車検切れした車の車検を通す方法について

車検切れした車を新たに車検に通すには、どうしたらいいのでしょうか。公道を自走することができないので、そのままでは車検場に持ち込むこともできません。ここでは、2つの方法で車検切れをした車の車検を通す方法について説明します。

この記事の目次

1. 車検切れして自走すれば厳罰対象になる
2. 車検切れした車を自ら車検場に持ち込む場合の方法
3. 車検切れした車を引き取りにきて運んでもらう方法

車検切れして自走すれば厳罰対象になる

車検切れの車を公道で走らせると、「無車検車運行」により厳罰の対象になります。交通違反の反則点数が6点となり、前歴なしでも免許停止の行政処分が下されます。いわゆる「一発免停」と呼ばれるもので、厳しいペナルティーが課せられます。併せて、刑事罰として、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます（道路運送車両法第58条1項・108条）。厳しい行政処分、刑事罰からもわかるように、車検切れの車で行動を運行することは非常に重大な違法行為となります。車検が切れてしまった車を車検に出す際には、法令を遵守して慎重に進めるようにしましょう。

車検切れの車を公道で走らせることはできませんが、許可を受ければ自走が可能になります。この許可というのが、自動車臨時運行許可（仮ナンバー）と言われるものです。仮ナンバー取得は、車検を受けるために、車検切れの車を運輸局の車検場やディーラーなどに自走して持ち込む場合などに利用できます。

申請場所：移動経路を管轄する区役所、市役所、役場など
必要なもの：車検証（原本）、自賠責保険証（原本）、免許証などの本人確認書類、印鑑
費用：750円

申請の際には運行の目的（車検を受けるためなど）や運行経路を明記する必要があります。通常、仮ナンバーの運行期間は5日間を限度にして、必要最小日数で許可されます。また、仮ナンバーを申請する際に自賠責保険の加入が必要となります。自賠責保険が失効している場合は、新規に保険に加入してから申請手続きを行います。交付された仮ナンバーは、指定の期日までに返却しなければなりません。

車検切れの車を車検に通すためのもう一つの方法は、整備工場などの車検代行業者に車を引き取りに来てもらう方法です。キャリアカーを使って、車検切れの車を運行させることなく、車を運んでもらう方法です。この場合は仮ナンバーを取得する必要はありません。車を引き取り運んでもらう方法では、仮ナンバーを申請する手間暇はかかりませんが、運送費用が発生したり、場合によっては、車検切れの車の運送を断られることもあります。そのため、依頼をする際は、運搬・移動にかかる費用の確認や、対応の可否を確認することが重要です。仮ナンバーを申請して車を持ち込む方法が最も費用がかかりませんが、取得のための申請手続きやナンバープレートの返却で時間を取られるのがデメリットです。一方で、業者に引き取りに来てもらうのは簡単ですが、費用が高額になります。ディーラーや整備工場などに車検を依頼する場合は、無料もしくは安価で引き取りをしてくれる場合もあるので、相談してみることをおすすめします。