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2021年12月07日 07:23トヨタ コンフォート オーバーヒート 修理【広島県 尾道市でお車の修理・パーツ取付・車検・整備・福祉車輛の事なら㈱日章自動車へお気軽にお問合せ下さい！】
突然、一台の車が入庫しました。
YXS11コンフォートです。
水温計が上がりオーバーヒートしている。
冷却水も吹き返し、何やら嫌な予感。
すぐお預かりさせてもらうことに、、
話を聞くと、数ヶ月前にオーバーヒートして他店でラジエーターを交換しているとのこと。
最近乗る方が変わり冷却水が結構減るので補充していた。
自分の中でシナリオを作ってしまいますよね。
オーバーヒートしてヘッドガスケット抜けてたんだろうなという。
ということで、ヘッドガスケットリークテスターを行いました。
青色が緑色に変われば冷却系統に排気ガスが混入していると分かります。
見事に実験成功です。
ヘッドガスケットと、ヘッド降ろすついでにバルブステムのシールも交換しておきましょう。
3Yエンジンなのでタイミングチェーン取らずにヘッドのみ下ろせますね。
ガスの流出防止作業を行いバラしていきます。
ヘッドカバーをはぐり、キャブ回りをバラします。
ロッカーシャフトを外し、エキマニボルト、ヘッドボルトをを順番に緩めていき
ヘッドを下ろします。
3.4番当たりが怪しいですね。
バルブも取り外して清掃します。
バルブステムシールも交換です。
バルブは相当汚れてますねー
キャブもオーバーホールしておきましょう。
そして取り外しの逆手順で組み付けます！
冷却水のエア抜きをし、試乗をして完了です！
、、、普通であればここで完了のはずでした、、、
納めた翌日電話が入り、またヒート気味になるとの事、、！
すぐお預かりさせて頂き確認してみます。
あれだけ試乗してヒートしなかったのになぜ？？
作業で不安要素は無かった、、、
もしや、ヘッドに目に見えない程度のクラックがあったのか、、？
とりあえず試乗をしてみる。
市街地を走ったり、高速走行をしてみるがいたって普通。
ヒート気味になったときの状態を聞くと、アイドリングで長時間待機後、少し市街地を走行し、山越えの急な坂道を走行中ヒートしたとの事。。
診断機を繋いで走行してみると、90度を超え96度くらいまで上昇していた。
コンフォートは通常80度くらいから90度くらいでとどまるが、、
冷却不足か？？
止まった状態で長い時間回転を上げていると、
水温が100度近くまで上昇、、、、おかしい。
試しに扇風機でラジエーターに風をあてておくと水温は少しずつ下がっていく。
コンデンサーファンか？？
距離も年数も経過している車両なので、もちろん良い状態ではありません。
修理書に従って点検しますが、NＧではありませんが、とりあえずシリコンオイルを交換してみましょう。
淡い期待を込めて、、、
淡い期待で終わりました。。
冷却水がうまく回ってないのならと、ウォーターポンプも確認しますが正常です、、
サーモスタットはヘッドガスケットと同時に交換していましたが、もう一度取り外して中を確認してみます。
スコープを使いウォーターラインも見てみますが、これと言う異常はありません。
外した部品を組み直し、
ヘッドにクラックが入っているのかなーと思いながら冷却水のエア抜きをしていると、、。
スロットルを開けて回転を上げるとロアーホースが・・・
↑こんな感じで萎んでいます！
ラジエーターに抵抗がある！？？
交換して数ヶ月のラジエーターに？？不良品？
と言う事で、ラジエーターの中もスコープで覗いてみると、、！
何やら異物がたくさん詰まっています
ウォーターラインを良く見ていくと、ラジエーター前、アッパーホースにも何やら塩みたいなザラザラの物質が付着しています。
冷却水の漏れ止め剤か！？？
古い車にはあまり使わない方がいいですよね。、、
異物が何かは分かりませんが、ウォーターラインを良く洗浄しておきます。
ヒーターコアもエンジンもヘッドガスケット交換後に水を良く流しているので詰まっていることはありません。
そして、念のためにクエン酸をエンジンからラジエーターからヒーターまで循環させ放置しておきました。
次の日、よくよく洗浄して冷却水を入れエア抜きします。
もちろん数ヶ月前に他店で交換したラジエーターも再度交換しました。
エア抜き中回転を上げても、もちろんロアーホースも凹みません。
そして診断機を繋いで冷却水温を確認します。
素晴らしいですね。
83から89度で安定しています。
急激な坂道を登って負荷をかけても大丈夫です！
整備歴が分からなくて回り道をしました、、
以前他店でオーバーヒートしたのは何故ヒートしたのかは分かりませんが、今回はラジエーターの詰まりが主原因で、流量が少なくなり高負荷時に冷却できずヒートしてしまって、それを繰り返したことにより、ヘッドガスケットも損傷してしまった、、、
と言うことになりますね。
ラジエーターは交換していたから大丈夫という思い込みでした
コンフォートは100万キロ近く乗っている車両もありますので、何処が壊れるか未知数です。
勉強になりました。
日章自動車でした。
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