グーネット

サスペンション・足回り修理・整備[2021.02.22 UP]

押しても動かぬサビサビブレーキ 再生公道復帰プロジェクト

HONDA CR-X編E-EF7-120[1990]

燃料ポンプの検証で燃料タンクおろしに取り掛かろうとしていた。車を移動しようと思ったら二人がかりで渾身の力をこめてもわずかに動く程度。「ジャッキアップして、タンクおろし」の前にブレーキの固着をなんとかしないと限りある野天駐車場のスペースで作業ができなくなる。そこには世の不動車が戦い続ける錆との戦いがこれでもかとやってきたのだった。勘弁してくれぇー!

Vol.07 押しても動かぬサビサビブレーキ!

タンク外しのためリヤをリフトアップ。かなり高いところまで上げなければならないが、ちょっとした車移動ですら大汗かく始末。

錆色の円盤はパッドが完全に錆固着でバールで踏んでもわずかに動く(ミリ単位)だけ。パッドだけでなくピストンも固着。

キャリパーまわりをプラハンでガンガン叩いて振動を与え、わずかな隙間を作ることで錆固着を解消してみようと試みたのだが……。

キャリパー固定ボルトを抜き、ハンマーでキャリパーを無理やり外すとハブまわりは健康な様子。元気にガタもなく回転する。

サイドブレーキワイヤーの固定ピンすら固着して抜けない。完全に錆の塊。特に左側は左側通行の宿命で汚泥がたまりやすい。

左側パッドは完全固着でローターとの隙間にスクレーパーを叩き込んでようやく剥がれてくれるほど酷い状況だった。

ホンダブレーキの鬼門とも言えるローター固定ボルト。熱と風雨にさらされるので、ほとんどの車両が固着してネジ山をナメてしまう。

浸透潤滑剤を吹きしばらく放置後に鉄ハンマーであらゆるところをガンガン叩いて振動で緩めてみる。ローターは交換する予定。

ローターの回転止めのためにウエスを突っ込み、WERAのドライバーとレンチでまずは回転するかどうかチャレンジしてみるもダメ。

しつこく浸透潤滑剤を流し込んでは放置。当然裏側からも吹き付けて様子を見る。数回はドライバーアタックでやってみるのだが……。

動く気配がないので、ショックドライバーを使って渾身の力で叩いてみるのだが、結果ネジ山は崩壊の一途でこれは削り取るしかない。

アップ。

ローター押し出し用のネジ穴すら錆が酷くてネジが入らないので、8ミリのタップでネジ山を修正。錆が削り取られてくる。

30ミリほどのネジを入れたら奥まで入ってしまった。ハブ本体を貫通しているようだ。外してみるまで裏側の構造は見えない。

ネジ頭は12ミリ近くあるので、10ミリのドリルをセンターに当ててとりあえずテーパーになった頭だけを切削して落とすことに。

うっすらと本ネジの部分が色が変わって見えるのが確認できる。このくらいの状態でハンマーで叩くとローターは動いてくれる。

ローターが外れると固定ボルトは指でクルクル回せるほど簡単に抜けた。ネジのテーパー部分にかかるテンションと錆による固着だ。

ハブに軽量化の穴が空いていて、ローター取り外しボルトは遮熱板まで届かないと抜き出せない。80ミリ以上のボルトが必要だった。

錆はデイリーメンテの重要性を気付かせてくれる最大の武器  

お不動様として祀られているCR-XとREXは四六時中作業をしているわけでもないので、作業のたびに車を押して移動させている。今回CR-X様の作業で、タンクおろしのためにリヤに作業スペースを確保する必要があったので、車を押してみたら全く動く気配がない。サイドブレーキでも引いてるのか?と思うくらいだ。人員を増やして2人で渾身の力を込めてもギギギとわずかに動くという有様。たかが1メートルを汗だくで移動させ疲労困憊。
 タンクおろしのためにリヤジャッキアップを済ませたが、タイヤハウス側からの作業もあるので、先にリヤブレーキをなんとかすることにした。うまくいけば鼻歌気分で車を押せるようになる。
 タイヤを外してみると全てが錆色に変色しているじゃないか!きっとこのページも開くと茶色いはず(汗)。
 バールで外したタイヤのスタッドを回してみるが、人が乗れそうなほど動かない。仕方なくキャリパー・ローターを外して、いつかはやらなければならないオーバーホールを敢行した。
 ホンダ車は伝統なのかディスクローターが2本のプラスネジで固定されている。今まで多くのホンダ車を分解したが、このネジは100%付いていた。
 このネジ、ローターの熱と風雨にさらされ、特に左側は路面のカントもあるので水分が溜まって固着していることが多い。多いというレベルではなくこれまた100%に近い確率で固着している。
 ディスクローターはホイールで圧着されている。ブレーキングなどでわずかに動いた時にスタッドボルトの側面にローターが当たらないようにしているだけなので、こんな立派なネジは必要ないはず。欧州車などはキャリパーを外せば簡単にローターが外れる車種ばかりだ。
 このプラスネジは固着しているとほぼナメるのは確実で、今回もドライバーNG、ハンマードライバーNG!ドリルでネジ頭をカットするという作業になった。
 さらにローター取り外しの押し出し用ネジ穴も錆てネジ穴がおかしくなっていたし、キャリパーも錆接着剤という新商品(汗)でガッチリ固定。緩んだボルトも抜けるまでレンチの世話になるなど、いやはや大変な作業になってしまった。

グーネットピット編集部

ライタープロフィール

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車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、 自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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