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故障・修理
更新日:2020.10.19 / 掲載日:2020.10.19

フォグランプの必要性は?車検や交換方法についても解説!

フォグランプの必要性は?車検や交換方法についても解説!

フォグランプは、視界が良好であれば使用する機会の少ないランプです。
フォグランプの使用経験が少ない人からすれば、「何のためにフォグランプはあるの?」と必要性に疑問を感じるかもしれません。

フォグランプが存在する意味を知らずに使っていると、ときには対向車に迷惑をかけてしまう恐れもあります。
付け方次第では車検に通らなくなるパーツでもあるため、フォグランプの特徴や必要性を正しく把握しておくのが理想的です。

そこで今回は、フォグランプの必要性に加えて、車検に通るフォグランプの特徴や交換方法をご紹介していきます。

フォグランプの必要性は?

運転している際に、「対向車線のライトが眩しく不快に感じた」という経験はありませんか?
対向車のヘッドランプがハイビームになっているときに起こりがちな現象ですが、フォグランプでも同様の不快感を相手に与えている可能性があります。

のちほど具体的に解説しますが、ヘッドランプの下にあるフォグランプは、視界の良くない悪天候時に使うのが一般的です。

とはいえ、視界が悪くない状況でフォグランプを点灯していても、ヘッドランプの代わりとして使っていなければ、日本国内で取り締まりを受けることはありません。

しかし、対向車への配慮を怠れば、ライトの眩しさから予期せぬ事故・トラブルを誘発する可能性が出てきます。
万が一のリスクを抑制するためにも、フォグランプの必要性(本来の使い道)を理解しておくのが大切です。

フォグランプは視界不良時に使うもの

フォグランプの“フォグ”は、和訳すると「霧」という意味を持っています。
「霧除けランプ」 「霧灯(むとう)」 とも呼ばれ、一般的には以下の目的で使用します。

・光の乱反射を防いで視界を確保する
・自分の車が接近していることを周囲に知らせる

霧や大雨による悪天候のなかでは、空気中に小さな水滴がいくつも浮遊しています。
「ヘッドランプをハイビームにしても、目の前が白く見えて視界が改善しない」と感じるのは、光が水滴にあたって起こる乱反射が原因です。

フォグランプは下方向(路面)を広く照らすため、前方を中心に照らすヘッドランプと比べると、乱反射の影響を抑えながら効率よく視界を確保できる特徴があります。 また、車の接近を周囲に知らせる警告光の役割もあるので、視界が悪い状況下では安全確保の手段として重要な 存在だといえるでしょう。

通常時のフォグランプ点灯はNG?

前述のとおり、フォグランプをヘッドランプの代わりに点灯しなければ、法的に罰せられることはありません。
しかし、視界の良い日にフォグランプを点灯している行為に対して、「眩しい」「迷惑」などの声が多く挙がっています。

フォグランプの常時点灯は、フロントのフォグランプに限らず、リアのフォグランプに対しても同様の意見があります。リア側のフォグランプ点灯に関しては、相手に知らせる手段がないうえに、興奮を煽る刺激的な赤色という理由から、大きなストレスを感じる方も多いようです。

実際にフォグランプを常時点灯している方にとっては、「直近の視界確保のため」という思いからフォグランプを使用している方が多いでしょう。とはいえ、市街地や晴天時にフォグランプを点灯する行為は、対向車の視界に悪影響をおよぼすほか、事故・トラブルに発展する可能性も高くなります。

実際、海外では運転者同士の事故・トラブルを未然に防ぐために、本来の使用目的以外でフォグランプを点灯すると罰せられる、というケースもあります。

フォグランプは、運転者の意思でオン・オフの切り替えが可能です。
インジケーターランプで点灯有無を目視できる機能を備えた車が主流なので、「消すのを忘れていた」といった、不注意による点灯は昔に比べて減少傾向にあるでしょう。

正しくフォグランプを使うことは、安全運転にもつなが ります。事故・トラブルを誘発しないためにも、他者を配慮した適切な使用方法を心がけることが大切です。

フォグランプは装備されていた方が安心・安全

フォグランプの装着方法に保安基準はあるものの、装着自体に義務はありません。
「それならばフォグランプは付けなくてもいいか」と思ってしまいがちですが、フォグランプは前方の視界確保や自車の存在周知などの重要な役割を持っています。

運転中の安心・安全に重点を置くと、フォグランプの装備は心の余裕にもつながります。悪天候時の安心・安全性に不安がある方は、ぜひ前向きに装着を検討してみてください。

車検に通るフォグランプとは?

車検に通るフォグランプとは?

