車の燃料タンク（ガソリンタンク）に異物が混入した場合の対処方法

燃料タンクに混入した異物の種類や量によって症状も違います。ガソリンに溶解されるもの・されないもの、ガソリンより軽いもの・重いもの、固体・液体、それぞれに影響や対処法が違ってきますので、安易な判断せず適切な処置が必要です。ガソリンに溶解されずガソリンより軽い固体の場合は、タンクの中でガソリンに浮いている状態ですので、直接的な影響はあまりないと言ってよいでしょう。ガソリンより重くても、溶解されない個体の場合は、タンク内に留まるか、小さなものはいずれフィルターに留まります。

フィルターが異物で目詰まりを起こしたとしても、今の自動車はフィルターのみ交換できる構造になっているので、対処は比較的簡単です。自動車に重大な影響を及ぼすのは、ガソリンに溶解するものや液体の混入の場合です。現在市販されているガソリンは純度が安定しており、燃焼時に完全燃焼する事によってシリンダー内をクリーンに保ちます。しかし、ガソリンに溶け込んだ不純物は不完全燃焼を起こし、エンジン内部を汚すばかりか、走行に支障を来す場合があります。例えば、燃料タンクに角砂糖など糖分が混入すると、エンジンを故障させる原因となります。砂糖はガソリンに溶解され、ガソリンと一緒にエンジンのシリンダー内で燃焼すると、飴状になりピストンを焦げ付かせてしまうので、エンジンの故障の原因となります。砂糖でなくても、ガソリンに溶け込んだ異物は、確実に燃料経路の詰まりやエンジンの燃焼過程で悪影響を及ぼします。また、そのまま放置すると、混入したものがタンク内に固着する事も考えられるので、異物が混入した時点で、早急に取り除く対応が必要です。