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2021年12月18日 15:25ダイハツ コペン フロントストラットタワーバー取付&マフラーリアピース交換
今回は平成15年式 L880K型 ダイハツ コペン アクティブトップのご入庫になります。
二代目のLA400K型ではエンジンが現行のダイハツ車の殆どに搭載される三気筒の主力エンジン・KF型に切り替わりましたが、今回入庫した初代モデルではダイハツ唯一の軽規格用四気筒エンジンにして名機との呼び声も高いJB型を搭載していました。
JBエンジン自体の基本設計は意外と古く、初搭載は94年に発売されたL500系ミラ。森口博子がイメージキャラクターを務めたCMから通称「森口エンジン」と呼ばれますが、彼女がエンジンルームに入る初期のCMは苦情が入り差し替えの憂き目に…
同社の同時期の三気筒エンジンであるEF型でさえ現行のKF型と比べ高回転型と言われますが、JB型はそのさらに上を行く超高回転型のエンジンでした。
そんなただでさえスポーツエンジン寄りの特性を持つJBエンジンですが、コペンに搭載されるJB-DETはそのルーツに純モータースポーツエンジンを持ちます。そのエンジンこそが、一部で伝説的存在として語られるM112S型ストーリアX4に搭載されたJC-DETです。
当時全日本ラリーで最も下のクラスに位置するAクラスはスズキのアルトワークスと”天才”粟津原豊が席巻しており、93~95年と97~99年の二度に渡り三連覇を記録するほどの強さを誇っていました。
そんな中、ダイハツが対アルトワークス用の最終兵器として98年に世に送り出したのがストーリアX4。
一見するとそのエクステリアはタダのおばちゃんのお買い物用リッターカーで、実際OEMの兄弟車であったトヨタ デュエットのCMを見ても元来そういったコンセプトの車であったことは想像に難くありません。しかしこのX4は、そのルックスには到底不釣り合いな心臓を与えられています。
JB-JLをベースにしたそのエンジンはストロークアップで713㏄という特異な排気量を与えられましたが、この一見半端に見える排気量は当時のAクラスの規定である「1000㏄以下・過給機付きエンジンは係数×1.4」に摺り切りいっぱいで収めるためのもの。
ヘッドカバーはマグネシウム製のものが誂えられ、このエンジンの本気度が伝わってきます。
組み合わされる過給機はIHIのRHF4。これはレガシィのシーケンシャルツインターボのプライマリ側に採用されるようなサイズのタービンであり、2.0Lクラス級のタービンを軽に毛が生えたような排気量のエンジンに純正で組み合わせてしまう辺り、このエンジンの異常性が窺い知れると言ったところでしょう。
その結果小さな排気量からは想像も付かない120ps/7200rpmのカタログスペックを発揮しましたが、当然そんな排気量で巨大なタービンを回し切るのは一苦労。5000~5500回転付近までは下手な軽より遅いのではないかというかったるさです。
しかし、一度パワーバンドに入ればタコメーターの針は一瞬でレッドゾーンの8500回転まで吹け上がり、4WDのトラクションでたった840㎏の車体は暴走したロケットのように加速し、ドライバーに息を付く暇を与えぬほど強烈にクロスしたミッションとの組み合わせで今迄居た景色を一瞬で彼方へと消し去ります。
「メーカーが純正でチューンドエンジンを載せて売ってしまった」と言われるこの”全日本ラリースペシャル”の異形の小さな怪物は、全日本ラリー選手権と全日本ダートトライアル選手権の双方で2000年~2005年の間タイトルを独占。打倒アルトワークスの使命を見事に果たしました。
そんなJC-DETを再び軽規格の660㏄にサイズダウンしたのが、コペンにも搭載されているJB-DETなのです。
タービンがツインスクロールのRHF3に変更されJC-DETに比べれば遥かにマイルドになったものの、元来高回転型であったJB型の四気筒ならではの吹け上がりのスムースさと気持ちよさは健在。そして何より初期のJB-DETにはマグネシウムヘッドカバーがそのまま採用されていたことが、このエンジンがモータースポーツ直系の血を引いていることを物語っています。
…前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
今回の作業内容はフロントストラットタワーバーの取付とマフラー交換。
マフラーはリアピースのみなのでそう難しくないでしょうが、タワーバー取付に関してはエンジンルームの写真を見ての通りショックのアッパーマウントの取付ナットがフロントフェンダーの下に隠れてしまっており一苦労といった感じ。
というわけでマフラーの方から先にサクッとやっていきます。
フランジ部の錆が酷く貼り付いたガスケットを剝がすのが一苦労でしたが、ナットは案外あっさり緩みました。
取り付けるマフラーはロッソモデロTi-C。純正は穴が開いていました。
中間パイプまで外すとセンターを出すのに苦慮するのですが、リアピースだけであればすんなり決まります。
純正と比べて頂くと分かると思いますが、リアビューの迫力が違います。
続いてタワーバー取付ですが、今回は正攻法で説明書通りにフェンダーを取り外し作業しました。
横着する手も無くはないですが、余計なところに傷を付けないためにも全部外してしまうのが一番です。
純正のヒューズボックス位置ではタワーバーと干渉し取り付けが不可能なので、ヒューズボックスを移設するバッテリーボックスが同封されています。
タワーバー取付後の写真。天下のD-SPORT製です。カーボン巻きの織り目が美しいですね。
ヒューズボックスは絶妙なクリアランスで逃げています。
今回はインジェクターに繋がる燃料ホースの写真の矢印部から燃料漏れが発生していたため、こちらもお客様に知らせて追加で交換させて頂きました。
ご依頼と直接関係ない部位でも危険も未然に察知し防ぐのが整備士の仕事です。
対象車両情報
初年度登録年月 | 平成15年 | メーカー・ブランド | ダイハツ |
---|---|---|---|
車種 | コペン | グレード | アクティブトップ |
型式 | LA-L880K |
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修理の度、こちらにお願いしています。タペットカバーからのオイル漏れ、ラジエターオーバーヒート、一式交換、今回はベルト鳴きで、修理をお願いしました。連絡の際も仕事柄日中に電話での対応出来なく、メールでの対応もしっかりして頂きました。連絡から入庫までスムーズにできたので良かったです。古い車なのであちこち不具合でてしまい修理の度頼りになる車屋さんです。またお願いしたいと思います。
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カーナビ、ETC、ドラレコを取り付けて頂きました。作業時間は7時間程度でした。店員の方の対応は良かったですが、カーナビのフィルムアンテナの貼り付けが雑でした。左右は均等に貼られていないし、窓枠にも平行に貼られていませんでした。正直、貼り直して欲しいぐらい雑で納得いってないです。
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お世話になります。昨年度は色々と整備して頂き有難うございました。その後、エンジンの吹け上がりが良く快適に運転しています。又、機会があれば宜しくお願いします。
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