パーツ取付・交換
更新日:2020.09.28 / 掲載日:2020.09.28

ホイールのサイズ表記にある「J」の意味とは?インセットとの関係についても解説

ホイール選びの際、よく目にする「J」という表記。「一体どういう意味なんだろう?」と思っている方は多いのではないでしょうか?
Jには規格があり、J数を無視するとホイールが取り付けられない可能性があります。

そこで今回は、Jとインセットの関係を実際のホイールサイズ表記と併せて解説します。
またホイールのJ数を増やすメリット・デメリットについても解説しますので、ホイール選びの参考にしてください。

ホイールサイズ表記で見かける「J」とは、ホイールのフランジ形状の規格です。リム幅と誤解されますが、ホイールの外面の縁にある形状を指しています。規格、Jのほかに「JJ」があります。また、現在ではほとんど使われていませんが「B」もあります。

Jはリム面からフランジ頭頂部まで長さが17.5mm、JJは18mm であることを表しています。フランジのサイズによって雰囲気が異なり、見た目もほんの少し変わります。

「1J」ってどれくらい?ホイールのサイズ表記の見方・読み方

Jの前につく数字はインチを表しており、1Jは25.4mmと決まっています。 Jの前につく数字はフランジの規格とは関係なく、数字が大きくなるほどホイールの横幅が太くなります。

例えば「4J」は、4×25.4 =101.6mmです。純正のホイールから0.5インチ上げるだけでも、ホイールの幅が12.7mm(=25.4mm×0.5インチ)も太くなるのです。

リム幅の単位と誤解されがちですが、単体ではフランジ形状の規格なので、混同しないよう注意してください。

ホイールサイズでJ数を増やす(=リム幅を太くする)メリット

J数を増やすことで外観がガラッと変わり、ホイールのデザインによってはさらにカッコ良さが増します。走行性能面では、タイヤが太くなるのでコーナリングでのグリップ力や直進安定性がアップします。

純正ホイールの多くはフェンダーの内側に入っていますが、J数を増やすことでリム幅が太くなるので、フェンダーとホイールが一直線になる、通称「ツライチ」になります。

ホイールサイズでJ数を増やすデメリット

J数が増えることによるデメリットは、静寂性が落ちることと、ハンドルが取られやすくなることです。またJ数を大きくした分タイヤの重量が増えるので、加速や燃費にも影響があるでしょう。

ちなみに、タイヤに対して通常よりもホイールを太くすると「引っ張りタイヤ」にできますが、あまりにも激しい引っ張りタイヤは走行中にタイヤが外れる(リム落ち)するおそれがあるので注意しましょう。
空気圧管理やタイヤ・ホイールの点検などのメンテナンスは、定期的におこなうようにしてください。

J数はインセット(オフセット)とのバランスが重要!

ホイールを交換する際は、J数とインセットの数値を確認します。これらの数値が適正でないと、オフセットが決まらずホイールがはみ出したり、フェンダーに干渉したりします。

一般的なホイールサイズは「18×6 J 5-100 60」などと表記されていますが、「インセットの数値」と「リム幅の数値」はどこを見ればいいのでしょうか?

インセットの数値確認

最後の「60」に注目してください。これがインセット幅で、単位はmmです。
これが例えば50になると、インセットが10mm減り、その分ホイールが外に出ることになります。逆に60になると、その分ホイールが奥に引っ込むことになります。

ちなみに、ホイール取り付け面が中心にある状態を「ゼロセット」と呼びます。これを基準に、
・ゼロセットよりも奥に引っ込む=インセット
・ゼロセットよりも外に出る=アウトセット
と呼びます。インセットは数字の前に「+」が、アウトセットは「-」が付きます。

リム幅の数値確認

リム幅は「6 J」を見ます。前述のとおり、Jの前の数字はインチ(=25.4mm)を表します。「6 J」の場合は、25.4 mm ×6インチ=152.4mmです。リム幅を0.5インチ大きくした場合は12.7mm広がるので、左右6.35mmずつホイールの幅が広がることになります。

ホイールサイズのJ数は車によって範囲が決まっている

普通車は車種によって幅広いJ数がありますが、軽自動車は4~4.5Jが一般的です。新しいホイールを選ぶ際は、純正から+1Jを目安に考えましょう。
極端にリム幅を増やすと、車体の内側と干渉したり、ホイールが飛び出てしまったりする可能性があります。Jの規格と併せて、オフセットの数値にも注意して選ぶようにしましょう。

まとめ

今回は、ホイール選びの際のJ数について解説しました。
今回のポイントを4つにまとめると、以下のようになります。

・Jとはフランジが適合する規格である
・Jの数値だけでなく、オフセットの数値も重要
・J数を増やすメリットは、走行安定性の向上やドレスアップ効果
・デメリットは、重量増しによる静粛性や燃費の悪化

ホイールを選ぶ際、Jとオフセットの規格を間違えてしまうとフェンダーに収まらない可能性があります。失敗しないためにも、これらの規格に注意してホイールを購入するようにしましょう。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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