パーツ取付・交換
更新日:2021.01.01 / 掲載日:2021.01.01
サスペンションの寿命と症状について
車に相当詳しい人でもない限り、サスペンションの寿命を意識しながら運転している人は、それほどいないかもしれません。中には、サスペンションがかなりへたってしまっているのに、それに気づかずに運転しているドライバーも多いのではないでしょうか。そこで今回は、サスペンションの寿命と、寿命が近くなってきた際に出てくる症状について見ていきたいと思います。
サスペンションの寿命は一般的にどれくらい?
サスペンションの構造としては、ショックアブソーバー・スプリング・アーム部分に大きく分けられます。一般的に、内部のオイルが劣化しやすいショックアブソーバーは5年もしくは5万キロが寿命の目安と言われています。オイルのように劣化しやすい要素がないスプリングに関しては、10年もしくは10万キロを超えると、スプリングの全長が多少縮んでいる可能性があります。しかし、スプリングは耐久性の高いパーツなので、特に不具合を感じていなければ慌てて交換する必要はありません。アーム部分に関しても、事故などでぶつけたり破損したりしなければ、特に寿命を気にする必要はないでしょう。ただし、上記はあくまでも一般的な話です。日常的に悪路や段差の多い場所を、重い荷物を載せて走り続けていれば、ショックアブソーバーの寿命はもっと短くなりますし、スプリングがへたる可能性もあります。反対に凹凸の少ない舗装道を穏やかな運転パターンで走り続けていれば、サスペンションの寿命の目安よりも、はるかに長持ちする可能性が高くなると言えます。
サスペンションの寿命が近づいてきた場合に出てくる症状とは?
サスペンションの寿命が近づくと、急速に減衰力が失われていきます。そうなると、路面からの衝撃や振動を減衰させる力が弱まるため、揺れがなかなか収まらず、車の走行が不安定になってしまいます。コーナリングの際の安定感にも影響を及ぼすため、気づかずに高速走行を続けていると非常に危険です。一方、スプリングが経年劣化で縮んだ場合は、その分車高が下がります。もともと車高を低くしてある場合には、底付きなどの問題が起こる場合もありますが、耐久性の高いスプリングがそれほど極端に縮むことはないため、車の足周りの中でもそれほど心配する必要はありません。
寿命を迎えたサスペンションはどうすれば良い?
ショックアブソーバーが寿命になった場合は、基本的には交換となります。社外品のショックアブソーバーの中には、オーバーホールが可能なものもあります。スプリングは耐久性が高いので、酷使したために明らかに縮んでしまっているというような場合以外は、必ずしもショックアブソーバーと同時に交換する必要はありません。ただし、従来のサスペンションに「柔らか過ぎ、硬過ぎ」などの不満を持っていた場合は、専門家に相談して、足回りを好みに合わせるために交換してもいいかもしれません。サスペンションは安全性だけでなく、乗り心地にも大きな影響を与える重要なパーツです。ショックアブソーバーの交換時期が近づいたら、点検などの際に整備工場の担当者へ、いろいろ相談してみることをおすすめします。