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2022年11月22日 14:07スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

HT型と呼ばれる初代スイフトは、それまでスズキの小型乗用クラスを担っていたカルタスの後継車種として2000年にデビュー。
軽自動車規格の改定に合わせるように98年に先立って発売されていた同社のKeiを乗用サイズに膨らましたかのようなエクステリアを持ち、実際設計そのものも軽自動車に毛が生えたような代物だったそれは、1.3リッタークラスのコンパクトカーとしては驚異的なまでの安さを最大の武器としていました。「泣く子も笑う79万円」のCMで印象に残っている方も少なくないのではないでしょうか?

そんな走りとは無縁そうなお買い物コンパクトカーだったスイフトですが、スズキはこの車の輸出仕様であるイグニスをベースとして当時新たに制定されたばかりのFIA規格の競技車両規定“スーパー1600(以下S1600)”に合致するラリーウェポン・イグニスS1600を開発。01年にアジアパシフィックラリー選手権(APRC)に先行投入、02年には世界ジュニアラリー選手権 (JWRC)にワークス体制で殴り込み、04年にはパー・ガンナー・アンダーソンがドライバーズタイトルに輝く活躍を見せ、その比類なき俊足と黄色を主体としたワークスカラーから“Yellow Bullet(黄色い弾丸)”の異名を取りました。

そして、このイグニスS1600の持つモータースポーツの血統を注ぎ込まれ開発されたホットハッチが、2003年に発売されたHT81S型・初代スイフトスポーツです。このスイフトスポーツはあくまでS1600のイメージを投影したスポーツモデルでありS1600車両のホモロゲーション獲得用ではない=直接的な繋がりのあるモデルではありませんでしたが、それでもベースモデルからは大幅なモデファイが施されており、中でもこのHT81Sは主に日本国内競技での使用を見据えたであろう競技ベース車的なパッケージングを持つ非常にスパルタンなクルマでした。排気量が1.5Lまで拡大されたM15A型エンジンはこのモデル専用のもので高価な鍛造ピストンが奢られ、車体も四輪ディスクブレーキ化やロワブレースの追加、インテリアにはネットタイプのヘッドレストが付いたレカロシートが備えられる一方で、オーディオを廃する等走りに関係ない部分は簡素化されています。価格も当時新車で119万円とリーズナブルに抑えられており、正に入門用スポーツモデルのお手本とでも言えるような存在でした。

04年にフルモデルチェンジが実施されデビューした二代目スイフトは02年のパリサロンにて発表されたCONCEPT-Sを源流としたヨーロピアンなエクステリアを纏い、乗用サイズの軽自動車の様だった先代とは打って変わってより確りした専用設計の車体が与えられ、他社の同クラスのコンパクトカーにも引けを取らない良い意味で「スズキらしからぬ」質の高さを手に入れ華麗なる変貌を果たしました。
先代ではスポーツを除けばエンジンも1.3Lのみの展開でしたが、二代目では1.3L(07年のマイナーチェンジ後は1.2L)と1.5Lの二種類にラインナップを拡大。
走りの質も格段に向上し世界的に高評価を得た二代目スイフトでしたが、デビュー翌年の05年に満を持してこの二代目をベースとしたZC31S型スイフトスポーツが発売されます。
この二代目スイフトスポーツもハブや各部の剛性アップ等標準モデル比で多岐に渡って走りの為のモデファイが施されていますが、ATモデルのラインナップや国内向けモデルの5ドア化等、スパルタンな先代と比べるとより大衆向けにパイを広げる方向に舵を切りました。

エンジンはJWRCを戦うS1600のイメージを反映し排気量が1.6Lに拡大されたM16Aを搭載していますが、S1600用のものがM13Aをベースに主にボアによって排気量を拡大した高回転・高出力特化のショートストローク型エンジンであるのに対し、このM16Aはストロークによって排気量を拡大したトルク重視のロングストローク型エンジンであり、タウンユースでの扱い易さや乗り手を選ばない出力特性が優先されました。その為90年代に発売されたシビックタイプRやミラージュRS/サイボーグ、パルサー/ルキノ/サニーVZ-Rやカローラ/スプリンター系の5バルブ4A-G搭載車等といった高回転重視のテンロクスポーツのような数字の派手さには欠けますが、そのフラットな出力特性と車体の出来の良さが相俟って「一周回ってくれば体感以上に速いタイムが出ている」といったようなトータルバランスの高い車に仕上がっています。

2010年に2度目のフルモデルチェンジが実施され、スイフトは三代目に進化。二代目からキープコンセプトで開発されたそれは初代から二代目への進化ほどの大きなインパクトはありませんでしたが各部に地道な改良が施されており、先代比で20~30㎏近い軽量化により2WD車では1トンを切るほどの軽さを実現。燃費や動力性能の向上に貢献しました。
エクステリア/インテリアも先代の正常進化といったより上質な仕上がりでまるで欧州車と見紛う程のエレガントさを手にし、スズキ=安っぽいといったイメージは完全に払拭されたと言っていいでしょう。一方でエンジンラインナップは1.2LのK12Bに一本化されるなど、簡素化された部分もあります。

