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2022年01月22日 17:20フィアット ムルティプラ サーモスタット&水温センサー交換

フィアット ムルティプラ サーモスタット&水温センサー交換

今回は平成15年式 186B6型 フィアット ムルティプラのご入庫になります。
フィアットが95年から販売していたCセグメントハッチバックであるブラーボ/ブラーバのプラットフォームに広いキャビンを備えた5ドアのトールボディを架装し、3人が横並びで乗るシート(なんとベンチシートではなく、3脚が独立している!!)を前後2列で配したMPV(Multi Purpose Vehicle:多用途車)として98年に世に送り出されたのがこのムルティプラ。
MULTIPLAという車名は英語で言うところのmultiple、即ち「多数の」や「多様な」といった意味でこの車のコンセプトを明確に表していますが、この車名の源流は1956年のフィアット600ムルティプラまで遡ります。
600ムルティプラは、当時フィアットが販売していた大衆向け2ドアセダン・600をベースにトールボディを被せ6人乗りとしたモデル。新しいムルティプラが名前のみならずその生い立ちも受け継いでいることが分かります。

さて、ミッションがMT設定のみだったりサイドレバーが運転席のドア側に生えていたりと語るに事欠かない”新生”ムルティプラですが、最大のトピックはなんといってもそのクセの塊のようなエクステリアでしょう。
ウィンドウより下のボディラインは兄弟車であるブラーボと良く似ていますが、その自然なラインはボンネット後端で一度ぶった切られモコっと盛り上がっています。まるで別の車のキャビンを載せてしまったようなそのシルエットは、丸みを帯びたボディラインと相俟って宛ら鏡餅の様…
顔立ちも細長くシャープなヘッドライトが与えられたブラーボとは異なり、つぶらな丸いヘッドライトと横長のグリルがウーパールーパーを想起させる脱力系フェイス。
極め付けはその顔面のヘッドライトとは別にフロントガラス下に配された2灯のハイビームランプ。何故かフィアットのエンブレムもフロントフェイスではなくこちらに配されています。

その奇妙奇天烈なルックスは皮肉好きの英国人によって『世界一醜いクルマ』に認定されてしまったり、その後も度々槍玉に挙げられたり、果てには後期へのビッグマイナーチェンジでなんの変哲もないプレーンな顔立ちにフェイスリフトされてしまったりと散々な扱いを受けていますが、一方で当時のフィアットの名誉会長であるジャンニ・アニェッリが当車をベースとした自身の為のワンオフのスパイダーバージョン『エデンロックⅡ』をピニンファリーナに製作させていたり、また顧客にも熱心なファンが少なからず存在するのも事実。中でもムルティプラで世界一過酷なサーキットと言われるドイツのニュルブルクリンク・ノルトシュライフェに挑む6人組のYoutubeの動画シリーズ、『MultiLap』は一見の価値ありです。
実際いざ乗ってしまえば、その奇抜なルックスやパッケージングとは裏腹に非常に誠実な車であることが分かるでしょう。全幅の大きさにさえ気を付ければ低速からトルクフルでシティユースに適した非常に扱い易い車であり、そのギャップの虜になってしまう人の気持ちも分からないでもないかも?等と思わされてしまうキケンな魅力を持った車なのです…

フィアット ムルティプラ サーモスタット&水温センサー交換

フィアット ムルティプラ サーモスタット&水温センサー交換

…本題に入りましょう。
今回はエンジンチェックランプの点灯でのご入庫でしたが、入庫時にはチェックランプは消えてしまっている厄介なパターン。
診断機を当てると水温センサー異常の履歴が入っており、暖機運転したところラジエーターのアッパーホースとロワーホースの温度差が大きく、サーモスタットが正常に動作していないであろうことが分かりました。

フィアット ムルティプラ サーモスタット&水温センサー交換

サーモスタットを外します。
エンジンのリア側に付いており、丸見えなので取り外し自体はそう難しくはないはず…なのですが、ヒーター等の分岐を全てサーモスタットで賄っているようで、5本もホースが刺さっています。ホースも交換するのであれば多少強引に外しても良いのですが、今回はロワーホースの純正部品の供給が既に終わっており、また海外のリプロダクト品を探して取り寄せる時間も無かった為ホースは再使用…傷を付けぬよう、慎重に貼り付いたホースを剥がしていく必要がありました。

フィアット ムルティプラ サーモスタット&水温センサー交換

ホースさえ外してしまえば、取付ナットはたったの3つなのでわけないです。
こちらは新品との比較写真。

フィアット ムルティプラ サーモスタット&水温センサー交換

サーモケース上に刺さっている水温センサーも同時に交換します。

フィアット ムルティプラ サーモスタット&水温センサー交換

純正のホースバンドはほぼすべて鉸めタイプ(イタリア車ではオーソドックス)で取り外し時に破壊する必要があります。当然、再使用は不可。
社外の締め込みタイプのバンドで取り付けます。
あとは冷却水を入れしっかりエア抜きをし、サーモスタットが正常に働いていること・エラーが再発しないことを確認して作業終了です。

対象車両情報

初年度登録年月平成15年メーカー・ブランドフィアット
車種ムルティプラ型式GH-186B6

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