車のタイヤバランス調整とはどういうものか

タイヤ交換時などに「バランス調整」と、よく耳にしたことがあると思います。「タイヤバランス調整」、または「ホイールバランス調整」とも呼ばれますが、このバランス調整とは一体なんなのか、何のために行うのかご説明します。

この記事の目次

1. タイヤのバランス調整はなぜ行うのか
2. タイヤのバランス調整はどのようなことをするのか
3. タイヤのバランス調整をするには

タイヤのバランス調整はなぜ行うのか

タイヤは完全な真円ではありません。これは製造工程上やむを得ないことで、寸法や重さ、剛性など、どうしても不均一な部分があります。微小なアンバランスでも走行性能や乗り心地に悪影響を及ぼします。例えば次のような症状が挙げられます。

一定の速度域（高速）になるとタイヤの振動が車体にまで伝わってきます。

バランスが悪いため、走行中にハンドルが左右に揺れるなどの症状も発生します。

偏った荷重により、タイヤの摩耗にも偏りが出ます。偏摩耗はタイヤの寿命を通常よりも早く縮めるためコストパフォーマンスも悪くなります。

タイヤのバランス調整は安全面からも必要であり、重要なメンテナンスといえます。

では、タイヤのバランス調整はどのように行われるのでしょうか。まず、タイヤを取外し、専用の機器を用いてバランスを測定します。そしてウエイト（重り）を取付けてバランスを取っていきます。これらの作業をタイヤのバランス調整（ホイールバランス調整）といいます。ウエイトを必要な個所に取付け、再度計測し問題なければ車へタイヤを取付けて完了です。

タイヤのバランス調整は、タイヤショップや整備工場など専門店に依頼する必要があります。なぜなら専用の測定機器で正確にバランスをみる必要があるため、個人でできる作業ではないからです。費用は店舗やタイヤのサイズによっても異なりますが、タイヤ1本につきおおよそ1,000円くらいが相場になります。タイヤのサイズを確認して、複数のお店を比べてから依頼すると良いですね。また、調整をしてもらうタイミングですが、新しくタイヤを購入する際やタイヤローテーション（取付位置の入れ替え）時、季節によるタイヤの履き替え時など、タイヤを交換する際はその都度行うようにしましょう。もちろん、ハンドルのブレや車体の振動など、運転をしていて不快感がある場合も、タイヤバランスの乱れを疑い、整備工場で診てもらうようにしましょう。タイヤのバランス調整は安全に快適なドライブを楽しむために必要なものです。不具合が出る前にあらかじめバランス調整をしておき、不具合が出てきたら早めに専門店へ持ち込むようにしましょう。