- メンテナンス・日常点検
2021年05月07日 15:34なぜ車はガタピシになるのか?経年劣化ポイント 佐賀県・小城市・協和自動車
なぜ新車がガタピシ車になるのか
皆さんお元気ですか?バッチリ!カトシンです。
新車時はあんなに静かだった愛車も・・・10年経過した今ではガタガタピシピシ音が出て古い車感が丸出しです。
いったい・・・どこが悪いのでしょうか?
長年、車と異音に携わってきたカトシンがピシャリとお答えします。
リフレッシュの参考になれば幸いです。
足廻りの劣化
ガタピシ車の原因の多くは足廻りの劣化です。
当然に車は走らなければ音は出ませんね。
でも動いた途端に足廻りは動くのでボロが出ます。
主な要因はショックアブソーバーやロアアーム、スタビライザーリンクやスタビライザー固定ゴム、ドライブシャフトやブレーキ廻りなど・・・沢山あります。
その中でも純正ショックアブソーバーはオイル漏れや極端な減衰力低下(抜け)には強いですが、時間と伴に衝撃吸収力が落ちてきます。
衝撃吸収力の落ちたショックアブソーバーは路面の細かい凸凹を吸収出来なくなりボディーに細かい衝撃をそのまま伝えてしまう様になります。
すると新車時には無かったガタピシ音の原因になります。
同時にロアアームのブッシュやバネ上下のゴムなども衝撃吸収ポイントなので劣化するとガタピシポイントになります。
改善方法は部品交換しかありません・・・。
どうせ交換するなら、まとめて交換した方が体感し易いですし工賃もお得ですよ。
内装部品のガタ
足廻りの劣化でボディー振動が増えると内装が音を立て始めます。
新車時は内装の樹脂自体がきつく勘合してる為に音は出ません。
しかし履き潰した靴のサイズが広がる様に内装固定部のサイズも広がってしまいます。
すると多数の樹脂部品の集合体である内装の接合部から音が発生します。
瘦せたクリップが原因の場合もあります。
写真は14年落ちであるカトシンの愛車です。
シフトレバー周辺の内装からチリチリ音が出て不快でした。
新品の内装を買うマネーは無いので・・・一度分解して隙間にスポンジを入れてます。
内装の音は発生場所の特定が出来れば努力で解消可能です。
しかし・・・あくまで個人的に頑張ればの話です。
この手の音の解消をプロに依頼すると非常に手間が必要なのでお金も沢山必要です・・・新品の内装を購入交換するのと大差が無い事が予想されるので・・・正直微妙です。
音の特定方法は2名で試運転して音が出たら手で押さえてみて地道に探すしかありません。
それか・・・怪しい部品を外してみて試運転するしかありません。
内装から異音の無い車は古さを感じにくいです。
エンジンマウント劣化
エンジンマウントが劣化するとエンジンの振動をボディーに伝え易くなります。
エンジン自体の振動も自然に増えていきますし、更にエンジンマウントまで劣化すると相乗効果でガタガタ車度合いが増えます。
特にダイハツ車などはエンジンマウントが弱いので影響が大きいです。
理想は3個か4個付いてるエンジンマウント全ての交換がベストですが、アイドリング中のエンジンを触って一番振動の多い部分のエンジンマウントを交換すると効きます。
エンジンマウントはゴム部品なので仕方がないですが、エンジンマウントを新品に交換した車は特にアイドリング時の振動が小さくなり効果も体感しやすいです。
アイドリング中の振動が減少出来れば印象が大きく違いますよ。
ボディーも緩くなります
走行距離と共にボディーも緩くなります。
鉄板も曲げ初めは硬いですが、何度も曲げ伸ばしするうちに柔らかくなりますね。
車のボディーも同じで走行距離と共にどんどん柔らかくなります。
ボディーが柔らかくなるとボディーに取り付けてある内装も動き音を発生します。
古いタクシーの内装から酷い音がするのも・・・コレですね。
タクシーはボディーの鉄板の破断を防ぐ為に敢えてボディーを軟らかくしてるので尚更ですけどね。
最近の車はボディーの硬さを増す傾向が強いので・・・しわ寄せはスポット溶接部に集中してしまいます。
するとスポット溶接の剥がれなどで鉄板同士が擦れて音が出る原因となります。
カトシンもボディーからの異音対策で溶接パネルの隙間に55-6を注入したら音が止まった経験があります。
最悪・・・溶接個所を追加して対策するしかありませんが・・・非現実的です。
正直・・・ボディーの緩みは車の限界に近いです、音さえ気にしなければ実用上何も問題の無い話ですけどね。