先代同様、フルモデルチェンジから約1年後にこの三代目をベースとしたZC32S型スイフトスポーツが用意されます。既にスズキがJWRCからもWRCからも手を引いた後のことでしたが、カタログの表紙を飾るイメージカラーは引き続きワークスイメージの黄色が採用されました。
先代からの大きな変化としてはMTモデルの5速→6速化、ATモデルのトルコン4速→CVT(無段変速)化等が挙げられますが、見えない部分にも改良が施されています。先代から続投のM16Aエンジンは高価な鍛造ピストンこそオミットされましたが、各部の見直しによって先代を11馬力も上回る136馬力の出力を達成。その上で車重もMTモデルに限り10㎏減と、スペック上では先代を全てに於いて凌駕することに成功しました。

2016年に実施された3度目のフルモデルチェンジによってデビューした四代目スイフトは、キープコンセプトながら大幅な変化を迎えました。まずエクステリアに目を遣ると、エッジの立ったボクシーなデザインラインが先代より力強い印象を与えます。次にインテリアですが、ステアリングはDシェイプになり、ダッシュボードやセンターコンソールの造形もより艶めかしい複雑なものになっているのが目を引きます。
エンジンは1.2L・4気筒NAの他に1.0L・3気筒ターボのK10Cが加わり、事実上の1.5Lクラスを担います。また1.2Lモデルにはガソリン車の他にマイルドハイブリッド及びハイブリッド車も用意され、それらに組み合わされるトランスミッションも最適化が図られた結果、MT・AT・CVT・セミATと多彩な形式のミッションを搭載する形となりました。

しかし、この四代目の最大のトピックはなんといってもその軽さでしょう。最も重いハイブリッド四駆モデルでも先代の最軽量モデルに匹敵する970㎏を実現、最軽量モデルではたったの840㎏と下手な軽自動車よりも軽いのです。それでいて充分な車体剛性を実現しているのですから、金属加工技術の進歩の凄まじさを感じずにはいられませんね。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

さて、今回ご入庫の車両はこの四代目をベースとしたZC33S型スイフトスポーツです。デビューはやはりベースモデルのモデルチェンジの翌年、2017年の9月。全幅が僅かに拡大されたことで3ナンバー枠となりましたが、ギリギリ3ナンバー枠といったところで取り回しに関して5ナンバーと大きな差はありません。

先代からの最大の変化はその心臓部。先代までの1.6L・自然吸気から打って変わって、このZC33Sは1.4L・直噴ターボのK14Cを搭載。これは四代目エスクードに先立って搭載されたものですが、ハイオクガソリン仕様へのリセッティング等により歴代最高値となる140馬力のパワーと23.4kgf·mの分厚いトルクを発生します。それでいて車重はMTモデルで970㎏と非常に軽量に仕上がっており、そのスペックからかつてのボーイズレーサー・EP91型スターレット グランツァVを想起する方も少なくないでしょう。しかし実際にはやはり年式相応に洗練されており、4E-FTEのようなピーキーな出力特性も車体性能をエンジンパワーが上回っているようなトリッキーで危うい挙動もそこにはありません。従順でありながら速く、目を三角にするようなカミカゼじみたドライビングも必要とせず、ドライバーはひたすらクールに徹しつつマシンをコントロールすることができるのです。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

…さて、余談は程々に本題へ入っていきましょう。
今回ご入庫のお客様は納車されて間もない新車への持込でのアフターパーツ取付をご希望でした。
写真は前後とも作業実施後のものです。
取り付けたパーツは多岐に渡り、写真の掲載数も限られているので、詳細な作業内容は割愛させて頂き取り付けたパーツを以下にダイジェスト的にご紹介していきたいと思います。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

RRPのバックフォグカバー。取り付けにはバンパー側の干渉部を削り取る必要があります。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

レイル製フロントピロアッパーマウント。ストラットタワーバーの取付に必要となりますが、規定トルクで締め付けた際に穴位置がタワーバー側の取付穴と合うように調整するのになかなか苦労しました。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

レイル製フロントストラットタワーバー/アンダーブレースバー/フロアバー/リアピラーバー。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

モンスタースポーツ製パフォーマンスダンパー。リア側は一部削り加工を要します。
補強バー類や足回りもそうですが、基本的に本締めは1G状態で行いましょう。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

SWK製フロントスタビライザー/フロントパッド・ローター/ローダウンスプリング。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

クールレーシング製フロントグリル。塗装は鈑金屋さんに外注しました。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

ガナドール製マフラー。ジェントルなサウンドです。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

トラスト製シフトノブ。チューニングカー全盛期世代にはお馴染みの形状。

スズキ スイフトスポーツ アフターパーツ取付

TDIチューニング。カプラーオンでパワーが上がるスグレモノらしいです。

この他ミツバのアルファホーンやIPFのデュアルカラーフォグバルブ、レーダー探知機等も取り付けさせて頂きました。
この度は本当にありがとうございました!!

対象車両情報

初年度登録年月令和4年メーカー・ブランドスズキ
車種スイフトスポーツグレードベースグレード
型式4BA-ZC33S

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店舗情報

オレンジモータース
認証工場:第1-3072号

国産車・輸入車を問わず、メンテナンス&車検の実施できる設備が充実。

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〒185-0011 東京都国分寺市本多1-13-17
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県道133号線(国分寺街道)ぞい、国分寺七小入口交差点そば
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平成 21(2009)年
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