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2018年11月10日 10:36スズキ K6A ノッキング ピストン上部カーボン蓄積 ヒートスポット パレット
この作業実績は、あくまで「ダメもと」で行ってます。
理由は、エンジンがOHや取替が必要なレベルと判断される程で、
この処置で症状が悪化したり、他の弊害(オイル滲み進行など)
が発生する恐れがある旨をご了解頂いてからの実施です。
お客様からのご相談内容は、
「走行していると、自転車の練習用につける補助輪が、地面に当
った時の様な音が、頻繁にする様になったので気になる」
「このまま乗っていても大丈夫?ですか」
という事でした。
同乗し、お客様の運転状況もいっしょに確認すると、
「ノッキング」音の模様。
「カリカリ、シャリシャリ」な感じで、動画(カメラのマイク)で音は
拾いずらいのですが、間違いなく聞こえます。
アクセルちょい踏み、エンジンは3~4回転、加速も減速も無い状況で、
緩い登り坂を走るとテキメンに出ていました。
車両はお預かりし点検を行います。
エンジンはVVT付のNAなので、カム進角、点火時期などECUの
入力と指令をモニタします。問題は無さそうです。
VVTソレノイドバルブの抵抗値も基準値で、直接駆動させてた感じ
でも問題は無さそうです。
ノッキングを考えると、
燃料オクタン価のズレ、点火時期のズレ(早い)、燃料の希薄、
ヒートスポット(熱源)、高負荷など。
燃焼イメージは、ボワッとでは無く、パンッと燃えちゃうです。
消去法の点検で、
良品中古の燃料インジェクターがあったので取替て確認。
症状は変わらずで、燃料の希薄では無い模様。(元に戻します)
大まかですが、制御や燃料系統に問題が無いとすると、
「燃焼部に問題あり」
と予想できます。
スパークプラグを取外し、検査カメラでピストンの上部を見ます。
(冒頭のカメラです)
何かが層になっている様に見えます。
長い鋼で弄ってみると、パリパリになっている為、スラッジが層に
なっていると予想できます。
状況の説明を含め、お客様に再度問診させて頂くと、
エンジンオイルの定期的なメンテナンスを怠った事があり、オイル
レベルゲージに付着しない程になった事もあるとの事。
最近はオイル交換時期ステッカーを守ってますが、お店からはオイル
の減りが早くなったと言われているそうです。(GSにて)
オイルレベルゲージの根本に簡単に拭き取れないスラッジがある事
がメンテナンス不良の証拠とも言えます。
今回のノッキング原因が、蓄積したスラッジが熱源(ヒートスポット)
となった?という、あくまでの予想です。
余談ですが、
以前不具合で取り外した別型のスズキK6A用エンジンピストンが
ありました。(ゴミですが)
矢印の上側の部分を、検査カメラで見ています。
このピストンには溝が3ケ所で、簡単に上から説明すると
①トップリング・・・圧縮圧を直接受ける(熱伝導も兼ねる)
②セカンドリング・・・余分なオイルを落とす
③オイルリング・・・シリンダ内壁との摺動をオイルで確保する
になり、
エンジンオイルが消費するや、ブローバイが多いなどは、ピストンと
ピストンリングの間に固着したカーボンが、リングの張りと動きを妨げ
て悪さをしている場合が多いです。
エンジンオイル・メンテナンスが直接影響してしまいます。
本題に戻ります。
ここからが「ダメもと」をご了解頂いての処置です。
蓄積したスラッジやカーボンを直接溶かす為、
NX5000(エンジンチューンアップ)を使用します。
本来の用途からはズレてるでしょう。
古いアルミや真鍮には、長時間浸すのも避けたい程に強力ですが
「ダメもと」なのでやってみます。
数時間浸して、パーツクリーナーで洗浄。
洗浄後、ピストン上部をカメラで確認。
今まで見えなかったヘッド上面が現れました。
予想以上に綺麗になり、NX500の洗浄力に関心します。
スパークプラグの穴から、オイルを少々入れます。
ピストン・トップリングとシリンダー内壁の間に、オイルによる
油膜が無いと、混合気を圧縮出来ず、燃焼に至れません。
(入れすぎるとカブりますが)
元通り組みなおして、エンジン始動。
直接燃焼室に入れたオイルと、洗浄剤がマフラーから白煙となって
しばらく出ます。(ビックリする程に)
白煙が収まった所で、エンジンオイルの交換を実施。
少なからず、洗浄剤がオイルに混じっている筈なので。
ノッキング音はというと、
試運転では、聞こえなくなりました。
これは、乗り方や条件も様々あると思われるので、一旦引き渡し
させて頂き様子を見てもらう事に。
2週間以上経過した頃合いで、様子伺いのご連絡をすると、
「補助輪」の音は無くなったとの事でした。
しかし、
あくまで「ダメもと」です。同様のスラッジが内部の各所に蓄積
している為、オイル通路の詰まりやタイミングチェーン系に不具合
が出る可能性が今後もあります。
油脂類のメンテナンス不足は、徐々にダメージが蓄積されていくので
長く快適にを考えると、軽視できない事例です。
対象車両情報
メーカー・ブランド | スズキ | 車種 | パレットSW |
---|---|---|---|
店舗情報
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- 指定工場:第7266号
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- 火曜日 定休日:火曜日・祝日・第二土曜日
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今回は車検をお願いしました。車検整備の試運転中に足周りから異音がするとの連絡があり、原因としてはショックアブソーバーのナットが緩んでおり、その隙間から金属音がしているとの事でした。しかも、ナット部から錆が発生しており進行すれば最悪の場合ショックアブソーバーの切断及び交換が必要になる可能性がありました。今回は潤滑剤を塗布して頂きナットを締め上げて作業出来たとの事で一安心。随時作業内容を画像付きで詳しく説明して頂いたので非常に分かり易かったです。個人的な意見ですが、自動車整備士はドクターだと思っています。こちらの工場さんは名医揃いですね。自分の命を預けて乗っている自動車ですから安心して運転したいですからね。次回も何かあれば宜しくお願いします。
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今回は、ハイエース社外品テールランプの配線が外れてしまい、持ち込みで対応してもらいました。他の業者では対応できず断られてしまい、カーコンサルエコーさんではこころよく受け入れてくれました。対応も丁寧かつ迅速で2日間での完成で驚きです。他にも、細かい汚れの清掃や、電装系の説明を丁寧に教えていただき、非常にありがたく感じました。また何かあるときは、お願いしたいです。
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