スズキ　ワゴンR　アイドリングストップ異常修理およびリコール作業｜車検・点検・修理のグーネットピット

アイドリングストップ警告灯の点滅で修理依頼をご用命いただいた　スズキ　ワゴンRです。
リコールも届け出されていた為、そちらも作業していきます。

症状を確認してみるとオレンジ色のアイドリングストップランプが点滅し、アイドリングストップが作動しません。

診断機を接続して故障コードを確認します。
故障コード「U2111 　LIN通信異常」が記録されていました。
整備要領書に則り、アイドリングストップECU～補助電源モジュール(アイドリングストップ用リチウムイオンバッテリー)間の配線の導通、抵抗を点検し、異常が無い事を確認しました。　

整備要領書によると助手席の下に装着されている補助電源モジュールを交換して再度点検する事となっています。
が、新品のモジュールの部品代は税込で10万円以上と高価な為、お客様と相談の上、中古部品を使用して修理を進める事としました。

中古部品を取り寄せて交換し、再度点検しますが…治っていません。
同じ故障コードが確認された為、アイドリングストップECUの不良と判断し、そちらも交換してみます。

アイドリングストップECU(コントローラ)は運転席のブレーキペダルの上部にあります。
こちらの部品も新品は税込で7万円以上する為、中古部品で対応していきます。

ECUの中古部品を取り寄せて交換します。
部品番号は違いますが、回路図を確認すると同じ回路となっていて問題無しと判断しました。

ECU交換後には点滅も消えて正常に見えます。
アイドリングストップが作動するまで試運転してみると、エネチャージインジケーターが点灯し、モジュールへ充電されているようです。

更に試運転を続けるとグリーンのアイドリングストップランプが点灯し、アイドリングストップも正常に作動しました。

診断機を再接続して記録されている故障コードを消去し、故障コードが再発しないか確認して問題が無ければアイドリングストップに関しては作業完了です。

続いてリコール作業にかかります。
クランクプーリーボルトが交換対象となっているので、右前のタイヤとカバーを外してボルトにアクセスします。

交換部品のクランクプーリーボルト

ボルトの締め付けはトルク管理ではなく角度管理となっている為、規定のトルクで締め付けた上、規定の角度に締め付けています。
カバーとタイヤを元に戻して作業完了となります。

こちらの車両は走行距離が３万キロ以下で今回のようなアイドリングストップに異常が発生してしまいました。モジュールの保証をスズキに問い合わせしましたが、保証期間は５年となっており、保証対象外でした。新品部品が非常に高額で中古部品での対応となりましたが無事修理が完了し安心しました。
お客様には価格や修理の流れ等、ご相談いただきましてありがとうございました。

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