スズキ　アルト　HA24S　リアアクスルオイルシール交換　デフオイル漏れ　オイル漏れ修理　オイルシール交換｜車検・点検・修理のグーネットピット

こんにちわー！マッドワークスの山口ですー。

今日は車検でご入庫されたスズキ アルト（HA24S型）を点検して見つかった箇所を修理していきます！

問題の箇所はこちら↓↓↓

リアブレーキドラムを外すと出てきたのはオイルまみれのブレーキライニング・・・。

通常この部分にはブレーキライニングがスムーズに動くように一部グリスが塗ってあるものの、こんなにべたべたには絶対なりません。

このオイル漏れのせいでブレーキライニング全体がオイルによって滑りやすくなっていてブレーキも効かない大変危険な状態です。

もっと詳しく見るためにブレーキライニングを外してみます。

画像で見ての通り、真ん中の部分よりドロドロとした黒い汚れが出ていますね。
これはその奥にあるデファレンシャルギヤ（デフ）に入っている「デフオイル」が漏れ出している状態です。

本来ならばここからオイルが漏れるはずはありません。内部の損傷があると考えられます。もっと部品をばらしていきます。

ブレーキを油圧で作動させるためのホイールシリンダを外し、デフが入っているアクスルとブレーキが取りつくプレート（バックプレート）を切り離すとこんな状態！

スライディングハンマーというアクスルシャフトを引き抜く工具を使いバックプレート・アクスルシャフトを引き抜きます。

するとこのようにアクスルよりシャフトを外せます。

むむむ。
このオレンジ色は・・・

純正で使われている液体パッキン（糊のようなもの）ではなく、社外品のパッキンが塗ってありくみつけられています。これは一度以前にどこかの整備工場さんで修理している可能性がありますね。

もしかしたら整備ミス・・・？？
などと思いながらもさらに詳しく見ていきます。

オイル汚れ・ブレーキダスト・古い液体ガスケットを取り除ききれいに掃除をします。
同じ作業をアクスルシャフトとバックプレート側にも行い、オイルの油分を取り除きます。

キレイにするとオイル漏れの原因がわかってきます。

この画像ではとても分かりずらいですが、アクスルの中に「オイルシール」という部品が入っています。この「オイルシール」は名の通りオイル（油分）をシール（密閉）しているもので、油分や水分が漏れないように密閉したり逆に外側からの水分やゴミが入らないようにしている重要な部品です。

このオイルシールのリップ部分（角）に切れやオイルシールが曲がって取りついているなどがあるとオイルが漏れます。

今回はこのオイルシールが歪んで装着されていました…。

原因がわかったので、新しいオイルシールに交換を行い漏れ出して減った分のデフオイルを補充しなおします。

また、アクスルシャフトを引き抜いた際にはベアリングやスペーサーといったシャフトにプレスにて圧入している部品も同時交換を行います。

その後、外したホイールシリンダを取付て新品のブレーキライニングを組み込んでエア抜き作業を行い作業終了です！

たったひとつの小さな部品でも間違った組み方や小さなミスで大きな事故などにつながる可能性が十分にあります。

我々自動車整備士は大切な人の命を預かっているといっても過言ではない職業です。安全・安心をお客様に提供し、その上で楽しい！に繋がってほしいと考えています。

自動車整備は安心のマッドワークスへ！次の入庫もお待ちしております！

ご覧頂きありがとうございましたー！！


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