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ガソリン車用(オイル交換)[2020.11.18 UP]

エンジンオイルのグレードとは?表記の見方と規格別の特徴

エンジンオイルのグレードとは?表記の見方と規格別の特徴

エンジンオイルを購入・交換するときに、グレードを気にしたことはあるでしょうか?自分の車に合ったエンジンオイルのグレードを選ぶことで、車の性能をさらに向上させ、エンジンの摩耗も抑えることができます。

今回は、エンジンオイルのグレードについて表記の見方と規格別の特徴を詳しく解説します。どれを選んで良いのか悩んでしまう方や、そもそもエンジンオイルのグレードが何かわからないという方は、ぜひこの記事をご覧ください。

関連情報

エンジンオイル

エンジンオイルのグレードって何?

エンジンオイルのグレードって何?

エンジンオイルのグレードとは、「エンジンオイルの規格」のことをいいます。そのエンジンオイルがどういった性能を持っているかが確認でき、どのようなエンジンオイルが自分の車に合っているかを判断するための表示です。

規格はさまざまありますが、エンジンオイルのグレードが高くなるほど性能が高くなるのはどの規格も同様です。安いエンジンオイルと比べると、グレードの高いエンジンオイルはエンジンの負担が軽減するなど、エンジンの持ちにも影響します。

このほか、高いグレードのエンジンオイルは以下のような効果も期待できます。

・省燃費性能
・エンジンへの抵抗抑制
・耐久性アップ

しかし、性能の良いエンジンオイルを使っても、その車のエンジンに合っていなければオイルの性能は発揮されません。単純に「グレードの高いエンジンオイルを使えば良い」というわけではないのです。

ほとんどの場合、エンジンオイルのグレードは車種ごとに指定されており、メンテナンスノートや車両取扱説明書に記載されていますので、それを参考に選ぶとよいでしょう。

エンジンオイルのグレードは、次の3つの規格に分かれています。それぞれの規格について詳しく見ていきましょう。

API規格

API規格とは、米国石油協会(API)とアメリカ材料試験協会(ASTM)、アメリカ自動車技術者協会(SAE)の三者が定める規格です。省燃費性・耐熱性・耐摩耗性などの性能をアルファベットで設定しています。

規格の表示は、ガソリン車は「S」、ディーゼル車は「C」ではじまり、それぞれ後ろにアルファベットが続いた2文字です。「SA」「SB」あるいは「CA」「CB」というように表示され、後ろのアルファベットが進むほど性能が高いことを示しています。

なお、ガソリン車とディーゼル車の両方に使えるオイルの場合は、「SL/CF」のように併記されます。

ILSAC規格

ILSAC規格とは、エンジンの小型高出力化と環境負荷低減の両立のために、日米の自動車メーカー組織である自動車工業会(ILSAC)が制定したエンジン用の規格です。API規格に省燃焼性能を加えて考えられています。

規格は「GF」のあとに1~5の数字がつき、数字が大きいほど最新のグレードを表します。

JASO規格

JASO規格とは、JASO(日本自動車技術会)が制定した規格です。日本独自に定められていることもあり、国産のクリーンディーゼルエンジンに使われるオイルの主流となっています。

