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更新日:2020.10.19 / 掲載日:2020.10.19

「車のシートが汗臭い」シートを汗から守る対策とは?

夏の暑い季節になるとシートの汗臭さが気になる方も多いのではないでしょうか。車の運転中などに汗をかくのは仕方のないことですが、できる限りシートを汗から守って、シートに汗の臭いが付かないようにしたいところです。

ここでは、シートの汗の臭いにも関係してくる車のシートの通気性についての解説をはじめ、材質ごとのシートの通気性の特徴についてご紹介します。

また、運転中にシートが蒸れないようにするための対策法や、発汗自体を抑えるための車全体の暑さ対策についてもご紹介しますので、ぜひこの記事を読んでシートを汗から守りましょう。

車のシートの通気性について

車のシートの種類は、レザーシートとファブリックシートに大別されます。高級車などではレザーシートが使用され、一般車ではファブリックシートを使用することが多いです。

レザーシートは、やわらかな肌触りと高級感漂う質感・デザインが特徴です。使用感が味わいに変化するのもレザーシートならではの魅力でしょう。一般的に車のレザーシートは特殊な加工がされており、水濡れに強くホコリが立たないので、掃除も簡単です。ただし、ファブリックシートと比較すると値段は高めで、気温によって温度が変化しやすく、通気性も劣り、スレによる傷や経年劣化が目立つ傾向があります。

一方、ファブリックシートは、スレに強く劣化しにくい性質で作られており、通気性も良く、気温の変化の影響も少なめです。シートカラーにおいても、さまざまな色柄にできるのが大きな魅力です。ファブリックシートの欠点は、汚れやすくホコリをため込みやすいことです。汚れが繊維のなかまで入り込むので、ファブリックシートを徹底的にキレイにするのは難しいといえるでしょう。

なぜ車のシートは汗で蒸れてしまうのか

そもそも、車のシートはなぜ蒸れてしまうのでしょうか?蒸れの大きな要因はシートの素材にあります。シートは身体との接触面が大きく、汗をかく季節には蒸れやすくなります。シートの素材による通気性の問題で熱気が遮断されると、行き場を失った熱気がシートにこもって蒸れてしまうのです。

また、夏場などに車の温度が上昇すると、シートに座っているだけでも汗をかいてしまい、シートが汗で蒸れてしまいます。屋外に駐車してあった車に乗り込んだ瞬間、汗が吹き出た経験のある方も多いでしょう。

車のボディの色や窓ガラスの機能性によって車内温度に大きな差が出ます。また、強い太陽光も車内温度を上昇させます。太陽光の熱は車体と車内を熱し続けるので、エアコンをかけてもすぐには冷えないほどの暑さになります。特に運転席は前方からの太陽光を受けることも多くなるため汗をかきやすくなってしまいます。このように車内温度の上昇によって汗をかいてしまい、車のシートが蒸れてしまうことにつながります。

また、シートの材質によって熱の集め方が違います。気温の変化に影響されやすいレザーシートは、熱を集めやすい性質であるために、シートが蒸れやすい傾向にあるといえるでしょう。夏場に直射日光のあたる屋外に駐車している車のレザーシートは、汗でシートが蒸れる条件がそろっていることになります。

シートの材質ごとの通気性について

シートの材質ごとの通気性について

前述のように、シートは素材によって通気性に差があります。レザーシートは革製なので通気性が低く、防寒具として使用されることもあるほど熱がこもりやすい性質です。周囲の気温変化と比例して熱くなったり冷たくなったりします。

一方、ファブリックシートは布から作られているので、ある程度通気性があります。周囲の気温変化の影響を受けにくい性質であるため、夏場に熱くなりにくいです。

通気性が悪いレザーをシートに使う理由

レザーシートは通気性に問題があり、汗をかくと蒸れてしまうのに、なぜ車に採用されるのでしょうか?

