車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29
車検に出した車のガソリンが減っている理由とは
車検を預ける前より、車検後に戻ってきたらガソリンメーターが減っていたなんて経験はないでしょうか。なぜ車検で車を預けてガソリンが減ることがあるのか、不思議に思っている方もいらっしゃるかもしれません。どうして車検に出してガソリンが減るのか、その理由について解説します。
車検に出して車のガソリンが減ることはあるのか?
車検の検査は、一部を除いて基本的にエンジンをかけたまま行うので、微量ですがガソリンを消費します。しかし、エンジンを1時間も2時間もかけて行うものではないため、燃料メーターが目に見えて減るといったことは通常ありえません。しかしながら、車検を業者に出して、返ってきた時にはガソリンが減っているケースは確かに存在します。
ガソリンの減りにも関係する車検方法と車検場所の違い
ガソリンが減る理由をご説明する前に、車検を通す3つの車検方法について解説します。
1.指定工場(ディーラーや大手車検業者)
指定工場とは、検査の設備や検査員を有するなど、地方運輸局長が指定する厳格な基準を満たした民間の施設で「民間車検場」とも呼ばれます。ディーラーや大手車検業者の多くは、指定工場となっており、自前で検査ラインを持つため、運輸支局に車両を持ち込む必要はありません。
2.認証工場(ガソリンスタンドや小規模整備工場)
認証工場とは、一定の規模の設備や整備員を有する民間の施設です。ガソリンスタンドや小規模整備工場の多くは、この認証工場となっています。ここでは、点検整備は行えますが、自前の検査ラインを持たないため、車検の際は運輸支局や指定工場(民間車検場)に車両を持ち込む必要があります。
3.ユーザー車検
ユーザー自身で運輸支局に車を持ち込んで検査を受ける方法です。
この3つの車検方法の中で、どの方法で車検をしたかによって、ガソリンの減りにも関係すると考えられます。
車検に出した車のガソリンが減っている理由は?
車検に出した車のガソリンが減っている理由には、2つの可能性が考えられます。まず、車のガソリンが減っている理由で、最も可能性が高いのが、車検を認証工場に出したケースです。この場合、近隣の指定工場(民間車検場)もしくは運輸支局に直接車両を持ち込む必要があります。距離にもよりますが、そこまでの往復の自走分だけ、ガソリンが減ることが想定されます。もうひとつの可能性は、車検時にデフオイルやオートマチックトランスミッションフルードの交換など、足回りの整備を行った場合です。こうした場合は、エンジンを暖機したり、整備が終わった段階で、公道を走行して最終確認をするということがあり、多少ガソリンを消費する可能性があります。上記のような理由により、車検に出した車のガソリンが減っていることが考えられます。ただし、認証工場から運輸支局まで距離がある場合を除いて、ガソリンメーターが目視でわかる程、極端にガソリンを消費していることは稀なケースと言えるでしょう。著しくガソリンが減っている場合は、検査内容などを確認してみることをおすすめします。