マツダ スクラム クラッチ交換｜車検・点検・修理のグーネットピット

マニュアルトランスミッションの車です。
入庫頂いた時はエンジン回転のみが上がって速度が出ない状態でした。車両を下から見た状態です。

この車両はFR車両です。
FフロントエンジンRリアホイール駆動
よって動力を後輪に伝達する為のプロペラシャフトが付いています。次に車両後方から見た写真です。

ワイヤー、配線等がミッション本体のセンサーに付いていたり、固定されていたりするのでそれを外していきます！まずミッション右側です。クラッチワイヤー、シフトワイヤー、カプラーを外していきます。

ワイヤー類は針金のようなピンで固定されています。

ワイヤー類を外し、コネクター類を外せば次はミッションの左側です。スターターがあります。

この部品にもカプラーが挿さってますので外していきます。その際バッテリー電源を常時供給してる配線がありますので取り外す際は要注意です。ボディに配線の金属部分が接触してしまうとショートして過電流保護をしているヒューズが飛んでしまう事があります。外す際はバッテリーのマイナス端子を外すかスターターから切り離した配線を絶縁処理するかです。私は絶縁処理しました。

ミッションに付いてる部品、配線類を全て外し終えたらいよいよエンジンとミッションの切り離しに取り掛かります！ミッションをミッションジャッキで下から支えます！

車両からミッションを吊るしているマウントという部品を外していきます！

続いてエンジンとミッションを繋げてるボルト、ナット、プロペラシャフトを外してミッションを揺すりながらエンジン、ミッションの動きに気を配りながら結合を解いていきます。
外れたエンジン側にフライホイール、クラッチディスク、クラッチカバーが取り付けてあります！

降ろしたミッション側は削れたクラッチディスクで汚れサビも発生してます。

今回はフライホイール、クラッチディスク、クラッチカバー、クラッチワイヤーを交換していきます。
クラッチカバー、クラッチディスクを外すとフライホイールが現れます。

外した物と新品のフライホイールです。

続いてはミッション側です。
レリーズベアリングと言う部品を交換します。
クラッチペダルの踏み込み量をクラッチカバーに伝達する部品になります。クラッチペダル→クラッチワイヤー→レリーズフォーク→レリーズベアリング→クラッチカバーの順番で動きが伝達します。

左が取り外した物、右が新品です。
サビが発生して動きもとても鈍いです。

取り外したカバー及びディスクの比較です。
装着されてたディスクはもう殆ど残量がありませんでした。

取り外し再使用する部品は清掃、専用グリスを塗布します。

清掃グリスアップした部品を組み付けます。
スプライン部にもグリスを塗りクラッチディスクをスライドさせグリスを均します。

続いてフライホイール、クラッチディスク、クラッチカバーを取り付けてます。クラッチディスクはフライホイールとカバーに挟まれてるだけの状態で取り付けます。
中心を綺麗に出さないと変磨耗、異音、ジャダの原因となります。専用工具で中心を出します。この状態で取り付けボルトを締め込みますとキチンと中心が取れた状態でディスクが挟み込まれ固定されます。

最後にクラッチワイヤーです。
車内のペダルから車外に出て下回りを通りミッションに結合されます。取り回しを間違えるととんでもない事になりますので注意が必要です。

全ての部品を交換し終えたら外した順序で注意しながら取り付けていきます。

全て組み付け終えたら試運転です！
クラッチの遊び代も一緒に調整していきます。
これにて作業完了です！

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