スズキ　パレット　エンジン始動不能　｜車検・点検・修理のグーネットピット

スズキ　パレットにお乗りのお客様より、外出先の駐車場でエンジンスタート／ストップスイッチを押してもオフにならないとのお電話を頂きました。
パーキングに入っていることを確認していただきましたが、やはりオフしないとの事。
現地に駆けつけて見させていただいたところ、何度かプッシュボタンを押すとオフしますが、エンジン始動もできません。
メーター内ではイモビライザーの黄色の警告灯が点灯しています。
イモビライザーとは、エンジン始動時に携帯リモコンと車両側のIDコードをコンピューターが電子認証し、不一致の場合はエンジンをかからなくする機構です。
この症状は現地では治らないことをお伝えし、お車をお預かりしました。

スキャンツールにより、ダイアグコードの読み取りをしてみると、
「B1162 ステアリングロックユニット内部異常」を検出しました。
スズキのステアリングロック機構ではサービスキャンペーンでの無償修理が有ったような気がします。
スズキに問いあわせるとお客様の車は車体番号から外れていて、該当していないとの事。
(￣Д￣;) ガーン
お客様には有償になる事と見積もり金額をお伝えし、了承を得て部品を取り寄せます。

交換した電動ステアリングロックです。

正常時はエンジンスタート／ストップスイッチを押すとコンピューターがステアリングロックを解除し、エンジン始動をします。
エンジンを止めるときはスイッチを押すとエンジンを止め、ステアリングロックをかけます。

故障した電動ステアリングロックは解除するべき時に中央のロックが引っ込まず、ロックするべき時にロックが出てこない状態でした。
このことからロックの状態を監視しているコンピューターが異常を検知し、ドライバーに異常を知らせるべく警告灯を点灯させ、フェイルセーフを発動させたためにエンジンが始動できない症状になっていました。

機械式キーのエンジン始動は、キーを鍵穴に入れてACCまでまわすと機械的にロックが外れるようになっていますが、スマートキータイプのプッシュボタン式のエンジンスタートでは電気式のロックになっており、スターターを回しエンジン始動までの機構をコンピューターが制御または監視し、異常が出て危険と判断するとエンジンをかからなくしてしまいます。

交換後はセンサーのトルクが基準値内に収まっているかを確認後、修理完了です。

最近ではスマートキーなどの便利な機能が付いた車が多くなり使い勝手も格段に良くなりましたが、
一度故障すると現地での修理が難しく、レッカー搬送が必要な場合が多くなってきています。
このような不具合ではスキャンツールでの診断が不可欠になります。

おかしいなと感じたらお問い合わせくださいね

※その後スズキ自動車からサービスキャンペーンの対象になりました。
お客様には返金の手続きをさせていただきました。＼(^o^)／

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