パーツ取付・交換
更新日:2020.09.28 / 掲載日:2020.09.28
ドライブレコーダーのWDRとは?HDRと何が違うの?それぞれの特徴について
最近は、ほとんどのドライブレコーダーに搭載されているWDRやHDR。どちらも白飛びや黒つぶれを抑える機能ですが、何が違うのか気になる方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、ドライブレコーダーにおけるWDRとHDRの違い、それぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。
WDRとHDRはどちらも逆光補正機能を指し、トンネルなど明暗の激しい場所で起こる白飛びや、黒つぶれを抑える効果があります。
ドライブレコーダーは人の目と同じく、急激な明るさの変化によって目の前のものをとらえづらくなることがあります。トンネルを抜けた瞬間、視界が真っ白になったことがある人も多いのではないでしょうか。この現象を「白飛び」と呼び、反対に真っ黒くなる現象を「黒つぶれ」と呼びます。
従来のドライブレコーダーでは、この現象が頻繁に起こっていました。そのため、事故の瞬間を記録していても、映っているものを判断するのが難しいことがあったのです。
現在は、ほとんどのモデルに逆光補正機能が搭載されており、ドライブレコーダーには必須の機能となっています。
WDRとHDRの違いは?
どちらも同じ効果を持つ機能ですが、HDRはソフトフェアを使った画像補正であるのに対し、WDRはハードウェアそのものが高性能であるため画像補正を必要としない、という違いがあります。
それでは、それぞれの機能についてもう少し詳細を見ていきましょう。
HDR
HDRは「ハイダイナミックレンジ」の略で、画面に映っている最も明るい部分と暗い部分に露出を合わせた画像を撮影し、それぞれの見やすい部分を合成する技術です。そのため、HDRは白飛びや黒つぶれを防ぐ機能として高い効果が期待できます。
WDR
WDRは「ワイドダイナミックレンジ」の略であり、一般的にカメラ部分のパーツであるレンズや、CMOSイメージセンサーなどの性能を表すものです。WDRであれば、複雑な画像補正をおこなわなくても白飛びや黒つぶれが起こりにくくなります。
なお、ドライブレコーダー業界では、WDRを一般的な意味で使用しているメーカーと、ソフトフェアによってコントラストを落とす画像処理をWDRと呼んでいるメーカーがあるので、注意しましょう。
それぞれのメリット・デメリットは?
HDR、WDRのメリット・デメリットについて、それぞれ解説します。
HDR
HDRは複数の画像を合成する処理をおこなうため、WDRに比べてより白飛びや黒つぶれに強いというメリットがあります。
ただし、1コマごとに複数の画像を撮影して処理するため、ハードウェアの負荷が大きくなり動画が乱れやすくなる、録画データの容量が増えるといった点がデメリットです。
また、サイズの大きい録画データは圧縮率の高い動画ファイルになるため、ビットレートが低く、低画質になってしまいます。
WDR
WDRは、HDRに比べて処理が軽いため動画が乱れにくく、録画データを半分の大きさに抑えられるメリットがあります。画質もより高くなるため、ナンバーを認識する精度が高くなりますが、白飛びや黒つぶれを抑える効果はHDRに劣ってしまいます。
また、ソフトウェア処理をおこなうWDRの場合、コントラストが低くなるため文字の認識が難しくなりますが、一般的な意味でのWDRに比べて白飛び・黒つぶれに強いのが特徴です。
まとめ
今回は、ドライブレコーダーのWDR・HDRについて解説しました。どちらも逆光補正機能を指す言葉であり、白飛びや黒つぶれを防ぐ効果がある機能です。
なお、HDRはソフトフェアを使った画像処理、WDRはハードウェア自体の性能を表すという違いがあります。白飛び・黒つぶれを抑える効果はHDRがより優れていますが、処理にかかる負荷が大きいため、動画の乱れにくさや画質はWDRに劣ってしまいます。
ドライブレコーダーを購入する際は、この違いを踏まえて選ぶといいでしょう。