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中編に引き続きご覧いただきありがとうございます。
いよいよ佳境に入り故障原因に取り掛かります。
完結編となりますのでお付き合いをお願いします。

クランクシャフトを緩めたらチェーンガイドを固定しているボルトを外します。
もう一息でタイミングチェーンが抜き出せます。

上下のオイルレベライザーを抜きます。外したついでに綺麗に清掃しておきます。

ガイドごとタイミングチェーンを抜き取ります。

カムシャフトジャーナルカバーを外してインレット側とエキゾースト側のカムシャフトを外します。
オイルアジャスターエレメント（オイルタペット）はリフターに付けたまま抜き取ります。

これがオイルアジャスターエレメントです。
OEM品が無いため純正部品を使用するしかありません。
小さな部品ですが1個￥6,028（税込）もします。しかも16個。。。

慎重に取替えを行い、なるべくエア噛みを避けるためエンジンオイルに浸して組付け時まで保管します。

アジャスターエレメントのホールに挿入しバルブの頭にリフターをしっかりと載せます。
リフター自体は固定方法が無いため入念に確認してからカムシャフトを組付けます。
ジャーナル部を締め付けるときにもバルブから外れていないか確認します。

タイミングチェーン・ガイド・クランクスプロケットを新品にします。

チェーンガイドを組付けたらカムシャフトスプロケットとクランクスプロケットが空転するトルクでボルトを締めておきます。
両スプロケットを空転させながらSSTチェーンテンショナーを締めこみます。
この状態でカムシャフトスプロケットを規定トルク（20Nmから180度）で締め付けます。
クランクシャフトは緩み防止剤を塗布してから締め付けます。
かなりのトルクで締めこまないとエンジン始動した時に緩んでタイミングがずれてしまうので注意が必要です。
SSＴを外しチェーンテンショナーを組み換えます。

クランクシャフトを2回転させスムーズに回ること、バルブが規定順序で開閉することを確認します。
オイルパンガスケット取替え組み上げていきます。

タペットカバーパッキンとIN&EXカムポジションセンサーも新品に取り替えます。

走行中の異音を防止するためにエンジンキャリアと足回りを組付けたら1G締め付けを行います。
オイルエレメントを取替えエンジンオイルを注入すればドキドキの瞬間が待ってます。

いよいよエンジン始動！
一番緊張する瞬間です。
その反面無事に直った時の達成感はメカニック冥利に尽きます。

最終チェック！OBDⅡスキャンツールでリセット及び診断をします。
全てのDTCが消えてくれました。ほッ。
ようやくお客様にご納車できます。
長い期間お待ちいただきありがとうございました。

これで快適かつ安心してお乗りいただけると思います。
お客様に完成報告後、ご納車の際に画像を観ながら
作業内容の説明をさせていただきました。
ご用命いただき誠にありがとうございました。
愛車と共に素敵なカーライフを過ごしください。
今後ともお付き合いのほど宜しくお願い致します。

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