本革など動物の皮を使用すると、他の素材では出せない高級感が演出されます。高級車でレザーシートが採用されるのは、レザーにしか出せない質感があるからです。また、質の良い合皮でも高級感が演出できます。

表面がなめらかで座り心地が良い点も、高級車の雰囲気にぴったりです。ホコリがたまらず清潔な状態が維持しやすい点も大きなメリットといえるでしょう。

ファブリックシートは通気性が良いが汚れやすい

ファブリックシートは、価格面でレザーシートより優位で、通気性にも優れています。その反面、汚れが付きやすく落ちにくいのが難点です。

うっかりジュースなどをこぼしてしまうと、繊維の奥まで入り込んだ汚れを完全に落とすのは困難です。色の薄いシートにこぼしてしまうと、シミができてしまうこともあります。小さなお子さまやペットのいる方は、汚れの落ちにくさで悩まれるケースが多いようです。

運転中にシートが蒸れることへの対策は?

運転中にシートが蒸れることへの対策は?

運転中のシートが蒸れていると、不快感が続いて運転にも集中できなくなることがあるかもしれません。
少しでも快適に運転ができるように、シートの蒸れを改善するアイテムをいくつか紹介します。

シートカバーを使って風通しを良くする

竹・い草・メッシュ素材など、通気性の良いシートカバーを使い、風通しを良くしましょう。

ファン付きのシートカバーを使って風通しを良くする

ファンで空気を循環させるタイプのシートカバーもあります。電動ファンの送風で涼しくし、座面と背中面の蒸れを防いでくれるアイテムです。使い方は簡単で、エンジンがかかっている状態で車のシガーライターソケットにつなぎ、スイッチを入れるだけで使うことができます。

扇風機の風にあたっているような優しい風を感じるアイテムで、冬場にはシートヒーターになるタイプもあり、一年を通して使えるのも魅力です。

シートに冷却効果のあるスプレーを塗布する

車内用の冷却スプレーは、スプレーを吹きかけるだけの手軽さが魅力です。除菌・消臭機能付きのタイプもあり、車内の臭いが気になるときにも良いでしょう。ただし、スプレー缶にはガスが使われているので、車内に置いたままにしないようにしましょう。

シート以外での車内の暑さ対策は?

シート以外での車内の暑さ対策は?

残念ながら、シートカバーやスプレーのみで蒸れを防ぐには限界があります。暑さを抑えるためには、「車内温度をいかに下げるか」を目的に、シートカバーも含めていくつかアイテムを組み合わせて使うのが効果的です。シート以外でのおすすめの暑さ対策アイテムを紹介します。

窓ガラスに断熱フィルムを貼る

紫外線はもちろん、赤外線も大幅カットするフィルムをフロントガラスやサイドガラスに貼るのもおすすめです。ただし、法令により可視光線透過率70%以上であることが必要です。 透明度が高くても遮熱効果はしっかりあり、車内温度の上昇を抑えてくれます。

小型のカー扇風機を取り付ける

車には一般的にエアコンが装備されていますが、暑い日になると、温度設定を下げてもなかなか後部座席まで涼しくならないこともあります。そんなときには、車専用の扇風機で風を循環させ、冷房効果をアップしましょう。

最近は、360角度調整や自動首ふり、2ファン式など、機能やデザインともにラインナップが多彩です。価格も2,000~3,000円台とお手頃なので、車に合ったデザインで、使いやすいものを選びましょう。

まとめ

高い気温や車内温度、通気性の悪いシートを使用するなどの条件がそろうと、汗でシートが蒸れてしまいます。シートを汗から守るためにも、通気性の良いシートカバー、ファン付きシートカバー、冷却スプレーなどを活用しましょう。
また、汗をかかない車内環境を整えるために、車全体の暑さ対策を講じることも大切です。窓ガラスのUVコーティングや断熱フィルムの貼付、小型扇風機の設置は効果が期待できます。
このようなアイテムを利用しながら、少しでも汗をかくことを防ぐことが大切です。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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