オイル交換
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29

車のオートマオイル(ATF)の意味や交換する効果とは

AT(オートマチックトランスミッション)車に使われているオートマオイルは、どの程度で交換すればいいのでしょうか。エンジンオイルなら、ガソリンスタンドで点検してもらって汚れていたり、粘度が落ちている場合に交換すればいいのですが、オートマオイルの場合、オイルのコンディションが把握しにくく、個人ユーザーでは交換が容易でないことも挙げられます。そこで今回は、オートマオイルの意味や交換する効果などについて解説します。

車のオートマオイル(ATF)の意味とは?マニュアル車のミッションオイルとの違いは?

車のオートマオイル(ATF)の意味とは?マニュアル車のミッションオイルとの違いは?

ATFとはオートマチック・トランスミッション・フルードの略称です。マニュアル車のミッションオイルは、トランスミッション内でギアが磨耗したり、温度が高くなりすぎることを防ぐ役割を果たしていますが、オートマオイルはミッションオイルよりもはるかに幅広く、以下の通りさまざまな役割を果たしているという特徴があります。

動力の伝達

エンジンからの動力をトルクコンバーターを介しATミッションへ動力として伝えていますが、ATFは液体としての流れ(流体エネルギー)によってトルクコンバーター内で動力伝達の際のトルクアップを行っています。

シフト制御

AT車のシフトチェンジは、車の速度やアクセルの踏み込み量などによって油圧制御がきめ細かく行われています。この油圧制御装置の作動油としてもATFは使われています。

部品の潤滑油

オートマチックトランスミッション内のギア等の潤滑油としても使われており、摩擦抵抗を減少させる役割も担っています。

冷却

オートマチックトランスミッション内で発生する熱を吸収し、ATF用オイルクーラーへと循環して冷却を行っています。

洗浄作用

オートマチックトランスミッション内で摩擦によって不純物が発生することを抑制すると同時に、発生してしまった不純物が固着しないように洗浄し、フィルターへと不純物を運ぶ役目を果たしています。

オートマオイル(ATF)を交換する効果とは?

オートマオイルは、2~3万キロ程度での定期的な交換が推奨されています。きちんと実行しないと以下のような不具合が発生する可能性があります。

・発進・加速性能の悪化
・シフトショックが大きくなる
・オートマチックトランスミッションの故障(最悪、走行不能となる場合がある)
・燃費性能の低下

また、定期的な交換が推奨されるオートマオイルですが、長期間(長距離)交換していなかったオートマオイルを交換する際には注意が必要です。長期間オートマオイルを交換していないと、金属粉などの不純物がトランスミッション内にかなり固着していることが多いです。その状態でオートマオイルの交換をすると、かえって固着した不純物がはがれるなどして、トランスミッション内に滞留し、不具合を引き起こす原因となってしまうのです。汚れがひどい場合は、単にATFを交換するだけでなく専門業者に依頼してきちんと洗浄し、オイルを完全に入れ替え不純物を取り除く必要があります。また、オートマオイルは自動車メーカーにより指定されているものを使うことが重要です。最近の車は性能が向上しているため、かなり長期間オートマオイルを交換しなくても良い仕様になっている場合があります。2~3万キロで定期的に交換した方がいいか、10万キロまで無交換で使って車を買い替えた方がいいか、車の使い方によっていろいろな考え方ができるため、ディーラーなどでよく相談して車のコンディションをみながら判断するとよいでしょう。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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