ホンダ　バモス　シリンダーヘッドガスケット交換｜車検・点検・修理のグーネットピット

今は発売されていないホンダバモス。
丈夫で故障が比較的少ない車で、見た目もかわいいし、一時はハコバンの中でも絶大な人気を誇る車でした。当社でもかなりな台数をお客様に乗っていただいて私も大好きな車です。
過去にはこの車で29万キロ走られたお客様もみえました。

ただし、ウィークポイントが1点有ります。
エンジンはシリンダーブロックとシリンダーヘッドの2分割の構造になっいるのですが、その間の気密を保つガスケットが抜けてしまうのです。
初期症状としては冷間時にエンジンをかけた瞬間にチョロチョロ水の流れる音がして、ラジエターキャップを開けると水が減ってエアーが出てきます。
このまま乗り続けると最悪オーバーヒートを起こします。

今回お預かりしたホンダバモスの車検整備で、シリンダーヘッドガスケットが抜けてしまっている症状が出ておりました。幸い早期症状でオーバーヒートの兆候はありませんでした。
お客様には修理費用を相談したところ、まだまだ乗りたいから直してほしいとの事でした。
走行距離は99700キロ、丁度タイミングベルトも換える距離に来ていたので同時に交換します。

外したシリンダーヘッドです。
10万キロ近く走ったエンジンですがスラッジの発生がほとんど有りません、奇麗なものです。
いつも当社の化学合成エンジンオイルをお使いいただきありがとうございます。
m(_　_)m

シリンダー面ですが、2番シリンダーの排気バルブの色が違うのが見て取れます。
排気温度が高いと白っぽくなりますが、低い場合はこのようにくすんだ色になります。
おそらく2番シリンダーのガスケットが圧縮圧力により、シリンダーの周りを冷却するウォータージャケットに抜けてしまっていたと推測されます。
また、オーバーヒートを起こしている可能性もあり、熱によるシリンダーヘッドの歪みが無いかも測定します。
幸い大丈夫でした。

冷却水サーモスタットもオーバーヒートで壊れるので同時に交換します。
ウォーターポンプも10万キロになるので交換。

カムシャフトオイルシール交換。

クランクシャフトオイルシール交換。
タイミングベルト、テンショナーベアリングを交換。
後は外した部品を組み付けて終了ですが、最後の難関で冷却水のエアー抜きが一番気の抜けない作業です。
冷却水の通路にエアーがかむと冷却水の循環が滞りオーバーヒートに直結します。
入念にエアー抜き作業をして修理完了です。
およそ10万キロ前後でこのような故障が多い気がします。
ただし、今まででヘッドガスケット交換したバモスで2度目のガスケット抜けは当社では1度もありません。

バモス、ホビオ、アクティーに乗られているお客様。
エンジンが冷えている時の始動直後に水の流れる音が聞こえたらご注意くださいね。
＼(^o^)／

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