VOLKS WARGEN UP! 車検　輸入車　点検　整備　メンテナンス｜車検・点検・修理のグーネットピット

こんにちは！
今回は車検でご入庫いただきました、VOLKS WARGEN、UP!の整備の様子をご案内します！
こちらはご新規様でございます
数ある整備工場より当社をお選びくださいましてありがとうございました！
作業の前に予めお車の状態を確認、お見積りをお作りしたうえでご了承いただきましたので作業を進めてまいります
直近の整備ではバッテリ交換のみであるということ、また年数や走行距離より加味してメンテナンスを重視とした内容でご提案させていただきました

まずは、タイミングベルトの点検です
UP！は無交換指定となっていますが・・・タイミングベルトが切れてしまうと、文字通りタイミング良く動いているエンジン内部部品の動力伝達が止まってしまい、エンジンがかかりません
ていうか、傷まないゴムを見たことがありませんので、まず無交換はありえないなと
今回はベルトにひび割れもなく、タイミングベルトを外さなければ交換できないオイルシール類も漏れはありませんでした
劣化が見られた段階で交換でよろしいと思います

スパークプラグはエンジンの代表的な消耗品です
この部品によりガソリンに点火するわけですが、劣化してしまうと点火がうまくできないので、走行中に突然エンジンがガクガクと不調になってしまいます
そうなる前に交換しておきたいですね！
今回はイグニッションコイルと同時交換とさせていただきました！

私の経験上、10年10万キロの輸入車って冷却水周りで不具合をきたすケースが多々あります
なぜかというと、輸入車は冷却水周りに例外なく樹脂パーツを使ってくるからです
身の回りのもので考えてみてください
輪ゴムも古くなれば伸びずにポロポロ・・・
スキーのブーツだって古くなればバキっと・・・
てなりますよね？
増してエンジンの熱を冷ます冷却水周り
熱害で確実に劣化します
今回はその中でも特に壊れやすいサーモハウジングの交換をご提案させていただきました！

UP!のサーモハウジングは、ウォーターポンプと一体です
ウォーターポンプは専用ベルトでエンジンの後側で駆動されます
ちょっと狭いですが慎重に各接続パーツを外していくと・・・
パキっ！
ホースを素手でコネ回しただけでサーモハウジングは軽い音を立てて折れる有様です
ほらね！
走行中の振動で折れる前で良かった～・・・！
走行中だったら急に冷却水が噴出してオーバーヒート必至です
提案するって大事だな！って本当に思いました

手前が新品のウォーターポンプ一体型サーモハウジングです
わかります？ウォーターポンプは金属なのに、サーモハウジングは黒いプラスチックです
なぜ！全部金属でいいじゃん！
そうならないのが輸入車です（笑）
とはいえウォーターポンプ側に不具合が起きるケースもあります
いずれにせよ被害が出る前の交換が望ましい部品です
そして、古いサーモハウジングを観察してて、はっ・・・！となりました
なんかこびりついてる
ということは・・・

エンジンルーム手前についている冷却水のリザーバタンク
これも樹脂なのでいつか割れます
今回はひび割れもないことを事前にチェック済み
が、問題は中身にあります

中を除くとなにやら白い結晶みたいなのがびっしりこびりついてます
これは劣化した冷却水の不純物です
そして左から伸びる棒状の2本は水温センサです
これ、こびりつきがひどくなると水温センサが特性ズレを起こして燃調が狂い、確実にエンジン不調を招きます
可能な限り除去してメンテナンスです！

また、同じく不純物が詰まりやすいヒーターコアも洗浄します
ヒーターコアが詰まると冬にヒーターが使えず、冷たい風しか出てこなくなってしまいますし、ヒーターコアの交換って値が張るんです
当社ではVWのヒーターコアの交換実績もありますよ

続いて、ASGのミッションオイル交換です
UP!はオートマ車ですが、一般的なオートマのミッションではありません
実質マニュアルのミッションを、クラッチとシフトチェンジだけ外付けの電動アクチュエータで行うという方式です
この電動アクチュエータが悪名高く壊れることが多いです
電動アクチュエータそのものは非分解であり、メンテナンスは考慮されていません
ですが、それらの負担を少しでも減らし、寿命を延ばす方向で考えるのであればミッションオイルの交換は得策になると考えています
マニュアル車だって、スコスコってギヤが入る方が手が楽ですよね？
その手がこのミッションの場合はアクチュエータなわけですから
GL-4規格のギヤオイルにて交換です

ファンベルトが劣化し、ベルト鳴きが発生していましたのでファンベルトを交換します
テンショナにもガタつきが出てきていました
交換後は異音もなく、静かになりました！

ブレーキは分解して給油などのメンテナンス
パッド残量は問題ありません
ディスクロータが消耗してきています
今回はご使用いただけますが、走行距離に応じて交換が必要ですね！
ブレーキメンテナンス後はブレーキの作動油であるブレーキフルードも交換です
使用オイルはDOT4になります

比較的錆には強い欧州車ではありますが、やはり雪国
サスペンションメンバーが所々表面に錆が・・・
こちらはサービスで防錆塗装させていただきました！

古い冷却水を完全に抜いたので、新しい冷却水に全量交換し、水温を管理しながらエア抜きをします
今回は国産のスーパーロングライフクーラントを使用しているので色が純正と変わっています
この辺は人それぞれ考え方があると思うんですけど、私はぶっちゃけ、純正クーラントの品質が結晶が溜まる原因なんじゃないのかな・・・と
国産車で結晶でヒーターコアが詰まるなんて、かなり昔の話で今は聞きませんしね・・・

最後は当社診断機AUTELにてフォルトチェック、オールグリーン
問題ありませんね！
また、メータのサービスリマインダもリセットし、すべての作業が完了です
車検のご入庫ありがとうございました！