ボンネット固定の緩み
段差の度にボンネットがガタガタすると・・・ガタピシ車の典型の音がします。
ボンネットの固定は青丸部分でボンネットを引き寄せて、赤丸のゴムで押し返す事でボンネットのガタを防いでます。
しかし・・・時間と共に赤丸ゴムが弱りボンネットがガタガタしてきます。
ボンネットを閉める際に手で押すだけで閉まるのはゴムが弱ってる証拠です。
本来はボンネットを20センチ位上から落とさないと閉まらないのが正しいからです。
写真の30プリウスならゴムにネジ山があるので左に回せばゴム位置が上昇するので固定を硬く出来ます。
一気に回さず45度ずつ様子を見ながら回すと良いです。
回し過ぎるとボンネットが高くなるので御注意ですよ。
余りにも古い車はゴムも硬くなってるので交換しましょう、安い部品なので。
ラジエーター固定ゴムの劣化
写真はラジエーターを固定してるゴムです。
ラジエーターの固定はデリケートでガッチリ固定すると振動で傷むのでダメです。
なので柔らかいゴムでソフトに固定しなければいけません。
その結果、ゴムの劣化でラジエーターがガバガバになってる車も多いです。
ラジエーターの中にはLLCが入ってるので意外と重たいです。
その重たいラジエーターがプルプル動くとアイドリング中の振動を助長してしまいます。
アイドリング中の振動はガタピシ車の象徴なのでゴムを交換して対策しましょう。
ドアゴムの潰れ
最近多いのがスライドドアからの異音です。
スライドドア自体の構造が音を発生させやすいので・・・諦めも肝心です?
原因は防水ゴムの潰れと劣化です。
新車時はゴムも柔らかく反発力も強いので、ドアを押さえる力も強いです。
しかし、5年も経過すればゴムの反発力が減ってスライドドアが宙に浮いてる様な状態になってしまいます。
すると走行中の振動でスライドドアが動き音が発生します。
防水ゴムを新品にすれば解決しますが・・・防水ゴムは高価です。
貧乏対策は建付け調整をしてスライドドアを奥に押し付ける調整である程度対策できます。
すると・・・フロントドアやクオーターパネルに対してスライドドアが窪んだ状態になってしまう弱点があります(段差が出来てしまう)。
スライドドアには固定ヒンジが無い構造的な欠点があるので・・・異音が気になる方はスライドドア車を避けた方が無難です。
なのでボディーの柔いミニバンとスライドドアの組み合わせはガタピシ車になるまでの時間が早いのを覚悟して買いましょう。
ドアのガタ
古い日産車によくあったのがドアヒンジの摩耗です。
ドア後端が下に下がってしまうので、ドアを閉めるにも力が必要です。
当然にドアロックにストライカーがキレイに入らないのでガタピシ車になります。
下側のヒンジを後ろに下げるかヒンジ交換しかありません。
ドアロックも使用頻度の高い運転席などでは摩耗が進んでるケースもあります。
ドアを閉めてドアを押すとガタガタするので分かります。
同時にドアの防水ゴムの交換もお勧めです。
スライドドアと同じでゴムの反発力もドアのガタを消すのに有効です。
ベルト騒音
ファンベルトがきゅーーーと鳴いたら印象最悪ですね。
ベルト交換が基本ですが・・・プーリー自体の摩耗もあります。
ベルト鳴きでファンベルトを交換しても1年後にベルト鳴きする様でしたらプーリーを疑いましょう。
昔のVベルトに対して今のベルトは山が浅いのでプーリーの負担は大きくなってるのです。
特に寒い冬の朝はベルトも硬くなるので音が出やすいです。
どうでしたか?ガタピシ車の発生メカニズムでした。
でも・・・・正直対策し始めたらキリがありません。
古くなるとガタや音が出るのは仕方ありませんね。
新車のコンディションを保てるのは・・・やっぱり3年ですね。
メーカーの保証制度が良く出来てるのか・・・狙って劣化する車を作ってるのか・・・。
その問題は闇の中なので・・・ガタピシ車で我慢するか・・・新車に替えるか。
お金を使って部品を交換し続けるか・・・ご自身で努力するか・・・。
カトシンは自分で努力してみましたが・・・古いミニバンのガタピシを止めるのは非常に大変でした。
正にもぐらたたき状態で・・・大きな音を消すと小さな音が気になりますよ。
結論!ご自身が気にならない種類の異音を残して、その他の異音を隠しましょう。SK
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