「キーキー」はブレーキバックプレートとディスクローターの干渉。原因は錆なんです。日産：セレナ｜車検・点検・修理のグーネットピット

「ブレーキパッド無いかも～？」と、タイヤ交換と同時にチェック依頼です。お車はニッサン：セレナ。当店で作業するのは初めてです。
他の工場？からの「パッド無くなると音が出る」という情報が、同時にチェックして～の流れです。
その他、ハンドルを左に切って動いた時に「キーキー」と音が大きくなるとの事。
通常ですと、同乗にて症状確認を行うのですが、動き出した瞬間から「シャリシャリ」聞こえます。
なので早速、タイヤ交換作業、の、ついでに見る事に。
右前輪のハブを軽く回すだけで「シャリシャリ」と音が。明確なイマイチ箇所は、右前輪のブレーキバックプレートが、ディスクローターに接触しておりました。
一連の状況はこちら↓↓

処置は、バックプレートをクイクイっとし、ローターとの隙間を作る事。
ポイントは、下側を広げると上側が狭くなるので、イジったら全体を確認する事です。
ついでに反対の左側も、同じ様に処置しておきました。
ブレーキパッドの摩擦材残りは、6ｍｍ以上。
ブレーキの引きずり感もないので、当面問題無しといえます。

結果は、試運転含め、オッケーです。
余談ですが、
ブレーキパッドの残厚センサーは、一般的に金属のプレートです。
摩擦材の残りが少なくなり、回転してるディスクローターにセンサーが接触すると、金属同士が奏でる、耳障りな高い音でお知らせします。
バックプレートの素材も金属（スチール）です。なので、センサーがローターに接触した時と似てます。なので、「キーキー」いってる時の、パッド無いかも？の予想は、可能性としたらアリです。
その他、左旋回する時に、音が大きく「キーキー」となる理由は、
干渉部分が、右前輪ブレーキの下側なので、力のかかり具合と、金属のシナリを考えると、その通りの症状になります。
ではなぜ、誰も悪くないのに、こうなったのか？です。（私の個人的な見解も含まれてます）
ブレーキバックプレートは、ステアリングナックル（ハブの所）に取り付いてます。その取付面との間で、錆が成長し、プレートが押し出される形になります。
確か、小学生で勉強する三角計算で、先端が10㎝の長さで、支点部で何度動くと、先端の移動距離は？ってヤツからすると、支点部ではチョットした盛り上がりでも、先端は、エラく移動しちゃうって事がイメージできますよね。長くなりました。
錆のパワーっていつも常識を上回ってきます。
土地柄（融雪剤散布地域です）特有で、珍しくない不具合なのです。
別車種のものですが、参考に、パッドセンサーってこれです↓↓

バックプレートについての余談をもう一つ。
一般的に役割は、ブレーキへの異物噛み込み予防や、ローター裏側の汚れ予防と言われてます。その他、形状から見て、ディスクローターの熱から、ゴムパーツを保護する目的なんでしょうねってものもあります。
最初から設定が無い場合もあったりと、イロイロであります。