フォグランプには、どのような車であっても厳守すべき保安基準が存在します。

保安基準とは、道路交通法が定める基準の一つであり、車の安全確保・公害防止を目的とした構造・装備に対する細かい決まりをいいます。
保安基準に反するフォグランプを装着している場合、高い確率で車検に通りません。「内容を知らない」「初めて聞く」という方は、十分に確認しておきましょう。

フォグランプは車検の重要チェックポイント

車検に通るフォグランプを知るうえで、押さえておきたいのが以下の重要ポイントです。

・保安基準(道路運送車両法)ではフロントを前部霧灯、リアを後部霧灯と呼ぶ
・色・明るさ・光軸・位置・数と、それぞれに細かい基準がある
・車検(保安基準)をクリアしなければ公道は走れない
・前部霧灯と後部霧灯でフォグランプの基準が少し異なる

フォグランプの色や明るさについて

前部霧灯後部霧灯
白色もしくは淡黄色赤色
複数ある場合は同色
明るさ
(2005年12月31日以前)
1万カンデラ以下
明るさ
(2006年1月1日以降)
規定なし

フォグランプの色や明るさをまとめると、上の表のようになります。
フロントフォグランプ(前部霧灯)は、色を統一していれば白色・淡黄色(黄色)のどちらを選んでも問題ありません。

「霧中透過性が高い(霧のなかでも見やすい)」という理由から、以前までは白色よりも黄色が人気でしたが、単色系による錯覚や距離間の誤認などのデメリットが問題視されてからは、ヘッドランプと統一したHIDやLEDなどの白色ランプが主流になっています。

白色と聞くと、「青白色はどうなのかな」といった疑問も出てくるでしょう。
一般的に、7000ケルビン程度であれば白色範囲内として扱えますが、車検時に青と判別されてしまえばアウトです。

対してリアフォグランプ(後部霧灯)は、赤色しか選べません。
2006年1月1日以降から明るさの上限基準が撤廃されましたが、 他者の迷惑にならない(交通の妨げにならない)程度に抑えるのが望ましいでしょう。

フォグランプの取付高さや位置・数について

前部霧灯後部霧灯
取付個数規定なし
(3個以上の同時点灯はNG)
1~2個まで
(3個以上はNG)
取付高さ・位置ヘッドランプより下1個:車両の中心面上または右寄り
ロービームヘッドランプの上縁よりも下2個:左右対称
フォグランプ上縁:地上800mm以下(ブレーキランプから100mm以上離す)
フォグランプの下縁:地上250mm以上【平成8年1月31日以前】中心が地上1m以下、ブレーキランプから100mm以上
左右対称【平成8年2月1日~平成17年12月31日】上縁が地上1m以下、ブレーキランプから100mm以上
(車の最外側からフォグランプ最外側まで400mm以内)【平成18年1月1日以降】上縁が地上1m以下、下縁が0.25m以上、ブレーキランプから100mm以上
インジケーター必須必須

フォグランプの取付高さ・位置・個数をまとめると、上表のようになります。
フロントフォグランプ(前部霧灯)は、個数上限がなく自由に取付できるのが特徴です。3個以上の同時点灯はNGですが、2個ずつの点灯切り替えが行なえれば問題ありません。

対して、リアフォグランプ(後部霧灯)は、3個以上の装着はNGです。
1個と2個の場合で取付高さ・位置が異なるほか、車体の製造年数によって大きく3回ほど規定が変更されています。

自分で取り付け・交換を予定している方は、所有車の製造年数を見落とさないように注意しましょう。

フォグランプの交換方法

フォグランプの交換方法

最後にフォグランプの交換方法、フォグランプの後付け方法をご紹介します。

フォグランプのバルブを交換する

代表的なフォグランプバルブの交換手順は以下のとおりです。

1. フォグランプの後ろ側にアクセスするために、ハンドルを全開に切っておく
2. インナーフェンダーをめくる(完全にはがさなくてもOK)
3. 純正配線カプラーを外す
4. フォグランプのバルブを取り外して交換する
5. 点灯確認をしたら、取り付けの逆手順でもとに戻す

フォグランプを後付けする方法

もともとフォグランプを装着していない車でも、後付けできるケースがあります。

1. バンパーにフォグランプが付くスペースがあるか確認する

スペースが無ければ、フォグランプ付きのバンパーが必要になる

2. 純正のフォグランプ配線があるか確認する

ライトスイッチにフォグランプのマークがあれば可能性が高い

3. メインの常時電源の取り出し場所を決める

太い線があるキックパネル裏から取るのがおすすめ

4. イルミ電源(スモール連動線)の取り出し場所を決める

リレーのトリガー用であれば、車内のスイッチ裏からでOK

フォグランプを後付けする際には、以下のポイントにも注意しましょう。

・コンピューターに関係する線の可能性があるため、ヘッドランプ関連の配線にはつながないこと
・ハイブリッドは、メイン電源とイルミ電源の両方を車内から取る必要がある
・海外製は安くても光軸が出ていないケースが多いため、使用はできるだけ控える
・取付後は必ずエーミング(配光調整)を行なう

車の状態や購入するアイテムによって、フォグランプの後付けは可能です。
しかし、自分ですべて実行するとなると、大幅な分解や配線作業がともなうため、初見で挑戦するにはレベルが高いと感じるでしょう。

車検に通せるクオリティを追求するのであれば、ディーラーやカーショップなどの専門業者へ依頼するのがおすすめです。

まとめ

フォグランプは、霧や大雨などによって視界が悪化している場合に使用するのが基本です。
理由なくフォグランプを点灯する行為は、対向車に迷惑をかけるほか、思わぬ事故・トラブルに発展するリスクがあるため、むやみに使うのは避けましょう。

また、フォグランプを装着する場合は、細かい保安基準が法律で定められています。
取り付け・交換の際は、色・明るさ・位置・個数など、違反しない(車検に通せる)範囲内で行なうのが大切なポイントです。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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