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故障・修理
更新日:2021.01.27 / 掲載日:2021.01.27

NA&NB ロードスターのメンテポイント3

リヤはブッシュの劣化で足回りから異音発生!交換しようとすれば固着に悩まされる

リヤのロアアーム外側に位置する2カ所のブッシュの間にナックル下側を固定するボルトがかなりの長さで、固着しているのと共にボルトが曲がっていて抜くことができず苦労するそうだ。その他のボルトも固着していることが多い。

リヤまわりを分解するにはドライブシャフトをリヤハブから抜き取らねばならないが、そこが固着し抜けないそうだ。石井自動車で作業しても3割ぐらいは抜けず部品一式の交換となってしまうこともあるそうだ。

 前後にWウィッシュボーンを採用するロードスターの足回り。10万kmも走ればブッシュはかなりヘタっており、アライメントが狂ってしまっていたり、問題が生じている場合もある。その問題点というのがリヤの足回り。状態が悪いものだと金属が接触する異音が発生していることもある。これはブッシュのヘタリでアーム位置が本来の場所からズレてしまっているのが原因。上の写真で示すクリアランスが左右で極端に異なる場合は、ズレている証となるので、要ブッシュ交換だ。しかしその交換作業に難関が待ち受けている。その難関とはパーツやボルトの固着。プロでも3割ぐらい外せないほど激しい固着部があるという。DIYなら覚悟が必要。

フロントはハブベアリングとボールジョイントのガタ

 フロントハブベアリングにガタが出やすい。5~6万kmも走れば異音やガタが発生する。特にブレーキが大型化されたNBは、ハブベアリングへの負担が大きいようで、NAよりもその傾向が強い。サーキット走行系のNBの中には、2万kmでガタが出たこともあったそうだ。またフロントでは、ステアリングギヤボックスのボールジョイントもガタ多発部だ。それからブッシュ交換後、アライメント調整した際に、規定値内に収まらない車両がよくあるそうだ。これはフロントのメンバー側の変形が原因だという。無事故の街乗りだけ車両でも起こる事例となる。

灯火類とメインスイッチに接触不良トラブルあり

 内装は、ライトの集中スイッチやキーシリンダー部のメインスイッチに比較的トラブルが発生しやすい。どちらも使用する内に接点が磨耗してしまい、接触不良が発生するそうだ。ライトスイッチであれば、継ぎ目を通過するときなどにライトが消えるという症状となるが、メインキーの方は走行中に突然エアコン、パワーウインドウ、ワイパーなどが、同時に不動になったりするので、かなり不安を感じる症状が伴う。現在ではまだ部品の供給もあるので、そんな症状が発生したら、迷わず新品に交換するのがいいだろう。

クラッチのトラブルも多いレリーズシリンダーに注意!

 駆動系のトラブルのひとつとなるのが、クラッチの油圧ラインのトラブル。特にレリーズシリンダーからのフルード漏れが多い。フルードが外に漏れ出していなくても、ブーツの中に溜まっている事が多いので、クラッチの切れが悪い場合は、まずブーツ内にフルードが溜まっていないかを確認しよう。ちなみにマスターシリンダー側も漏れは発生するが、その発生率はレリーズ側の1/3程度だという。それからクラッチ油圧ラインのホースも、これまで無交換だった車両のものが突如破裂してしまうことが昨今よくあるそうだ。両シリンダー側の漏れなら立ち往生することは少ないが、ホースの破裂は即立ち往生となるので、状態が悪ければ交換しておこう。

クランクのキー溝の変形でバルタイがズレている?

 B6エンジンの初期モノは、クランクプーリーの位置を決めるキー溝の幅が狭い。そのためエアコンを多用するような、クランクプーリーやその位置を決めるキーに大きな負荷が掛かる乗り方をしてきたエンジンは、その負荷に負けてキー溝が広がってしまっていることが多いという。溝が広がるとバルブタイミングのズレが発生してしまうことになる。1991年ぐらいのB6型から、キー溝とキーが太くなり、初期型よりはキー溝が広がるというトラブルが少なくなっているそうだ。それからDIYでオイルシールを交換した痕跡のあるクランクに多いのが、シール部に傷が入ってしまっているもの。傷があると新しいシールがキチンと機能しないのでオイル漏れが直らない場合もある。

5MTのオーバーホール時はNC用パーツが流用可能だ

 NA、NBとも、主流となるミッションは5MT。新車時から当たり外れが大きかったと言われているミッションではあるが、タマ数も多く、耐久性も高い上、オーバーホールするとなれば、トリプルコーンシンクロ化されたNC用の部品を使うことも可能。NBにはアイシン製6MTの設定もあったが、部品供給は問題ないものの部品価格が高いそうだ。ミッションとエンジンを繋ぐクラッチは、レリーズとパイロットベアリングにガタがある車両が多いという。

NAロードスターの 基本の「き」

NA6C(NA8C)SPECIFICATIONS
●全長×全幅×全高:3970×1675×1235
(3955×1675×1235mm)
●車両重量:940(980)kg
●エンジン:B6-ZE(BP-ZE)型水冷直列4気筒DOHC
●排気量:1597(1839)cc
●最高出力:120ps/6500rpm(130ps/6500rpm)
●最大トルク:14.0kg-m/5500rpm(16.0kg-m/4500rpm)
●サスペンション形式:Wウィッシュボーン
●ブレーキ:Vディスク/ディスク
●タイヤサイズ:185/60R14
●販売時期:1989年9月~1998年1月
(1993年9月~1998年1月)

 1989年に登場した初代ロードスターとなるNA型。初代のみ車名はマツダロードスターではなくユーノスロードスターとなる。発売当初は1.6LのB6エンジンを搭載するNA6Cのみの設定であったが、発売から4年が経過した1993年に1.8LのBP型エンジンを搭載するNA8Cを追加。ロードスターをベースにマツダが独自にチューニングを施したスパルタンモデル、M2 1001や1028といった限定の特別仕様車も販売された。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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