故障・修理
更新日:2020.10.30 / 掲載日:2020.10.30
次は燃料ポンプだと!? 再生公道復帰プロジェクト前編
リビルドセルモーターは車体番号などで即入手できたが、このところの自粛騒ぎで、作業が滞りがち。
REXちゃんはIGコイルの適合するものがなくさらに滞り中。
ようやくセルモーターがきたので、
エンジン始動!と思いきや、バッテリーが逝ってしまったり、なんと燃料ポンプが動かなくなってしまった。
せっかく動かせると思ったが不動明王はそう簡単にはいかなかった!
三密を避けるのには絶好の屋外一人作業場。雨天以外はのんびり作業しちゃうのだが、待望のリビルドセルモーターがやってきた。もともと装着されていたものを送り返すので、早速開封したら、全然形が違うセルモーターが入っていた。見た目だけだとこりゃ不適合か?と思って、送り返すノーマルと各部を比較してみたところ、取り付けフランジ形状などは当然ながら同じなのだが、マグネットクラッチ形状が六角形になっていて、おまけにピカピカなものだから「違うもの」に見えてしまった。
電線類を取り付けるネジ位置やカプラーなども位置的には全く同じなので、ひとまず安心。取り付けには交換マニュアルだったりも付属し、さらに保証書まで付いているので万が一作動しなくても安心だ。
セルモーターを交換すると同時に、30年も電気を流し続けてくれた電線類も新しく作ることにした。特にセルモーターは始動時に大電流が流れるので、酸化した電線の抵抗値が気になったこともあり、電圧降下を下げるために製作。
神奈川県大和市にあるRSTではノーマルがあればそれを元に製作してくれるので、古い車でも電気まわりが安心だ。30歳とはいえ、すでに電子インジェクション車両だから電気はとても大切なものなのだ。
試しに古いハーネスの抵抗値を計測してみると、1.5Ωほどあるので、電線に瞬間的には8Aも食われていることになる。瞬間の電圧降下はECUや燃料ポンプの作動にも影響があるので、できるだけ配線抵抗を減らす努力が必要だ。
セルモーターは取り外しの逆となるが、目視できないネジを入れることと、工具の振り幅がないことさえ注意すれば問題ない。
いつも一人作業なので、キースイッチをひねる作業になると運転席に行かなくてはならない。アクセルを煽ったりもできないので、セルモーターのマグネットクラッチ端子に直接12Vを供給できるように配線を1本作り、バッテリーのプラス端子に触れるようにしておくことで、エンジンルームを覗きながら始動作業ができる。一人作業の時のお助けアイテムだ。
で、始動儀式。「カチッ・カチッ」キュルルはどこいった?―仕方なくブースターケーブルで繋いでみるとキュルルル!
リビルドセルモーターがやってきた。見た目は新品だが、リダクション部分の形状が六角形で、純正の丸形とは形状が違う。
モーターの形状は純正同等で丸形だ。純正セルモーター本体は数社のOEM供給で、元はミツバの製品が付いていた。取り付けフランジまわりは全く同形状で多分装着できるはずだが、取り付けするまで疑問は残る。
リビルド製品には丁寧な交換マニュアルと保証書が添付されていた。保証は2年・4万キロとなっていて、信頼できる長さだ。
バッテリーからの電源供給のロスをできるだけ減らすためにアースまわりは4AWGという極太線を使ってRSTで新規作製してもらった。
プラス配線も1.6Ωほどあり、こちらもロスは甚大。電圧だけでなく電流は重要で通常この長さなら0Ω台でなければならないはず。
バッテリーからプラスまわりも新規に作製。端子まわりも酸化と汚れが酷い。伸びたターミナルも新品交換で電源供給の確実性を狙った。
新品の抵抗値も計測したが、この0.4Ωという数値はテスターの接続線でも計測される数値なので、事実上測定限界以下ということ。
アースまわりの配線はこの短さで1.5Ωもあり、銅線の抵抗値が増大していることが分かる。これだけで8A近くロスしていることに。
取り付けできた!
セルモーターを元あった場所に取り付けてみるが、形状が違ってもすんなりと収まった。見えないボルトの締め付けは面倒だけどね。