規格は「DL」もしくは「DH」のあとに数字をつけて表されます。環境に優しく高温酸化防止性が強まっているため、燃焼効率を考えて選ぶ場合におすすめです。

グレード規格で変わるエンジンオイルの見方

グレード規格で変わるエンジンオイルの見方

グレードの意味や規格の種類について理解したところで、続いては、規格別にそれぞれのグレードの条件や特徴を確認しましょう。

API規格のガソリンエンジンオイル

API規格には、SAからSNまで12段階の規格表示があります。

SA

条件:添加油が不要な軽度の運転条件のエンジンに使用。現在の自動車エンジンには不適。
特徴:「ベースオイル」と呼ばれ、添加物が含まれていない。

SB

特徴:最低レベルの添加物を使用。かじりの防止性、腐食防止性、酸化安定性などを備えている。

SC

条件:1964年~1967年型の乗用車およびトラックに使用。
特徴:デポジット防止性、摩耗防止性、サビ止め性、腐食防止性を備えている。

SD

条件:1968年~1971年型のブローバイガス還元装置を取り付けた乗用車およびトラックに使用。
特徴:全体的にSCより高性能になっている。

SE

条件:1972年~1979年型の乗用車およびトラックに使用。
特徴:SDより酸化、サビ、腐食などの防止性が高性能になっている。

SF

条件:1980年型以降の乗用車およびトラックに使用。
特徴:酸化安定性やバルブ機構の摩耗防止性が向上している。

SG

条件:1989年型以降に作られたガソリン車に対応。
特徴:エンジンの長寿命化などSF以上の性能を持っており、耐スラッジ性が向上。

SH

条件:1993年型以降に製造されたガソリン車に対応。
特徴:低オイル消費、省燃焼性、低温始動性などが向上している。

SJ

条件:1996年型以降のガソリン車に対応。
特徴:せん断安定性がSHより向上している。

SL

条件:2001年型以降のガソリンエンジンに対応。
特徴:オイルの耐久性、酸化安定性が向上。省燃費性が高まりCO2の削減など環境保護にも対応している。

SM

条件:2004年に制定された規格。
特徴:SL規格より省燃費性が向上、有害排気ガスが低減している。浄化性や耐熱性、耐摩耗性にも優れる。

SN

条件:2010年に制定された規格。
特徴:SM規格より省燃費性能が持続し、触媒保護性能が強化。低温流動性が向上し酸化にも強い。

API規格のディーゼルエンジンオイル

API規格の表示は6種類あり、以下のような特徴があります。

CA

条件:使用負荷が軽度のディーゼルエンジン、およびガソリンエンジンに使用可。
特徴:軸受腐食防止性と高温デポジット防止性がある。

CB

条件:軽度から中度のディーゼルエンジンオイルに使用。
特徴:耐摩耗性とデポジット防止性に優れる。

CC

条件:高負荷運転の過給機付きディーゼルエンジン、および高負荷ガソリンエンジンに使用可。
特徴:高温デポジット防止性、さび止め性、腐食防止性などを持っている。

CD

条件:高速高出力で運転されるディーゼルエンジンに使用。
特徴:高い耐摩耗性とデポジット防止性を持ち、軸受腐食防止性にも優れている。

CF

条件:建設用機械や農業用機械などの高速回転を必要としないディーゼルエンジンに使用。
特徴:CD規格に代わるものとして各種性能が向上している。

CF-4

条件:大型トラックなどの過酷な条件で運転されるディーゼルエンジンに使用。
特徴:CE規格よりもスラッジ分散性などが向上している。

ILSAC規格のガソリンエンジンオイル

ILSAC規格の表示と特徴は以下のとおりです。

GF-1

条件:API規格のSHと同じ性能。
特徴:スラッジ防止性などが向上している。

GF-2

条件:API規格のSJと同じ性能。
特徴:GF-1よりせん断安定性が高い。

GF-3

条件:API規格のSLと同じ性能。
特徴:省燃費性の向上や排ガス浄化性能などがGF-2を上回る。

GF-4

条件:API規格のSMと同じ性能。
特徴:GF-3と比べて耐熱性・耐摩耗性などに優れる。

GF-5

条件:API規格のSNと同じ性能。
特徴:省燃費性能の持続性などがGF-4より強化された。

JASO規格のディーゼルエンジンオイル

JASO規格の表示と特徴は以下のとおりです。

DL-1

条件:乗用車のクリーンディーゼルエンジンなどに対応。
特徴:動弁系部品の摩耗防止、オイル中のスス増加に対応する清浄性の確保、高温下で使用される場合の酸化安定性が向上している。

DH-2

条件:大型トラックやバスなどのディーゼルエンジンに使用。
特徴:DPF(ディーゼルエンジンの排気ガス中の粒子状物質を軽減させるフィルター)の目詰まりを低減している。

エンジンオイルのグレード規格を知るうえで押さえておきたいポイント

エンジンオイルのグレード規格を知るうえで押さえておきたいポイント

先述のグレード規格の特徴からわかるように、エンジンオイルはベースオイルに添加剤を配合することで機能を向上させています。ベースオイルや添加剤の種類はさまざまでそれぞれ特徴も異なるので、どういったものがあるか、それぞれ確認しましょう。

ベースオイルの種類

ベースオイルとは、エンジンオイルの原料になるオイルのことです。製造方法によって4つの種類に分けられます。

化学合成油

化学合成油は、精製する過程でできる限り不純物を取り除いた高純度のベースオイルです。不純物を含まないので潤滑性能が高くなっています。レースに参加する車に使用されることが多いですが、車好きで「できる限り良いオイルを使いたい」という方からも人気です。

部分合成油

部分合成油は、化学合成油と鉱物油を混ぜ合わせたベースオイルです。化学合成油で鉱物油の弱点を補うように作られています。毎日車に乗る方や高速道路をよく使う場合に適したオイルです。

HVI

HVIは、次に紹介する鉱物油をさらに精製して不純物を取り除いたベースオイルです。

鉱物油

鉱物油は、原油を蒸留して不要な成分や有害成分を取り除かれているベースオイルです。
現在、ベースオイルのなかでは一般的に普及しているもので、街乗りなど日常に車を使用する場合は鉱物油で問題ありません。

添加剤の種類

添加剤は、エンジンオイルに混ぜることで燃費の向上やエンジン内部の洗浄などさまざまな効果を発揮させます。添加剤の種類や効果は、以下のようなものがあります。

・酸化防止剤:熱や大気中の気体によるオイルの酸化を防ぐ。
・洗浄分散剤:ガソリンの燃えカスなどをオイル内に取り込む。
・粘度指数向上剤:オイルの粘度を保ち、熱への耐久性を向上させる。
・摩擦調整剤:エンジン内部を金属同士の摩擦から保護する。
・流動点降下剤:低温でもオイルが固まらないようにする。
・極圧剤:金属が強い圧力でぶつかり合う部分を保護する。
・消泡剤:オイル内にできる気泡を素早く消す。
・着色剤:他のオイルと区別し、どのオイルかわかりやすいように着色している。

このように、ベールオイルと添加剤にはさまざまな種類があり、これらの組み合わせによってグレードや性能が変化します。求める性能を持っているオイルを選ぶことが重要です。

まとめ

エンジンオイルには3つの規格があり、それぞれ複数のグレードに分けられて表示の仕方や使用できる車種、特徴が異なることがわかりました。

単にグレードが高いエンジンオイルを選べば良いのではなく、車種ごとに相性の良いオイルがあります。特徴を知ったうえで、自分の車に合ったエンジンオイルのグレードを選ぶようにしましょう。

グーネットピット編集部

ライタープロフィール

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車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、 自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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