの部分が切り取られているからすぐ分かる。
ワンオーナー車両であるので、書類入れには当時の取説や整備手帳などが保管されていた。これだけでもなかなか貴重品である。
実動じゃなくなったのはもしかすると、このフロントガラスのヒビで車検が取得できなかったせいかも。かなり大きいヒビだ!
ルーフは風雨にさらされて、クリア塗装が白濁した状態。全体に塗装の状態が悪く、確実に全塗装前提のレストアになる。
ドアトリムにあるモールもステンレスの上に樹脂塗装風のカバーがつけられて黒のはずだが剥げ落ちた上にペンキで刷毛塗りした跡が!
こうやって見ると白く光った部分が純正にも見えるステンレスモールで本来は黒いはず。紫外線攻撃は樹脂をとことんボロボロにする。
リヤゲートのモールに剥がれかけた樹脂モールが! いずれにしても外装パーツは出るだけ集めるしかない。パーツリストがほしい!
ジムカーナ経験者ということもあり、センターマークの入ったナルディレザーもかなりの年季モノで皮はボロボロな状態。
リヤゲートのルーフエンドは腐っていることがあるが、ヒンジも含めて見た目ではまだしっかりしているので、ひと安心だ。