パーツ取付・交換
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29

LSDの取付方法

車がカーブする際、左右の車輪の速度差(回転数の差)に差が出るのを修正し、スムーズな走行を手助ける装置がデフ(ディファレンシャルギア)ですが、そのデフが持っている欠点を克服、改良したものとして注目されているのがLSDと言われる装置です。そこで今回は、そのLSDとはどういうものか、どのような効果があり、LSDを取付けるにはどうすればいいのかという点について解説します。

車のLSDとは何か、どのような効果があるのか

車のLSDとは何か、どのような効果があるのか

車のLSDは、リミテッド・スリップ・ディファレンシャル(limited slip differential)の略で、日本語では差動制限装置などと言われます。従来のデフ(オープンデフ)では、片輪だけぬかるみにはまってしまった場合、ぬかるみにはまっている側のタイヤを空転させてしまう欠点がありました。その欠点を解決するために作られたのがLSDであり、様々な条件下でスタビリティに優れ、悪天候下や悪路走行、スポーツ走行には必要不可欠な装備になりつつあります。

LSDには、以下のような種類があります。
・ビスカスLSD
・ヘリカルLSD
・トルセンLSD
・機械式LSD
・電子式LSDなど

LSDを取付ける手順と注意点

LSDは以下の手順で取付けます。

1.車体をジャッキアップします
2.デフとドライブシャフト、プロペラシャフトをつないでいるボルトを外します
3.デフをデフケースごと外します
4.デフケースの中のデフと新しいLSDを交換します
5.デフケースのフタを閉めオイルを入れます
6.デフケースをきちんと元通り取付けます

デフケースの脱着作業は車体を完全に持ち上げた状態で、車体下で行います。デフはかなり重いため一人ではなく複数人で行うなどの対応が必要です。作業もかなり複雑なため専門家に依頼して取付けるようにしてください。LSDは、デフの欠点を克服した装置ですが、LSDにもいくつかの欠点があります。まず、タイヤのグリップ性が向上するためタイヤが減りやすくなります。さらに車の操作性にも、直進しようとする傾向が強まるなどの影響が出ます。また、LSD自体の価格やメンテナンスコストがかなり高めです。LSDを導入する際は、以上の欠点も考慮に入れて判断するようにしてください。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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