車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29

車のシートベルトが故障した場合の交換・取り替え方法とは?

現在、自動車の全座席のシートベルト着用は法律で義務化されており、その機構や形状も決められています。シートベルトは万一の事故の際に乗員の車外への放出や身体や顔がガラスやハンドル、シートなどへ衝突するのを防ぐ、乗員保護のための重要な部品です。故障すればやはり交換が必要になりますが、どのような故障が想定されるのか、また交換はどのように行うのか、解説していきます。

参考:https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/seatbelt.html

車のシートベルトの故障にはどんなものがある?

自動車のシートベルトの構成部品は、主に本体であるベルト(ストラップ)、シートベルトを固定する受け手となるバックル、ベルト先端に付くタングプレート、ベルトを巻き取るリトラクターの4点からなります。自動車のシートベルトの故障で発生しやすいものとしては、バックルの不具合によりベルトが固定できなくなる、シートベルトを装着しても警告ランプが消えないといった症状があります。また、リトラクターの故障により巻き取り機構が機能せず、「シートベルトが戻らなくなる」といった症状もあります。そして、長期間使用しているとベルトがほつれてくる事もあります。同じ体型の人が使用していれば、シートベルトを締める度にアンカーと擦れる場所は限られてきますし、力がかかる場所も一定ですので徐々にほつれてくる事もあるのです。シートベルトの本来の機能というものは、事故などに遭遇し大きなG(重力)がかかった時に発揮しますので、通常使用時でのシートベルトの故障と言えば、このような症状が推測されます。

車のシートベルトの故障の原因にはどんなものがある?

シートベルトは、車の乗り降りの回数だけ締めたり外したりします。これだけ装置を作動させたら、歪みや接触不良など不具合が生じてくる事もあるでしょう。バックルの故障においては、主に金属部品の摩耗・損傷、接点の接触不良が原因と考えられます。その他にもバックル内部にホコリが溜まったり、異物が混入して、うまく作動しなく事も考えられます。

車のシートベルトの交換・取り替えの方法・流れとは?

シートベルトをアッセンブリ交換する際は、まずBピラーのトリムを外しシートベルトのリトラクターやプリテンショナーが付いている本体を露出させます。本体にはプリテンショナーやフォースリミッター機能を作動させる信号を入力するために、配線が施されています。この配線は通常カプラーで接続されているのでカプラーを外せば良いのですが、作業終了後に警告灯が消灯しない可能性もあるので、作業前にバッテリーの端子、もしくはヒューズを外しておいた方が良いでしょう。カプラーを外したら、後はベルト先端固定部・上部折り返し部品固定部・本体固定部のボルトを外し、全体を取り外したら逆の手順で取付け、配線を元通りに接続し作業は完了します。本体には傾きを検知するボールセンサーが内蔵されていて、傾くとベルトを引き出す事ができませんので、取付けられている角度と同じ傾きにして引き出しましょう。手順を書くと部品構成も比較的少ないため、自分でも容易に交換できるように思えますが、最近のシートベルトは、乗員の安全を守るためにプリテンショナーを始めとして様々な機能が付いており、エアバッグも連動しています。シートベルトはいざという時にうまく作動してくれないと命に関わるものなので、交換が必要な時はプロに作業を依頼する事をおすすめします。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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