エンジン始動不具合（かかり悪い）　クランキング時間長い　インジェクター交換　スズキ：ソリオバンディッド｜車検・点検・修理のグーネットピット

「かかり悪くてー」と、状況はこちら↓↓

車両はスズキ：ソリオバンディッドでＳエネのハイブリッド。
当店から新車でご購入して頂いたお車になります。
平成３０年８月登録で、走行は１.２万㌔の新しめです。
これまでにエンジンオイル交換は２回（オイルフィルターは１回）
行っており、メンテナンスの気遣いも行って貰ってます。
状況モロモロを、スズキアリーナ本社の工場長にご相談させて頂き
（いつもありがとうございます）、インジェクターを全数取替して
からの状況確認となりました。
対策品の設定や、エンジンプログラムのアップデートバージョンも
現時点では無いとの事。
デュアルジェット・エンジンの為、１気筒に２本のインジェクター
が装着されており合計８本となります。
作業は、
初めに、燃料ポンプリレーを外しエンジン始動。燃圧を抜きます。
エアクリーナーボックスやらを順次取り外します。
エアフロメーターのコネクタは、ダブルロックタイプになってますね。
先に爪（白色）を引いてロックを解除してから掴む感じです。

インジェクターが繋がるフューエル・デリバリーパイプが見えた所で、
鏡を使って確認します。（頭が入いらず直視できません）
ワイパー部分のカウルトップを外した所で、スペースに大差なさそう
ですし、バッテリー側から斜めには見えますが・・・・。
そこで、ハーネス止めをある程度外し、インジェクターのコネクタと
いっしょに外す事に。
Ｏリングが密着しているのか、８本あると力がいります。
ジワジワと力を入れ続けて、冒頭の画像になります。
ほぼ折り返しの作業になる筈でしたが、ここで問題が発生。
Ｎｏ１シリンダ・内側のインジェクターの先端に付く、リング状の物
がありません。もしやもしや・・・。
インジェクター取付部の穴からカメラで見てみると、インテークバルブ
傘の上に「〇」の物体が確認できます。まさにコレです。
ただこれは不幸中の幸いで、仮に吸入下死点でインテークバルブが最大に
開いて燃焼室に落ちてたら・・・・。
少し悪あがき（釣りみたい）しましたが、「整備は諦めが肝心」の言葉を
思い出し、インテークマニホールドを外して救出します。

リフトは使用せずに作業していましたが、インマニ脱着を行う
には下側からのアクセスが必要なので、ゴージャッキで移動。
リフトアップ後、作業を続けます。
スロットルボデー、ホース類、ハーネス止めを各所取り外し。
インマニとシリンダヘッドの取付は６ケショのボルトとナット。
ブローバイホースクランプを絞るのに、ワイヤー式のホースクラ
ンププライヤーを使ってます。（遠隔できて便利です）
インマニがヘッドから外れました。

ここから、どうやって救出するか。
掻き出すにも、場所（直視出来ない）が悪い・・・。
しばし考えて、
集塵機（掃除機）のバキューム力を使って吸ってみます。
先端にホースをテープ止めし、集塵機自体のバキューム力を上げる為、
内部を清掃してから挑戦。
シリンダーヘッドのＮｏ１インテークポートから、左側バルブ周辺を、
ホース先端で狙いを定めて探りながら。
「シューーーー　ピシュー」　⇒　結果は成功。
思わず「ヨッシャー」と声が大きくなりました。
これで、元の作業に戻れます。
ガスケットを新品にして、組戻します。

本題の新品インジェクターをパイプに取付ます。
金属製のクリップで、パチンと抜け止め。
少し回る事を確認。（回らないとＯリング噛みなど）
組み上がったら、シリンダーヘッドへ取付。
インジェクターのコネクタは、デリバリーパイプの固定
が済んだ後に嵌めます。（取り外しと違います）

エアクリーナーボックスなどを組戻して完成。
エンジンの始動具合は？
こちら↓↓

正常と言えます。
もろもろ含め、正直ほっとしています。