NISSAN PAO エンジンが始動しない！｜車検・点検・修理のグーネットピット

今回ご入庫の、NISSAN　PAO　ですが、お電話にて「エンジンが始動しない」と
連絡を受けました、状況を聴取すると、キーを捻ってもスターターモーターは回る
気配が無い、バッテリーの状態を確認するため電装品を弄ってもらいましたが、
「バッテリー上がりでは無さそうだ」との事で、スターターモーターの不具合が
思い浮かびます。

もう一つ、旧車のウイークポイントとして、ATシフトポジションを制御しているインヒビタスイッチの不具合も有ります。

とりあえず、状況を確認するため出張でご自宅へ向かいました。

実車を拝見し、まずはバッテリーの再確認、バッテリー測定器で、
CCA/コールドクランキングアンペアを測定します。

バッテリーは40B19L　CCA定格値は280CCAで、測定値は230CCAを表示していますので、現状問題は有りませんね。

次は、通常のエンジン始動を試みますが、お客様の言う通り、
エンジンは始動しません・・・(･_･?)

スターターモーターに電気が導通していないですね。

ATシフトレバーをパーキングからドライブポジションへ動かし、
再度パーキングポジションへ戻した後、イグニッションON！

スターターモーターが回りエンジン始動が出来ました、
これで、インヒビタスイッチ（シフトスイッチ）に問題が有る事が判明しました。

お客様には原因をご説明し、部品交換をお勧めしましたが、一抹の不安が過ります・・・
部品が入手可能かどうか？・・・です(・・；)

早速、店に戻りATシフト関連の構成部品を展開図にて調べ、スイッチを確認、
また、シフトレバーからスイッチを連結しているワイヤの先端に樹脂製の
カラーが有り、これが経年で割れるとトラブルの元になる事が有るので、
同時交換が必須です。これもスイッチと共に在庫確認を取りました・・・

パーツサプライヤーからメーカー在庫有り！との返答が帰って来ましたので、
即座に注文を入れました（　＾ω＾）b

インヒビタスイッチ（シフトスイッチ）とカラーが入荷しました、カラーの感触は柔らかくゴムに近い感じです。

それでは、部品の交換作業に移ります！

さて、リフトアップして車輌を下から覗くと、シフトレバーのリンクがフロアの真下に出て来ています、この先端にワイヤが接続されていますが、ここにカラーが1個使われています、このカラーが割れて既に無くなっている状態でした(；-_-) =3

新しいカラーを挿入して、ワイヤを割りピンでしっかりと止めます！

中央に見えるのがシフトレバーと繋がっているワイヤです。

インヒビタスイッチ（シフトスイッチ）はフロント左先端部分で雨風に晒される場所に鎮座しています、見た目にもかなり劣化しています・・・

これを外していきます！

新しいスイッチとスイッチに繋がるワイヤの先端にもカラーが使われていますので、
セットで交換します。

新旧のスイッチです、34年間お疲れ様でした！

これで、不安無くエンジン始動が出来る様になりました（　＾ω＾）b

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